Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

いってしまい勝ちな銀の楔

2014-10-02 | 生活
週末の疲れが出たのだろうか?大したことはしていない。ラインガウに試飲会に行って、日曜日は壁を登っていただけだ。試飲会でも運転をしなければいけないのであまり飲まなかった。岩登りも百二十メートルほど登っただけである。それでも長い時間ザイルにぶら下っていた。理由は自分で埋め込んだ機械式楔を回収するためだ。これほど時間をかけて梃子摺ったのは初めてである。

大きさはいつも問題になるDMMのドラゴンカム「シルヴァー」である。これがいつも問題になるのにはそれなりの理由がある。それが適応する大きさつまり割れ目の幅が20-33MMと丁度指が入るか入らないかの大きさだからだ。そしてその一つ下の大きさのブルーとなると荷重限界が12KNとなってしまうので本格的な墜落には使いにくい。其処までの必要が無くてもどうしても安全限界を上げたいと思うの当然である。

これをぎりぎりの大きさではめるとなると、それを取り出すのに指が入るか入らないところで仕事をしなければいけないので、幾ら都合の良い楔外しのへらを使っても苦労するのである。今回もぎりぎりの大きさで嵌めてしまったようで苦労した。後続の者が早めに諦めてしまったので、懸垂下降で其処まで降りてザイルにぶら下る形で30分ほど奮闘したのである。

そこまで頑張らなくても良いのだろうが今年の課題はこうした作業を含めての中間支点の設置とその扱いなどであるから、その価格50ユーロ強を諦めるとか諦めないとかの問題ではないのである。もちろん全く荷重していないのであるから、細かな仕事をすれば必ず回収できるのはもののの通りである。しかし実際はとても苦労した。

写真を写す余裕は無かったが、嵌りこんでいて手も足も出ないという訳ではなく、最初から向きがおかしいと思って荷重点を下に下げたことから、余計に難しくなった。動かなくなってしまったのだ。基本として横に出るような形では設置しないので、回収作業で後続者が引っ張ったのかなと思ったが、それは否定された。すると考えられるのはザイルを引くときに向きが変わってしまったことぐらいであろう。これには原因があって、長いルートを登ったことの無い後続者がそうしたザイルの流れを気に掛けずにこちらがザイルを引っ張っても気が付かないような種のクライマーだったからでもある。我々の世界ではザイルの流れなどはこうした短い場所で後続者である確保者も気に掛けなければいけないのである。

昨今のクライミングは我々アルパインクライマーから室内壁クライマーまで多種多様で同じ感覚で作業に当たるのではないので相手を知っていてもこうしたことが頻繁に起こる。それでも肝心の楔はまた向きを変えると動くようになってきたので、必ず回収できることは分っていた。それにしても上下に向きを変えながら二つの改修へらを使いながら苦労して回収したのである。結構重要なのは、ザイルにぶら下る位置などで、その視線の観測の角度とともに作業こまから条件である。実際自分自身も最初の位置から上に上がることで最終作業が可能となった。

現在使っている安全ベルトのぺェツル「サマス」が良いものだから腰の痛みなどには結びつかなかったが、都合の悪いものだったら腰を痛めていたに違いない。また特別にミュンヘンから取り寄せた同じDMM社の回収器を使えたので指も怪我をせずに済んだに違いない。それでも疲れは残ったようだ。

しかしその後に向かった60Mの搭の登攀で、これまた下部で引っ掛けていたDMMの変則楔がザイルを引いたときに吹っ飛んでしまったようだ。勿論カラビナで繋がっているのでザイルを伝わって地面まで運ばれたが、それを拾った後続の仲間が地面に置いといたものだから、どうもハイカーに持っていかれてしまったようである。これも偶々銀色だった。早速分売品を見つけて発注したのは勿論である。



参照:
楽天主義に誘惑された 2012-07-12 | 歴史・時事
素材の耐用年数の縮小 2014-03-11 | 雑感
コメント
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