オズマの部屋 -バス釣り・政治経済・クルマ等-

「バス釣り日記」が主題。色々な話題を中年オヤジが持論で展開。「真実は孤独なり」を痛感する日々。

【チキンケパブ(≠まめぶ)】これは美味い! 初めての体験だ。

2023年08月11日 13時48分27秒 | 椎間板ヘルニア・腰痛・体調不良との闘病記録


それはMRI検査が終わってからの食事だった。

 あまりにも左手にしびれが来て,もはや「紙をめくる」動作さえ辛い8/10であった。朝8時の時点で「もう無理かも」という気持ちである。

 鍼灸治療は確実に肩の動作域を広げ,「五十肩ではない」と素人鍼灸師(劇的回復に向かわせてくれた方とは別;アタマに来ているがもう関わらないのが最良)には言われたが,今度はが痛いのだ

 整形外科も,思い切って変更。たまたま会社の近くに「スポーツ整形」なることをやっている整形外科がある。とりあえず,仕事が一段落した夕方に予約診療してみた。

 超忙しそうな医師は,「頚椎ヘルニアかもしれません」のでMRI検査をするように指示した。

 そのMRI検査のために「メディカル・スキャニング」というところへ,8/10の19時ごろにTELして予約できたのが8/11である。祝日なのに対応してくれるなんてありがたい

 MRIの結果はCD-Rに入っているが封がされているので,とりあえず僕は開けないことにしよう。

 8/10・8/11の,診察・検査・投薬で16000円以上かかってしまったが,それでも「カラダが資本」なのでおしんでいられない。もし,自分が八郎潟付近だったら,秋田市内まで行かないと何もできないだろう。医療格差は簡単に想像できる。田舎には住めないね...

 さて,それでも一つ検査が終わってスッキリしたので昼食である。サンモールを歩いていると上の写真のお店が見つかった。

 再放送されている『あまちゃん』で有名になった「まめぶ」でなく「ケパブ」らしい。以前,初めて地元のケパブを食べたが,脂身が少なくて好みだった。今度はチキンらしい。しかもカレーは,大好きなキーマカレー


