Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

分かりの良い下らない人

2008-11-16 | 雑感
電話に出ると、四月にあった友人であった。マインツにいるらしい。春にも思いがけず他の友人がライン河から電話してくれた。

十年も昔なら有無をも言わせずにそこまで飲みに出かけたのだが、飲んでから帰る車の運転も不安であり、何よりも腰が重くなってしまった。

一時は、500キロメートルほど先のベルギーのブリュージュ辺りまで食事に出かけたものである。一日に千キロメートル走ることが苦にならなかった頃である。

良く食べて良く飲んだが、今は食べることも飲むことも出来るが、しようと思わなくなってしまった。飲酒運転で怖い目に会った教訓でもあるが、そうした分別それだけではない。

やはりあの頃は、そうした無理を敢えてしてみたかったに違いない。極限への挑戦だろうか?何一つ得る事のない挑戦、リスクだけがそこにあった。

実は、元気ならちょっとでかけようかとも思ったのだが、ここは無理をせずに明日に英気を養おうと考えた。先週から、腹具合が悪くなり、今日は喉が腫れ気味で、熱っぽい。やはりじっくりと休むのが得策だと、妙にもの分かりの良い人物になっているのが面白くない。
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忙しい時はいやに忙しい

2008-11-15 | 生活
誰でもが経験する事である。全く関連性がないのに突然用件が重なる日が良くある。勿論、週末や月末や年末などのカレンダーのけじめの時期には誰でもが片付けてしまおうとしてあれこれ用事を人に送る。

夜中にファクシミリが入っていると、朝一番からどうしてもそれの処理に追われて仕舞う。そんな時は郵便も処理しなければいけないような内容のものが多い。金曜日である。

前夜にメールで発送通知が入っていた注文したCDと本も予定通り届いていた。時間があれば、何時もゆっくりとその中身でも確認しましょと思うのだが、必ずと言ってよい程ネットで注文したものが届く日は忙しくて中身を確認している暇がない。

今回は、注文の少ない時期の売り上げを上げる販促の5ユーロプレゼントというのに便乗して注文したのである。CDは幾つかの安売りものをネットの買物籠に入れてあるのだが、その価格が9.99ユーロと1.99ユーロである。前者は文化勲章受章者小澤征爾が指揮したラフマニノフの協奏曲でネット視聴ではその録音とピアノのジメルマンが良さそうなので早速注文した。後者は、録音し難い最もドイツで先鋭的な作曲家ヘスポスの曲で一体なにが録音されているか楽しみである。

さて、これだけならば全部で11.98ユーロなのだが送料三ユーロほどを足してそこから5ユーロを引く事になる。しかし、一冊の書籍を加える事で送料は只となる、すれば、5ユーロ以内の書籍を同時に注文すれば送料に更にその差額が引かれて上の金額よりも安くなるのだ。

しかし、差額の出る5ユーロ以下の興味深い本は多いがそうしたものは大抵著作権切れでネットで文章自体を見つける事が出来るものが殆どなのである。ヘルダリンの何かが欲しかったのだが無料でネットからダウンロードできるので結局はハイデッガーの講義記録を購入した。7ユーロ少々なので余分に支払う事になるが、実質差額の2ユーロを払いそれを買いつつ、送料が引かれるとなると一ユーロほど安くCDを買えた事になるのである。

ここまで細かく計算して買物をするのは、ドイツのシュヴァーベン人かユダヤ系か関西人ぐらいしかいないのではなかろうか?

しかし、時は金なりで、得した気持ちを味わうことなく、どんどんと時は過ぎて入ってしまう。まだ朝刊に目を通していない。



参照:
瞬間に拡がって、伝わる [ マスメディア批評 ] / 2008-03-15
シュヴァーベンの隣人 [ 生活 ] / 2008-05-21
倹約家たちの意思の疎通 [ 生活 ] / 2008-03-05
似て非なる地方の名物 [ 料理 ] / 2008-02-16
倹約のレンズマメ [ 料理 ] / 2005-09-26
IDの危機と確立の好機 [ 文学・思想 ] / 2005-04-20
ヨハネス・ケプラーのワイン樽 [ 数学・自然科学 ] / 2004-11-17
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如何わしいワインのかい

2008-11-14 | ワイン
久しぶりに野外で短い日没までの時間を岩登りに興じた。帰ってきてからお決まりのチリコンカルネである。今回は唐辛子を降りかけたので通所の味である。オーメドックの澱のあるワインをコーヒーフィルターに通すと、あら不思議急に味がシャキッとクリアーになる。これならやはりメドックの方がサンテミリオンより高級感があると思い出させる。

食事はそれで無事に終えたのだが飲み足りない。そこで少々甘え目の白ワインを取りにクラに下りる。ラインガウのロバートヴァイル醸造所の物色すると半辛口グラーフェンベルクの96年とかのものがあるのだが、アルコール度12度を越えていて食後に容易に開けるにはあまりに期待が大き過ぎる。そこで見つけたのが2006年産のファインへルプと呼ばれる半辛口タイプである。丁度食後に飲んで見たいものである。

