Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ふらふらしそうな感じ

2014-10-13 | 生活
一度脱出したかに思えたが、やはりもうひとつ体調は冴えない。通常ならば十一月に起こる症状が今出ているようだ。そして今年の特徴は、決して自分自身が置かれている環境はよくはないのだが、なかなか起きられない朝にとてもハッピーな夢を見ているのである。どこからそのようにご機嫌な気分が出てくるのか分からない。

そして目が覚めると、現実に戻ってはっとするのだ。寅さんシリーズに魘されない夢がどれだけあったかは知らない ― なるほど就寝前にテスト代わりに「男は辛いよ」をちょっと観たのは事実だ。そして冷静に考えると、まるでボケ老人か、モルヒネ患者はこうしたものかなとも思った。正直こうした桃源郷は怖いと思った。所謂覚醒である。時差などについても考えるような時節柄となった。

IWJで山本義隆を観た。流石に老けたが、年齢を聞くと当然であろう。科学と技術について語っていたが、それについては改めて扱おう。同じく、東海村で行われた今中哲二の講演と質疑応答を観た。この人の講演は同僚の小出氏のようなショー的な訴えかけの強さはないが、時々漏らす専門家としての言葉はとんでもなく衝撃的である。

質疑応答で、欧州のそれもフランスの原子力ストレステストの結果だろうか、コアキャッチャーというのものについて漏らした。サルコジ政権下でフクシマを受けてさまざまな議論がされたのは知っているが、格納容器の中の圧力釜の下に引いたコンクリートの厚さではなくて、どうもメルトスルーした場合の溶解した燃料を包み込むもののようである ― これに関しては「容器の下のコンクリート層」ということで中にあるのか下にあるのかの誤解が頻繁に生じたことである。日本では全くそれがないので日本の原子力がもっとも安全などというのは全く嘘だと断言していた。

それだけでなく、「日本の原子力関係者」は安全神話を作りながら自らもそれを信じていたという話は殊更面白い。これは日本における「科学と技術」にも関わることであるが、日本における科学の発展と深く関わっており、一種の宗教性にも至っていることから、マルクス主義のみならず「科学者だから無宗教」だとする言論にも深く関係する一般日本人の思考態度にも通じる。

今中氏は、「官僚が進める行政の責任を問う」とするのも官僚主義云々以上に、実は日本の権力構造に深く関わっていることは少し考えれば分かることであろう。この点において、小出氏の講演よりも今中氏のそれが日本の科学や思想の恥部を浮き立たせるのは、今中氏があくまでも専門家として一般市民のまっとうな判断力に訴えかけることを是としているからである。

事故直後に福島に入って調査していることから、直後には250マイクロシーヴェルトを越していながらなにも退去命令を出していなかったことなどを確認している。そして今回の安全基準で設置されたヴェントのフィルターによってどのような風向きによっても少なくとも30KM以内は即時に安全に退去することが前提となっていることを明言する。これが不可能なのは明確なのである。

書き忘れていたが、吉田証言などの問題を最近聞くが、NHKのネット放送の「フクシマ速報」を昔の台風速報のように四六時中観ていた者としては、番組の途中で未確認情報としてフクシマ第二への退去などのニュースを聞いていたので全く問題点が分からない。国の調査にはドイツでの放送を例としてその情報管制を真っ向から問うたが、NHKの速報はTV放送とネット放送では異なっていたのだろうか?NHKんーかイヴを調べてみなければ分からない。

前回は疲れが残った8キロメートルコースを辿った。沢沿いは、12分1950歩は悪くはない。それでもそこから走り上がる余裕はまったくなかった。ゆっくり歩きながらよくもこのような坂を走りあがったなと思う。歩いていても足がふらふらしてくる。



参照:
「杉の家」さん初訪問でした。(福島県二本松市) (saarweineのワインなどに関してあれこれ)
福一バイパス放水の影響 2014-05-17 | アウトドーア・環境
小出裕章の虚の権威 2012-02-16 | マスメディア批評
コメント
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