コーデュロイのシャツが届いた。ワクワクして箱を開けてみた。色合いも写真の通りだ。サイズも注文した通りであることを確かめる。手に取ると、思っていたよりずっしりしている。これは間違いないと思った。指で触れてみるとぬったりとした。独特の手触りで、ビロードとは異なるしっとり感がある。寧ろ皮革の肌触りか。
早速開いて、袖を通す。予想していた袖の長さは無く、寧ろ肩で幅を取るので、丁度いい。長過ぎない。短過ぎないので肘への負担も減少するだろう。そしてフォームも思っていたよりも遥かに美しい。そして期待していたよりも温かい。
そして肝心のコーデュロイをしげしげと観察する。ネットの写真ではよく分からなかったものだが、その細かさを見て初めて合点がいった。この細やかさではネットでは表示できないことを。このような生地を見て、人並み以上に標準男性以上には色々な生地などの造詣はある心算だったが、こうしてコーデュロイを見せられると、今まで履いていたり着ていたそれはいったい何だったのかと思う。少なくともこれだけ細かなものは身に着けていたことが無い。
この手のシャツも着ていたことがあるので、その印象からこれも冬場の普段着に使おうと考えた。しかしこうして試して見ると想像を超えていた。一つは糸が細いので生地も薄く感じる反面、暖かさが増して何といっても身体に馴染む。つまり、フラグタルに表面積だけでなく期待される空気層も充分に保温層として機能するのではなかろうか。あの純綿のごわごわ感から程遠い。
洗濯は40度のアイロン掛けとなっている。本当に洗濯後もこの風合いも色合いも戻るのだろうか?因みに流石に英国製ではなく、EU製となっている。東欧製かポルトガル製ぐらいだろうか。しかしこれでこの冬まで常用していた英国製の純毛シャツを手洗いする覚悟が出来た。三シーズン以上洗濯していない。乾燥している日に手洗いしてみよう。
それにしてもリスト価格は遊び着としては安くはない。だからセール価格に送料で65ポンドはやはりとても嬉しい。EU換算でカード会社がどれだけ請求するかは分からないが、独アマゾンで70ユーロ以上でも使えるようなものは見つからない。前記のメリノのシャツは破格の57ユーロで購入した。しかしロンドンのアパレルメーカーの一着限りの放出だった。
要するに、嘗てのように大量生産すれば安く上質の工業製品が提供できるというような所謂フォード式の工業生産とそれ以前の家内工業的な生産とは、其々の市場が異なるということだろう。今こうして王侯貴族や新興の成金でなくともとても高品質な製品が入手できるというのは、その市場が小さくて更に常連さんというものが安定した市場を形作っているからだろう。
新聞記事から日本へそうした製品を販売するためには数を要求されるので、それまでの生産規模では対応出来ないということを何度も読んだ。つまりこうした上質の小さな市場の製品は市場規模が限られているからこそ可能な生産であり商品と言うことになる。価格を抑えられるのも無駄に生産規模を大きくしないで良いからであろう。
今更ながら衣料文化にも留意させられるような経験をするとは思ってもいなかった。そもそも日本の夏の暑さに堪えれれなくて移住した訳だが、実は日本の衣料も身体に合わなく、英国のものが合ったことも移住を後押ししたのだった。今回のシャツに袖を通すと、この夏の清々しさと共に、その生地の温もりに愉悦の一時を感じるのだ。
参照:
秋から冬に備える今日この頃 2017-07-14 | アウトドーア・環境
初雪初積雪の冬真っ只中 2014-12-04 | 暦
とても小さい万単位の需要 2012-04-30 | 女
時差の影響を感じる日々 2013-10-29 | 生活
早速開いて、袖を通す。予想していた袖の長さは無く、寧ろ肩で幅を取るので、丁度いい。長過ぎない。短過ぎないので肘への負担も減少するだろう。そしてフォームも思っていたよりも遥かに美しい。そして期待していたよりも温かい。
そして肝心のコーデュロイをしげしげと観察する。ネットの写真ではよく分からなかったものだが、その細かさを見て初めて合点がいった。この細やかさではネットでは表示できないことを。このような生地を見て、人並み以上に標準男性以上には色々な生地などの造詣はある心算だったが、こうしてコーデュロイを見せられると、今まで履いていたり着ていたそれはいったい何だったのかと思う。少なくともこれだけ細かなものは身に着けていたことが無い。
この手のシャツも着ていたことがあるので、その印象からこれも冬場の普段着に使おうと考えた。しかしこうして試して見ると想像を超えていた。一つは糸が細いので生地も薄く感じる反面、暖かさが増して何といっても身体に馴染む。つまり、フラグタルに表面積だけでなく期待される空気層も充分に保温層として機能するのではなかろうか。あの純綿のごわごわ感から程遠い。
洗濯は40度のアイロン掛けとなっている。本当に洗濯後もこの風合いも色合いも戻るのだろうか?因みに流石に英国製ではなく、EU製となっている。東欧製かポルトガル製ぐらいだろうか。しかしこれでこの冬まで常用していた英国製の純毛シャツを手洗いする覚悟が出来た。三シーズン以上洗濯していない。乾燥している日に手洗いしてみよう。
それにしてもリスト価格は遊び着としては安くはない。だからセール価格に送料で65ポンドはやはりとても嬉しい。EU換算でカード会社がどれだけ請求するかは分からないが、独アマゾンで70ユーロ以上でも使えるようなものは見つからない。前記のメリノのシャツは破格の57ユーロで購入した。しかしロンドンのアパレルメーカーの一着限りの放出だった。
要するに、嘗てのように大量生産すれば安く上質の工業製品が提供できるというような所謂フォード式の工業生産とそれ以前の家内工業的な生産とは、其々の市場が異なるということだろう。今こうして王侯貴族や新興の成金でなくともとても高品質な製品が入手できるというのは、その市場が小さくて更に常連さんというものが安定した市場を形作っているからだろう。
新聞記事から日本へそうした製品を販売するためには数を要求されるので、それまでの生産規模では対応出来ないということを何度も読んだ。つまりこうした上質の小さな市場の製品は市場規模が限られているからこそ可能な生産であり商品と言うことになる。価格を抑えられるのも無駄に生産規模を大きくしないで良いからであろう。
今更ながら衣料文化にも留意させられるような経験をするとは思ってもいなかった。そもそも日本の夏の暑さに堪えれれなくて移住した訳だが、実は日本の衣料も身体に合わなく、英国のものが合ったことも移住を後押ししたのだった。今回のシャツに袖を通すと、この夏の清々しさと共に、その生地の温もりに愉悦の一時を感じるのだ。
参照:
秋から冬に備える今日この頃 2017-07-14 | アウトドーア・環境
初雪初積雪の冬真っ只中 2014-12-04 | 暦
とても小さい万単位の需要 2012-04-30 | 女
時差の影響を感じる日々 2013-10-29 | 生活