税込み1155円。ボリュームだけでなく,なかなかヘルシーだろう。チキンケパブ「なんとか」定食(笑)。

 カレーがまずは当然美味い いやあ,中辛にしておいて正解だった。インド料理のお店なのに,とにかく値段控えめで嬉しいゾ。

 そして,チキンケパブは「タンパク質」だ。非常にタンパクかつ,またボリューミー。下にあるキャベツとの組合せが実にイイ。

 お米はこれに合わせた長粒種だろう。これまた炊き加減が絶妙だ。〆にヨーグルトを頂いたが,クリーミーな味わいだった。

 ただ一つ。注文の際に「コトバ」が聞き慣れない。そもそもインド料理に詳しくないのでわからない。でも,日本語で書いてある以上は「これを」といって注文するしかない。

 メディカルスキャニングなる施設に,また行くことがありそうな予感がする。そのときも,気分良くこのカレーを食べたいものである。


【新・オバケのQ太郎】あんなに大好きだったのに再放送もDVD化もなしとは...。

2023年08月09日 00時00分00秒 | オズマの懐かしいTVアニメなど

新・オバケのQ太郎 OP ED



 『劇画・オバQ』の存在を知り,収録単行本を購入したのが7月中旬だったか。

 ああ,少年時代大好きだった作品だ。

 リアルでなく,もっぱら『新オバQ』の再放送がたびたびあったので,オバQ(O次郎)絵描き歌など,子どもたちで楽しんでいた。

 しかしながら,21世紀のいま,公式動画もないどころか,単行本でさえも一時は絶版だったという。

 僕にとってのオバQは「堀絢子」さんである。かわいらしくてハチャメチャで,長浜忠夫演出にぴったりの役柄だった

 記憶に薄い80年代の「オバQ」はTVアニメだった。だが,全体的に違和感があり,ほとんど見ずに終了した

 
新オバQの一コマ。オバQの足が黒いことに驚くが。

 アメリカのオバケ....だった....ドロンパや,柔道が得意のU子さんなど,本当によくできた作品だと思って見ていたのが『新オバQ』である。

 再放送とは言わないが,DVDでもなんでもいいから,映像復刻をしてほしい

 それにしても,何度も書いているが「著作権」という言葉に市民権が与えられた昨今,「勝手に再放送」なんてできないのだろうね...。


2023/08/06 メトロリバー「全域チャレンジは一旦終了」の巻

2023年08月06日 17時01分45秒 | 2023オズマのバス釣りレポート


今日は秋田県に来たのだ,というぐらい雲が元気だった。

 メトロリバー全域チャレンジ,ほぼ最終回である。

 前回釣れたところやシャア専用ポイントが有効っぽいとはわかっていても,あえて違う場所に行ってみた

 久々の大リーグボールポイントである。

 先行者が久々にいるが釣れてないようだ。水が全体にどんよりしているのが気になる...

 珍しく日陰になっている箇所もあるので,希望を抱きながら釣りを開始する。


崖のアップダウンがクルね。

 6月の台風の影響がここにもあり,水辺に降りられるところがわずかしかない。

 過去の記憶をたどりながら降りてみると,雰囲気は悪くない。

 だが,まずは1時間半ノーバイト。バスの姿も見えない。

 思い切って移動したら,ルンペンが居たのでさすがにちょっとなあ,である。

 さらに下流域に行っても,潮回りが悪いのか,シマシマバスが追ってこない。

 ミノー,バイブレーション,一式試したのだが


路線バスで大移動。それでもバイトはない。

 凍結PETボトルがほとんど溶けないので,耐えられず「カラダにわるい色」の飲み物を買ってみる

 そう,フォロワーさんが飲んでいて,それに影響されたのはもちろんである

 ここからまた移動する。もちろん汗だくになりながら徒歩である。

 先週シーバスが釣れたポイントまで来てしまった。なんと未練がましいことだ。

 しかし,あれだけ居たシーバスもバスもまったく居ない。そもそも,水温がお湯のようになっているではないか

 15時になり出家を覚悟した。帰宅しよう

 いまの僕に,メトロリバー「必殺ポイント」「必殺ルアー」もない。

 だが,いったん打ちひしがれても,また来週釣りに行きたくなってしまうのだけは確かである。

 そろそろ,大雨(溢れない程度)でも来ないかな,できれば土曜日に。そうすれば爆釣,とは言わないが簡単になるんだけどなあ...。


【楽しい自然観察】カワウの超能力とカマキリと。

2023年08月05日 14時24分23秒 | オズマの独り言


アゲハを探していたらカマキリが居た。

 8月になってからアゲハの幼虫はあまり育っていない。親のチョウも産みに来ない。

 それでもキンカンをよくみると,おっと久々のカマキリだ

 カメラを向けると「なんだよ,お前」の形相で睨まれた。

 カマキリが来たということは,なにかしらのエサがいるということ。

 カマキリも風をうまく利用して移動する。

 いやあ,東京とはいえ楽しいですね


カワウのいる川。それが自分の近所。

 近所の川にカワウやサギ類がいるのは以前にも知らせた。

 今回貴重だったのは捕食シーンである。

 水深2m程度で濁っていないので,カワウがどのように行動してエサをとっているかが非常によくわかったのだ。

 水草・岩陰にくちばしを入れてほじくるのだ。

 すると,見ている10分ほどの間にザリガニと思しき獲物を6匹も飲み込んでいた。

 その翌日も行ってみるとカワウが2匹になっていたが,小魚1匹で貧果である。

 そして,このようにして羽を乾かす。彼らは潜りの天才のようでいて,実はからきし「濡れている」のはダメな鳥。

 その「いやあ,もう濡れちゃったよ」とでもいいたけげな表情と仕草が面白い

 しばらくすると,2匹のカワウは餌場を変えていった

 こんな日常があるのが我が近所。子供の頃はドブ川で生態系撹乱激しい「2面護岸」の川である(水は湧水だけである)。

 しかし,下水処理が進んだ1970年代後半からこうした風景が戻ってきた。

 都内の河川よろしく「釣り禁止」である。そして,ついこの前まであれだけいたコイがまったく見えないことが不思議だが(駆除でもしたのか),そのおかげで水生植物は増えている。

