NHKニュースで,また不快なものを見てしまった。
政府の決めたことを伝えるだけならまだしも,記者らしき人間がザリガニ釣りを楽しむ子供に「ザリガニは,居てはいけない生き物なんだよ,知ってた」みたいなことをいう。子供は「知らない」と素直だったが。
そして,この話は,義務教育だけを従順に受けていると,主体的・能動的に学ばない限り「刷り込まれて」しまう。
アメリカザリガニの由来は,諸説あるが1920年代の輸入である。すなわちそれは100年前・一世紀の昔である。
「在来の生態系」を言う学者・有識者は,概ね100歳以下であり,少なくとも子供の頃に「居た」のはアメリカザリガニだ。
ブラックバスにしてもそう。
環境問題,とくに「なぜ魚が減ったのか」について,ネオニコ系農薬の影響をしっかり報道するTBSに対し,NHKのなんとあさはかな報道だろう。
釣り人でも,残念ながら近視眼的な人がいるようで,幸いメトロリバーではそうした人に会わないのだが,他の釣り場に行こうものなら「ブラックが...」「ブルーギルが...」なんていう,下手くそヘラ師の相手をせざるを得ないこともある。
今回の報道が「扱いが変わった」というだけなら構わない。しかし,「在来の生態系」を”いつ”に定めるかも言わず(そもそも里山原理主義にも苛立つ)に垂れ流すNHKに悪意さえ感じる。
僕が気づいたときには,もう近所の公園にアメリカザリガニがいた。50年近く前でそうだった。そして,小学生低学年でザリガニ釣りにはまって楽しかった。玉川上水に小学6年で行ってみて,当時は枯れ果てていたような水路だったが,そこに網を入れたらザリガニだらけで楽しかった夏休み。
小学校のそばは,低学年までドブ川だった。それが3年生頃に「なんとなく」綺麗になった気がして覗いたら,ザリガニが居たので速攻で川に入った。
僕にとっての在来生態系とは「ザリガニもフナも,カダヤシもメダカも」居るもの。これが子供の頃の感覚。
本当に,このNHKの報道そのものに怒りを覚えた。政府方針でなく,ね。