Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

試してよかった初滑り

2017-01-05 | アウトドーア・環境
初滑りである。既に書いたようにこの冬は乾燥していて雪不足である。ワイン街道でも微量ながら初雪となって、シュヴァルツヴァルトでは降雪があるということで、人工雪スキー場へと駆けつける。

9時からTバー操業なので午前中にでも行ければと思ったが、結局出かけたのは昼前だった。初めてのところに行くにはそれなりの高揚感が必要である。何よりも左膝の調子を試さなければ本格的なスキーツアーへと更に敷居が高くなる、そのことを考えれば行くしかないのである。

ワイン街道でもみぞれ交じりなので現地では降雪は間違いないのだが、前夜からの雪が午後になってどれぐらい乗っているか、または人が押しかけているかなどをライヴカメラで観いていく。天候が悪くもう一つ視界が効かず定かではないが、駐車場もTバー乗り場もそれほどではなさそうだ。

花崗岩を登りに行くときのようにフランスからバーデンバーデンに出てビューラータールを目指す。町を抜けて山道に入ると除雪が充分に出来ていない。下りは除けてあるのでわざとだろう。ゆっくりとお尻を振らないようにB500のシュヴァルツヴァルト山並み道路に出ると、やはり除雪に関わらず雪が乗っていた。スピードは出せない。途中で不安になって道を尋ねたりして現地に到着する、三列目がまだ空いていた。先ずはこれで助かる。西風なのに西向きにトランクを開けてドアーを開けることになったので吹き付ける雪に苦しむことになる。以前バーデンバーデンのところで滑った時に比べると雪が細かく軽く量少なくとも本格的な吹雪である。

兎に角冷えるものだから、急いでトイレに駆け込む。待ち時間は殆んどなさそうである。二時過ぎから滑り始めて二時間で切り上げると帰宅時刻には丁度良いのだが、二時間券であると急いで滑らなければいけない、かと言って四時間も粘れるようなスキー場ではないことも分かっている。それならば20回券の14ユーロでとそれを買う。10回券とこれはいちいちパンチングするのであまり人気はないようだ。各々四時間二時間よりは一ユーロお得である。

大正解だった。シーズン始めどころか膝の故障以来足を入れてなかった靴に足が合って来るのに時間を要した。今まではツアーで使っていたので、歩いた後に滑るものだから中が温まっていて最初の一本ぐらいであとはあまり問題が無かったのだが、ゲレンデスキーとなると圧力が強く、足が靴に押されてしっかりと立てない。痛さまではいかなくとも滑るのが厳しいのだ。だから休み休みである。最初の四本に一時間ほど掛かっていた。標高差100mほど精々500mほどの斜面である。駆け下りても時間は掛からない。上で長く休み、途中で二回ほど休むからである。

この時点では20回を使い果たせるのか、それとも何時間掛かるのかなど皆目分からなかった。10回前に車に帰ってバナナを食して休憩とした。そのまま滑っていて膝でも痛めたらどうしようもないと思ったからだ。フロントの雪が厚く車中は暗かった。ワイパーが停まった。手で除けた。水洗液はまだ出るので凍ってはいない。エンジンがまだ熱かったからだろう。

再び滑り出す。足の調子は最初は良い。膝も大丈夫そうだ。休憩前よりは滑れるようになったが、それでも次から次へとはいかない。4時過ぎに照明が点いてナイターになった。10本がまだ滑れていない。そのころTバーで乗り合わせた山裾のビュールからやってきたおっさんが同じスキーを履いていることからスキーツアーなどの話になって、数本を一緒に滑った。お陰でただ降りていくだけのおっさんが下で待っていたので少し早くなった。その勢いで、彼が二時間で止めた後に、追い込んだ。流石に休まずに滑れるようになったが、フラフラになった。最後の三本は意地で滑った。最後の一本ではリフトの親仁も「悪くなかっただろうと」こちらの満足を見据えていたように言った。

なるほどナイター施設があり、人工雪があって都市型のスキー場でありながら、雪が乗ると斜面はそれほど悪くはなかった。20本で標高差2000メートルだから丁度サンモリッツを上から滑り降りた感じになる。フラフラになるほどではない。そしてあそこのようにスピードは出ない。四時間経過していた。バックをする車の後ろの除雪をして動かすが、スリップしたので近くの人が押してくれた。時速30㎞ほどしか出せない雪道から谷へ下りて来て帰宅したのは八時過ぎだった。

腰の張り、普段使わない足の疲れなどはあるが、左膝の違和感は殆んど変わっていない。要するに普通にスキーをするときに問題になるようなことはなくなったということだろう。やはり雪の上に立っての運動は普段の運動とは異なるので試してよかった。ブーツを部屋で履いてというような平素からの準備をしておかなければスキーツアーでは覚束ない感じである。膝が問題なければ、まあ、何とかなるだろう。ケガ上がりであり試しておかないと不安だったが、試しておいて本当によかった。



参照:
塚原サルト崩れの謝肉祭 2016-02-10 | 暦
痛めた左足で苦行の大滑降 2016-02-24 | アウトドーア・環境
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