 夏休みの自由研究,まともに提出したことがなかったが,いまならいくらでも書くことがある。

 ああ,いま書いちゃったっけ(笑)。


【しまった】ある日の昼食。そこは「喫煙ルーム」だった....。

2023年08月04日 00時00分00秒 | オズマの独り言

 7月の猛暑日に,まるでフラフラするかのように入ってしまったお店だった。

 お昼時というのに妙にお客が少ない

 いやいや,テーブルを見ると灰皿がどこまでも置いてある

 しまったと思ったが,とりあえず800円のこのメニューを注文し,受動喫煙を怖がりながらそそくさと逃げるように立った

 喫煙OKなら喫煙OKと,最初から案内に書いてほしいものだ

 もう二度と行くことはないだろう。

 味は普通だった。景色もわるくなかった。

 だが,非喫煙者にとって,タバコは忌避の対象なのだ。


【盲信しすぎ】地球沸騰...SDGs...。それは本当に「自分の言葉」?

2023年08月03日 21時50分47秒 | オズマの考える政治・経済問題

 国連総長が語った「感想」が,完全にそのまま「独り歩き」しているようだ。

 いわく「地球沸騰化」だとさ。へええ。

 ついこの前,WHOでは「コロナの抑制にマスクが効果的,というエビデンスをもたない」という発言をしていたが撤回した。まるで「マスク業界」からの反論に対抗できなかったからのように。

 国連・WHO・政府機関・有識者のいう言葉・感想に,「同意」して拡散しているものが非常に多い。

 僕の好きな『釣りキチ三平』主人公・三平君の口癖に「自分の目で見たこと,カラダで体験したこと以外は,どうのこうのと言われてもおかしいんじゃねえかと思っている」というものがある。これは,間違いなく原作者たる矢口先生の言葉であるが,これこそ僕にとっての「生きている言葉」だ。

 僕の属する会社もSDGsを看板に掲げているが,24時間・365日事務所を開けている。とんでもなくエネルギーを浪費している。こんなものが「嘘」でなくてなんだろう

 国家公務員が多く働く霞が関もまた24時間営業状態。エアコンはつねに回っている。

 「環境にやさしい」「自然にやさしい」なんて言葉が大嫌いである。釣り場に大量のゴミがあるが,ほとんどが家庭ごみだ。釣り人のゴミなんて少量である。たまに河原の清掃をしている人たち(日本財団)がいるが,本当に頭が下がる思いだ。同時に,入漁料をこうした清掃費に活用してもらいたいが,実は役所と漁協の間で「縦割り」があり,うまく行かないというのがホントの話。

 次に,とても興味深い記事を転用する。URLはこちらである。みなさん大好き学識経験者のお話である。長文ご容赦頂きたい。

%=======キャノン・グローバル戦略研究所・杉山大志さんのお話 

日本にとって大事なのは温暖化の脅威よりも中国の脅威。「CO2ゼロ」のために経済や技術がダメになっては元も子もない。


地球温暖化の危機が叫ばれ、日本でも台風やゲリラ豪雨、猛暑などが温暖化による悪影響だと報道されている。その温暖化の原因は、石炭や石油など化石燃料によって発生した二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスによるものだとされ、世界各国が地球温暖化防止のための条約(国連気候温暖化枠組条約)を締結し、最近は世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑え、1.5℃におさえる努力をすること、21世紀後半にはCO2など温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目標としている。日本政府も2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目指すと世界に約束し、政府だけでなく自治体、企業、学校までこぞってその取組を進めている。

とは言え、石油、天然ガスや石炭は日本の工場、家庭、商店、病院などありとあらゆるところで使われており、そこから常時排出されるCO2をゼロにすることは現実に可能なのか。可能だとしてもどれくらいのコストがかかり、日本の産業はそれで大丈夫なのか。そもそもCO2をゼロにしないと地球は本当に災害で破滅してしまうのか……こうした素朴な疑問が湧いていくる。

