
(承前)音楽芸術的にも最低な音楽祭である。それでもフランクフルトに出かけるより近い。復活祭からフィルハーモニカーがいなくなれば、フランクフルトの方が芸術的に上まる。少なくとも毎年11月の壮行演奏会だけでも欠かせない。
バーデンバーデンでは高額の券を買うことはなかった。それだけのいい席はパトロンでもないと入手できないからである。そういうことはどのような音楽祭でもあるが、それだけの内容がなかったので意味もなかった。会場の音響もオペラ以外ではより優れたところは幾らでもある。然し音楽劇場としてはやはり欧州でも優れている。
今回は友の会のご招待だったので無料で一番いい席に座った。昨年の復活祭のブラームスも後半に潜り込んだが、やはり音響は優れている。但し友の会では空いている席が多かったので、如何にパトロンと友の会の社会層が異なるかもよく分かった。要するに平土間に集まる連中が多いのが友の会であろう。所謂スノブ層が多いのだろう。
楽譜を読めない指揮者について言及したが、そうした指揮者や演奏も音楽が分からない聴衆にとっては活躍しているかどうかだけの差でしか評価基準がないのだろう。そういう時にそういう聴者は「好き嫌い」とかいう意味のない基準を挙げるのだが、そこでどこが良かったのか悪かったのかに言及して貰わなければ感想にもならない。
昨年から結構多くの試乗イムプレッションの書き物だけでなくYouTubeもネットで観た。やはりその中でジャーナル的な形を取れているチャンネルもあった。比較対象の数だけならば比較して行かないとその差が見えてこないが、中には特に女性の場合の細やかな印象がとても分かりやすく、比較する迄もなく良く納得できるジャーナルがある。
従来からワインの試飲においても中途半端な知識よりもただ素直に印象を語られて目が覚める思いをすることが少なくなく、出来るだけそうした女性に感想を尊重するようにしている。勿論それを受け留める側の経験や知識があるから何を謂わんとしてどこがポイントであるかが分かるからなのである。
「好き嫌い」というならばまさしくそこを指摘して欲しいのである。それがジャーナルで、特に音楽芸術の場合はそれが本質であることが少なくないのである。音楽ジャーナリズムに何が求められるかということでしかない。
個人的にはバーデンバーデンには復活祭以降、一度だけは出かける。バーデンバーデンの強みである生誕100周年ブーレーズフェストの碑の催し物だ。セクハラ指揮者ロートが幾つか振って、パパーノもロンドン饗を振る。
然し個人的に、プログラムと演奏者を鑑みて、価値があると思ったのはただ一夜のアンサムブルアンテルコンテムポランの演奏会だけである。指揮者も主席のブルーズで日本でも演奏会をしていたようだ。但し「レポン」を座席を替えて休憩前後の二回演奏するというので、興味を持った。日曜日の夕刻のカジノでの演奏会なのでピアニストのエマールが十年前と同じように席替え客席をうろうろとしているだけなのかもしれない。地に落ちている様子を見に行くだけであろうか。(終わり)
参照:
ピエール・ブーレーズの家構想 2017-01-14 | 文化一般
主の居ない打ち出の小槌 2015-01-26 | 音
バーデンバーデンでは高額の券を買うことはなかった。それだけのいい席はパトロンでもないと入手できないからである。そういうことはどのような音楽祭でもあるが、それだけの内容がなかったので意味もなかった。会場の音響もオペラ以外ではより優れたところは幾らでもある。然し音楽劇場としてはやはり欧州でも優れている。
今回は友の会のご招待だったので無料で一番いい席に座った。昨年の復活祭のブラームスも後半に潜り込んだが、やはり音響は優れている。但し友の会では空いている席が多かったので、如何にパトロンと友の会の社会層が異なるかもよく分かった。要するに平土間に集まる連中が多いのが友の会であろう。所謂スノブ層が多いのだろう。
楽譜を読めない指揮者について言及したが、そうした指揮者や演奏も音楽が分からない聴衆にとっては活躍しているかどうかだけの差でしか評価基準がないのだろう。そういう時にそういう聴者は「好き嫌い」とかいう意味のない基準を挙げるのだが、そこでどこが良かったのか悪かったのかに言及して貰わなければ感想にもならない。
昨年から結構多くの試乗イムプレッションの書き物だけでなくYouTubeもネットで観た。やはりその中でジャーナル的な形を取れているチャンネルもあった。比較対象の数だけならば比較して行かないとその差が見えてこないが、中には特に女性の場合の細やかな印象がとても分かりやすく、比較する迄もなく良く納得できるジャーナルがある。
従来からワインの試飲においても中途半端な知識よりもただ素直に印象を語られて目が覚める思いをすることが少なくなく、出来るだけそうした女性に感想を尊重するようにしている。勿論それを受け留める側の経験や知識があるから何を謂わんとしてどこがポイントであるかが分かるからなのである。
「好き嫌い」というならばまさしくそこを指摘して欲しいのである。それがジャーナルで、特に音楽芸術の場合はそれが本質であることが少なくないのである。音楽ジャーナリズムに何が求められるかということでしかない。
個人的にはバーデンバーデンには復活祭以降、一度だけは出かける。バーデンバーデンの強みである生誕100周年ブーレーズフェストの碑の催し物だ。セクハラ指揮者ロートが幾つか振って、パパーノもロンドン饗を振る。
然し個人的に、プログラムと演奏者を鑑みて、価値があると思ったのはただ一夜のアンサムブルアンテルコンテムポランの演奏会だけである。指揮者も主席のブルーズで日本でも演奏会をしていたようだ。但し「レポン」を座席を替えて休憩前後の二回演奏するというので、興味を持った。日曜日の夕刻のカジノでの演奏会なのでピアニストのエマールが十年前と同じように席替え客席をうろうろとしているだけなのかもしれない。地に落ちている様子を見に行くだけであろうか。(終わり)
参照:
ピエール・ブーレーズの家構想 2017-01-14 | 文化一般
主の居ない打ち出の小槌 2015-01-26 | 音
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます