この写真は,いまから31年も前の「コンバットスティック」カタログである。
当時,JBTAトーナメントの結果が一般の釣りにフィードバックされて,影響も多大だった。
自分自身,何本もの「専用」ロッドを購入したし,使ってみた。
たとえば,電撃フックセッターとして名高い「ガニングシャフト」。
たしかに猛烈なアワセが決まったし,当時始めたヘビキャロなどでは大活躍した。感度ではシマノBSRシリーズに劣っていたが,パワーが絶対的だった。
しかし,わずか数年で「ダメだこれでは」となってしまった。
ものすごい勢いでバスロッドが開発されていった。毎週通った北柏・ミシマ釣具では「こんな竿があったのか」と驚くことばかり。
結局,オカッパリでは「汎用性」がなにより重要と,1993年頃には感じていた。
当時基準が,ラインはアプロードFX・14LB。これで「何でもやる」だ。竿は基本1本だった。これでテキサスからクランク,スピナーベイトまでやるのだ。
そうなると,「個性」の強い竿は出番が減る。ガニングシャフトは当時も「棒」と言われたし,20代の自分でも最終的には持て余したのだ。
代わりに,シマノBSRファイティンロッドのような「汎用性」が非常に助かった。BSR1702,BSR1651はとくに有用だった。
大きく時代が変わってメトロリバー。やはり専用ロッドは使えない。急変する状況に対応できない。
そもそも電車釣行なので2ピースが必須アイテム。
高級ロッドも試したが,結局18アドレナは全部処分した始末である。
「竿は所詮手の延長」と矢口高雄先生が語った意味がよくわかる。リールと違って価格差よりも何よりも「手に馴染むかどうか」が重要だと実感している。カタログデータではわからないのだ。
それは,高級ロッドと言われている竿をメトロリバーでは触らせてもらう機会も多いからである(単純に声がけして「その竿は何ですか」と訊いてみるとだいたいは貸してくださる)。リール,とくにベイトはSTEEZ-SV-TWを触らせてもらったとき「じぇじぇじぇ」となったわけだが,竿はそうでない。
それにしても,当時のコンバットも高かった。ガニングシャフトが37000円だって。いまのZODIASなら3本買えてしまう。
だが,この膨大な釣具への投資がなければ「自分にあう」釣り竿がなにかを見つけられなかったのも事実。
みなさんも,くれぐれも無駄遣いという「趣味」を大いに楽しんでください(笑)。