しかし、政府やマスメディアから流れてくるのはCO2ゼロは当然だとする情報だけ。そこで気候変動の専門家である杉山大志氏に登場いただき、そうした素朴な疑問にお答えいただいた。

杉山氏は、世界気象機関と国連環境計画によって設立され、地球温暖化に関する世界の研究者が集まり各国に基礎的な情報を提供するIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の委員であり、日本政府の各種審議会でも現役メンバーであるが、事実(ファクト)は何かを追究し、科学データに基づいて「CO2ゼロ」に根本的な疑問を投げかけておられる研究者である。

「CO2ゼロ」は世界の潮流か

―― 日本では、「CO2ゼロ」が「世界の潮流」だと認識され、それに疑問を呈することが憚られる風潮がありますが、では世界の国々はどれほど熱心に「CO2ゼロ」に取り組んでいるのでしょうか。

杉山 確かに、西ヨーロッパのエリート、国連のエリート、そしてアメリカ民主党のエリートたちは一生懸命に「脱炭素」と言っています。そのため気象サミットや温暖化枠組条約締約国会議(COP)では「脱炭素」が絶対ということになっているのですが、それが世界の潮流かというと、そうではない。

例えば、ヨーロッパでも東欧は脱炭素なんてまったくやる気がありません。これから経済成長したいと思っている途上国にとって「CO2ゼロ」は迷惑な話です。アメリカでも温暖化をまったく信じていない共和党議員がたくさんいます。日本はどうかといえば、国際会議では西欧諸国や国連があれこれ言うから、「温暖化対策は待ったなし」「2050年にCO2実質ゼロ」に一応同調しているけれども、実際にこれらの国々が作っているエネルギー計画を見れば、まったく「CO2ゼロ」を目指していないことが分かります。

そもそも「CO2ゼロ」に実現性があるのかという問題があります。現在、世界のCO2排出量(2018年)は、中国28.4%、アメリカ14.7%、EU+イギリス9.4%、インド6.9%、ロシア4.7%。日本3.2%。つまり、中国とアメリカで世界のCO2排出量の4割以上を占めているわけで、この2国が本気にならなければCO2は減りません。

では、米中両国のスタンスはどうかというと、アメリカはバイデン大統領が温暖化対策に熱心で、2030年にCO2を半分に、2050年にゼロにすると言っています。しかし、アメリカは石油・ガス・石炭産業が世界一発達した国です。議会では、議席の半分近くを占める共和党はバイデン政権の脱炭素政策に反対。身内の民主党内でも穏健派、とりわけ選出州にエネルギー産業をもつ議員はバーニー・サンダース議員などが唱える極端な脱炭素政策には反対しています。最近も民主党のジョー・マンチン議員が、バイデン政権が提出している関連法案を徹底的に批判して潰してしまいました。民主党から少しでも造反者が出れば法案は通らないというのが現状で、じつはアメリカは脱炭素などできないのです。

一方、最大のCO2排出国である中国は2060年にCO2を実質ゼロにすると言っていますが、これは遠い将来の話でしかない。現実的な話としては5年後、10年後どうするかが大切なのですが、中国は2020年からの5年間はCO2を1割増やすと言っているのです。中国のCO2排出量は日本の10倍ですから、その1割といえば日本の年間排出量と同じ量のCO2を増やすと言っているのです。現在、石炭使用量は過去最高を更新中で、CO2を大量に排出しています。2025年以降は排出量を削減するとも言っていますが、それは大幅に増やし続けてきた排出量を、それほどは増やさないと言っているだけ。結局、ここでもCO2排出量は増えることになるでしょう。

つまり、「CO2ゼロ」は世界の排出量の4割以上を占める米中が本気にならない限りCO2は減らないわけで、仮に日本が「CO2ゼロ」を達成したとしても大勢に変化はない。これが世界の現実です。

