

今帰仁村仲原馬場跡



宮古島にある鏡原馬場跡

鏡原馬場に残る勝敗やルールなどを見極めた審判台

読谷村にあるカタノー馬場

道路の直線がかつての馬場の面影を残している

首里大名町にある 「 平良馬場 」

平良馬場にある 「 馬浴せ小堀跡 」

大名町界隈の地図

糸満市米須にある 「 米須馬場跡 」

南海に浮かぶ小浜島で見かけた馬
競馬が好きで地元の地名を冠名にした豊前や豊州からその名を取った
スインホウシュウから競馬を愛した。
それからホウシュウエイト、ホウシュウリッチ、ホウシュウミサイル。
ブゼンコトブキにブゼンサカエというように上田さんの馬を応援していた。
もちろん、タイテエムやハイセイコー、キタノカチドキ、ディクタボーイ、
さらには重馬場の鬼、マサイチモンジなど数えきれないほどの馬を愛し応援して来た。
その競馬愛が冷めた近年、また新たな情熱をたぎらせる本に出会った。
それが 「 消えた琉球競馬 」 である。
スポーツニッポンの新聞記者で、沖縄でかつて行われていた 「 琉球競馬 」 を題材にした
「消えた琉球競馬 ( 幻の名馬 「 ヒコーキ 」 を追いかけて ) 」 を書いた
梅崎晴光さんが2013年度のJRA賞馬事文化賞と、
沖縄タイムス出版文化賞に輝いた本だ。
1秒でもハナ差でも速く走ることをめざし、
負けない馬を造ることを目的とした近代競馬がスピードスケートだとしたら、
琉球競馬は、その歩様の美しさを競うもので、
とりわけフィギュアスケートといったところだろう。
薄い皮膚にバランスの取れた馬体。そして柔らかい繫ぎでダクを踏む。
その華麗さを競うのである。
この本はかなりの労作だと思う。現存する馬場を探すのではなく、
そのほとんどが道路になったり、その後造成などで姿を変えたものを含めて、
探し出して行かなければならない。
資料と訊き込みで馬場を探し出していく行程は、グスクや石橋の探訪によく似ている。
ボクが何よりも嬉しかったのは軽視されがちな琉球競馬が
この本の出版によって全国的に日の目を見たことと、
この本が、東京や大阪の大手出版社ではなく、
那覇の与儀にある小さな出版社から出されていたことである。
沖縄のグスクや石橋を探訪している時に、たまたま馬場に出くわしたものは写真に撮っているが、
今後、沖縄の馬場を探訪するというカテゴリーがひとつ増えたので、
これから軽便鉄道ともども馬場探しが楽しみになって来た。
今帰仁村仲原馬場やカタノー馬場、
首里平良馬場、糸満の米須馬場、
それに宮古島の鏡原馬場。