「脱炭素」で行き詰まるドイツ

―― そうした中でも西欧諸国は「CO2ゼロ」に取り組んでいるということですが、達成の見通しはあるのでしょうか。

杉山 西欧諸国の多くはエネルギー危機に陥り「脱炭素」どころではないというのが現状です。最も熱心に「CO2ゼロ」に取り組んでいるドイツがその典型です。

ドイツはこれまで脱原発政策を進めてきて、今年中にすべての原発を止めることになっています。化石燃料も石炭火力はゼロをめざして減らしているし、地下にシェールガスが埋蔵されているのに開発しない。ドイツは電力の半分近くを再生可能エネルギーでまかなうなど、エネルギー政策では風力発電と、もう1つはロシアからの輸入ガスに頼ろうとしているのです。

風力発電はドイツが世界の先頭を走ってきたけれども、2019年以降は風力発電所の新設のペースが著しく落ちています。理由は生態系への影響、景観、騒音等で、特に野鳥が風力発電の羽根に当たって沢山死んでいることが大きな問題とされています。風力が環境に優しいというわけではないのです。

もう1つのロシアからのガスは、その確保にリスクが付きまといます。今、ウクライナをめぐって、NATOとロシアがにらみ合い、もしロシアが侵攻したらNATOは経済制裁をすると言っている。そうなれば、ドイツはロシアから天然ガスを買わないことになりますから、ロシアもダメージを受けますが、ドイツもロシアからのガスが止まれば、工場は稼働できず、家庭では暖房が使えず寒さで亡くなる人が続出するかもしれない。ダメージはドイツの方がはるかに大きいと言えます。

結局、「CO2ゼロ」「脱炭素」といえば、なにか環境にやさしいイメージがあるけれども、再生可能エネルギーに依存して化石燃料を軽視し過ぎてしまい、エネルギー構成がバランスを欠くと、ドイツのようになってしまうということです。

中国だけが儲け、日本経済は破滅する

―― 日本では、太陽光や風力で発電し、それで工場を動かし、電気自動車を走らせれば、「CO2ゼロ」が可能だと考えている人もいますが、ドイツの例を見れば、そんなに簡単ではないということですね。

杉山 世界で2050年に「CO2ゼロ」を目指すことになっているのですが、実は技術的に、また経済的に、どのようにして「ゼロ」を達成するのか、具体的な計画をもっている国は1つもないのです。

日本も「2050年ゼロ」と言わないと後ろ向きだと糾弾されるので、宣言したわけですが、実施可能性はろくに検討されていません。

「CO2ゼロ」を実現する技術にしても、例えばCO2を発電所や工場から回収して地中に埋めるCCUSとか、水素からにメタンを作る合成メタンなどがあげられていますが、まだ実験室とかパイロットプラントのレベルでしかない。

仮に、それらの技術が実用化されたとして、そのコストは原子力利用の幅によって大きく変わりますが、年間43兆円から72兆円と試算されています。現在の政府の一般会計は年間110兆円ですから、「CO2ゼロ」を実現するために予算の大半を使うというのはとても受け入れられる話ではありません。そんな予算があるなら、例えば洪水被害を防ぐ治水対策に費やすべきでしょう。

そもそも太陽光発電や風力発電で作った電気を使うと言うけれども、絶対に採算が合いません。太陽光は太陽が陰ったら発電しないし、風力は風が止まったら発電しません。そのために、太陽光や風力を利用しようとしたら、常に火力発電所を稼働させてバックアップすることが必要になる。再生可能エネルギーで発電しようとしたら、発電所は二重投資になって大変なコスト高となるのです。

それは電気料金の値上げという形で国民に跳ね返ってきます。既に2012年7月から始まった「再生可能エネルギー固定価格買取制度」により、年間総額2.4兆円の付加金が発生しています。最近、電気料金がどんどん高くなっているのは、それが大きな要因です。

問題はそれだけではありません。太陽光発電、風力発電、電気自動車はそのいずれもが、いまや中国が最大の産業を有しています。日本や西欧が「CO2ゼロ」の実現に向けて巨額の温暖化投資をするとなると、中国から輸入することとなり、中国経済は大いに潤うことになるでしょう。言い換えれば、日本や西欧は「CO2ゼロ」で国力が弱体化する一方で、CO2を排出し続ける中国は国力が強くなる。そんなバカみたいな話になるわけです。

さらに、中国製の発電設備が日本や西欧の電力網に多数接続されると、サイバー攻撃のリスクが高まります。イギリスのように電気事業に中国企業が浸透すれば、国家の重要インフラを中国に握られることになってしまいます。北京の指令があればいつでも大停電を起こし、主要な社会維持機能が麻痺してしまうリスクに晒されることになる。

「CO2ゼロ」というのはエネルギー問題という分野にとどまらず、国家の安全保障に直結する問題なのです。今、日本は中国の軍事的脅威に晒されていますが、それと温暖化の脅威とどちらが大きいか。国家の安全保障という観点から見れば答えは明らかではないでしょうか。

温暖化で気温はどれほど上昇したのか

―― 「CO2ゼロ」は、それを達成しないと「温暖化で地球が危機になる」と言われているからですが、そもそもそんな危機的状況になっているのでしょうか。

杉山 日本では多くの方が「このまま進めば地球の生態系が破壊され、災害が増える。温暖化の原因は化石燃料を燃やすことで出るCO2だから、これを大幅に削減することが必要だ」というふうに思っているでしょう。しかし、これは事実ではないのです。国連とか政府の御用学者やマスコミからそういう「物語」を繰り返し聞かされて、みんな信じてしまっているだけなのです。

私もそうした「物語」を語っていれば出世するかもしれませんが、青臭くても本当のことを言わなければ科学者ではないと思っているので、温暖化を巡ってファクトフルネス(データをもとに世界を冷静に見る習慣)に立って誰でも見ることができる公開データを紹介して議論しているのです。

非常に大雑把な話をしますと、地球の大気中のCO2濃度は現在約410ppmで、産業革命前の1850年頃の280ppmに比べて約5割増えています。一方、地球の平均気温は産業革命前に比べて0.8℃上昇しました。日本の気温上昇は過去百年当たりで0.7℃。これは気象庁が発表している公式の数字です。

ですから、気温が上昇し地球が温暖化していることは事実なのです。しかし、この気温上昇がどの程度CO2の増加によるものかはよく分かっていません。

最近、猛暑になるたびに「地球温暖化のせいだ」と言われますが、事実はまったく違います。日本の気温上昇が100年で0.7℃ですから、1990年から2020年までの30年間では0.2℃程度上昇したことになります。しかし、0.2℃といえば体感できるような温度差ではありません。2018年に気象庁は「熊谷(埼玉県)で最高気温が国内の統計開始以来最高となる41.1℃になった」と発表しましたが、地球温暖化がなければ熊谷は40.9℃だった、という程度の違いです。地球温暖化はごくわずかに気温を上げているに過ぎないのです。

猛暑の原因は別にあります。気象庁は夏の高気圧の張り出し具合などの自然現象と、都市熱による影響の2つを挙げています。都市熱についていえば、都市化によってアスファルトやコンクリートによる「ヒートアイランド現象」が起こり、家やビルが建て込むことで風が遮られる「ひだまり効果」も出ます。こうした都市熱によって東京は既に約3℃も気温が上がっているのです。東京から離れた伊豆半島の石廊崎では1℃も上がっていませんが、これが地球温暖化による日本全体の気温上昇(0.7℃)に対応する数字と言えます。温暖化が原因で猛暑になっているわけではないのです。

北極グマの絶滅も沈む島もフェイク

―― 近年、台風や集中豪雨による被害が発生し、そのたびに「地球温暖化の影響」と報道されています。

杉山 台風について言えば、増えてもいないし、強くもなっていません。気象庁の統計で1950年以降の台風の発生数を見ると、年間25個程度で一定しています。勢力が「強い」以上に分類される台風の発生数は1975年以降、15個程度と横ばいで、増加傾向は認められません。1951年以降10個の超強力台風が上陸しましたが、1971年以降はほとんどなく、1993年以降は上陸していません。

豪雨も観測データでは増えていません。理論的には過去30年間で気温が0.2℃上昇したのですから、その分の雨量が増えた可能性はありますが、それでもせいぜい1%程度です。豪雨も温暖化のせいではありません。

―― 地球温暖化が原因で災害が増えているわけではないのですね。

杉山 誤解を恐れずに言えば、温暖化の悪影響という話はほとんどフェイクニュースです。実際、これまで地球温暖化の影響で起きると言われた不吉な予測はことごとく外れてきました。

例えば、北極グマは温暖化で海氷が減って絶滅すると騒がれましたが、今では逆に増加しています。クマを殺さず保護するようになったからです。

海抜数メートルのサンゴ礁の島々が温暖化による海面上昇で沈んでしまうと言われましたが、現実には沈没していません。サンゴ礁は生き物なので海面が上昇するとそのぶん速やかに成長するからで、逆に拡大している島もあるほどです。

結局、温暖化はゆっくりとしか進んでいないし、その影響で災害が増加しているわけでもない。温暖化の理由の一部はCO2ですが、それ以外の要因も大きく、CO2の大幅排出削減は「待ったなし」ではない。これが温暖化の科学的知見だと言えるでしょう。

温暖化の脅威よりも中国の脅威が深刻だ

―― とは言っても、そうしたフェイクニュースの猛威はなかなか止みそうにないですね。

杉山 行儀のいい言い方をすれば、ファクトはこうだということをきちんと示して、間違った報道があればそれに反論してゆくしかないと思います。

しかし、この問題ではむしろ脱炭素を推進すればするほど経済的ダメージを受ける人達、つまり地方の工場や地方経済の担い手に声を上げてもらうことが重要です。同時に、その人達を受け止める議会や行政といった政治的な受け皿も必要です。そういう受け皿があれば「では、科学的知見はどうなっているの?」と議論する土俵ができると思うからです。

アメリカでは共和党が実際にそういう受け皿になっていますし、イギリスの保守党でも同様の動きが出てきています。日本でも、脱炭素で経済的ダメージを受ける人達の声を掬い取って、国会や地方議会においてそうした動きが出てくることを期待します。

―― 「CO2ゼロ」に対して議論を起こす一方、政府の「CO2ゼロ」に対する軌道修正は難しいのでしょうか。

 

杉山 軌道修正というより、「CO2ゼロ」の話が全部ウソだとしても、なんとか日本の国益に繋げるやり方があると思います。

例えば、CO2削減のコストの問題です。いくらCO2が減っても高コストであれば誰も使わないけれども、安くてCO2が出ない技術が出てくれば、みんな喜んでやるはずです。そうした技術を生み出す上で重要なのは、裾野の広い製造業の基盤であり、それこそ日本の強みです。そうした製造業全体の総合力のなかから新技術も生まれるし、コストも下げられると思うのです。また、技術基盤の充実に国をあげて注力していけば、「CO2ゼロ」の話がどうであれ、必ず国益に繋がります。

繰り返しになりますが、日本にとって大事なのは、温暖化の脅威よりも、中国の脅威です。日本は経済力、技術力を含めた総合的な国力で中国に負けてはいけない。経済も技術も国の安全を守るためにあるのです。「CO2ゼロ」を実現せんがために、経済がダメになったり、技術力が失われたりするのでは元も子もないのです。(2月1日取材。文責・編集部)

%=======キャノン・グローバル戦略研究所・杉山大志さんのお話・終わり

 こうした話をまったく聞かずに「自分にとって耳障りのよい言葉」だけに感動してそのまま垂れ流すのが,教育の現状だ。

 いくらでも繰り返すが「異論・対論」をやめるのは「思考停止」である。すなわち「放棄」である。

 特定外来種問題もまったく議論の底が抜けている。要は,「言葉の独り歩き」が非常に大きな問題なのだ


【五十肩】いつかかならず,このようなフォームを!!

2023年08月01日 00時00分00秒 | 椎間板ヘルニア・腰痛・体調不良との闘病記録

 『巨人の星』の垂れ幕があった。

 このフォーム,非常に見慣れていたものだが,五十肩になると「いまの自分には難しい」というフォームだ。

 そもそも左腕を反らすことが難しい。まだまだそこまでは治っていない。

 だが。

 飛雄馬が言っていた。「大リーグボールは進化する魔球」だと。

 僕も進化するのだ。

 新しい,いや,治るまでには時間がかかろうが,目指すのだ。

 俺はやるぜ,とうちゃん