さて、コルクを開けて注ぐとコルク臭い。これは駄目と思ったが、一瞬ミント系の味が味わえるがあとは口に引っかかるまるでフランスの燻製ワインのような味に甘みがある。試飲して態々購入しているのでそれほど悪い事はない筈だが、香ばしさに欠けるのである。半辛口タイプは、甘口のように枯らすには弱く、辛口のように味覚を満足させるものではない。市場から徐々に駆逐されて行った商品郡なのだが、力の弱いそれはやはり駄目である。半辛口を買うならば、グランクリュリースリングを買うべきである。

二日目となると、糖が浮いて梅酒状態となってくる。梅酒に10ユ-ロ以上払う馬鹿がいるだろうか?チリコンカルネを温めるために料理ワインとしてこれを投入する。まだ、プレゼントとして貰った甘口グラーフェンベルクは、アルコール度が低くても枯れるまで待つ事が出来るから良い。しかし、こうした中途半端なQbAものは、早めに飲んでしまうべきなのだろう。不味いものを飲むならエチルアルコールにシロップと炭酸を混ぜて飲んでおけ。

経験豊富だと豪語していても、名前が「ハルプトロッケン」から「ファインヘルプスト」に変わっているだけで直ぐに騙されてしまうのだ。ワインなどは、その本当の価値を見極めるのはあまりに至難の業である。「何年物のなにが良いとか」断定的に言うのは、愛国とか言う言葉を発するのと同じぐらい如何わしい。誰が何のためにそんな事を発言しているか考えれば、馬鹿でも理解できよう。


写真:澱が溜まったペーパーフィルター



参照:
「田母神・論文、アパ、渡辺昇一ら極右支援『奥の院』関連情報」の観 (toxandoria の日記)
「日本は侵略国家であったのか/田母神俊雄」について感想 (MuBlog)
ボルドーの最も美い一角 [ ワイン ] / 2008-11-03
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脱いだ下駄箱の靴がない

2008-11-13 | 雑感
久しぶりに夢を見た。浅い眠りの機会があったからだが、靴が主題になっている。ここ数日風邪気味であった事から当然の悪夢である。

最初の場面は、日本の大きな駅のプラットホームである。なぜか、待っているのはお座敷列車というおかしな特別列車で、二階建ての上は靴を脱いで上がらなければいけない。見ると一部二等は期待に反して対面座席でただ仕切りがついているだけなのだが、椅子に座る訳でなく対面で肘置きなどが四つ添えられているのだ。しかし、清潔なうちはまだ良いとしておばさま達の団体さんが乗った後の汚れ方は掃除が行き届かないようで非合理的とみた。

流石にそこには座らずに一等のサローンへと足を進めると、二部屋に分かれていて次の間は小さい。丁度そば屋の上がり座敷が四つほど並べてある感じだ。しかし襖の向こうは床の間がついていて、炉が掘ってあってお茶会が催せるようになっている。あの火は大丈夫かなどと列車トンネル火災が危ぶまれる。日本の狭い線路を走る乗り心地の悪い二階建ての上ではどのようにお手前をするのか大変気になった。

そうこうしている内に山奥の禅寺へと向い、またそこで靴を脱がさせられる。もうこのあたりになると徐々に靴を脱がされられる事に恐怖心が伴っているのに気がつく。先ずは下駄箱に他の靴と一緒に入れてなくならないか、再び見つける事が出来るかと心配でもある。

そして、内履きを履いて移動するのだが、周りは雪である。そして縁を更に行くと崖に屋根の雪崩止めのような十センチにも見たない柵が張られて、岩肌に雪が乗る中を道筋を示しているのである。いよいよ登山である。内履きしか履いていない足は、たとえ覚えがあると言ってもツルツルと滑りどうしても上半身に頼らなければいけないのだ。

だから途中から引き返して来て濡れた衣服を乾かしながら、履き替えた自分の靴を探すのだがなかなか見つからない。そのような事をしている内にやはり招待主が雪に足を滑らして滑落すると言う恐怖の中で目が覚めるのであった。十一月は死の月である。



参照:
茶緑から青白への相違 [ 生活 ] / 2008-01-01
新調パジャマの裾直し [ 生活 ] / 2007-11-23
呵責・容赦無い保守主義 [ 文学・思想 ] / 2007-11-19
脅迫観念一杯の列車旅 [ 雑感 ] / 2007-11-17
吹雪から冷気への三十年 [ 暦 ] / 2007-11-11
光を背にした紫色の唇 [ 雑感 ] / 2007-03-06
そのもののために輝く [ 生活 ] / 2006-11-13
美しい国は何処に? [ 雑感 ] / 2006-10-01
王女とカエル王子 [ マスメディア批評 ] / 2006-07-08
力を籠めて足掻く [ 雑感 ] / 2006-02-13
凍て付く散歩の夢の抄 [ 生活 ] / 2006-01-27
コン・リピエーノの世界観 [ 音 ] / 2005-12-15
悪夢の特命潜入員 [ 雑感 ] / 2005-09-01
固いものと柔らかいもの [ 文学・思想 ] / 2005-07-27
マルティン・ルターのグロテスク [ 文学・思想 ] / 2005-03-03
微睡の楽園の響き [ 文学・思想 ] / 2005-02-22
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鎖国ありえるデジタル界

2008-11-12 | 雑感
ちょっとしたチャートを作成しようと思っているのだが、その資料すら集まっていない。どうも面倒がりでいけない。必要があるから図示してみようと思っているのだが、分析が目的であってもこつこつと数値を集めのが性格に向いていない。しかし、資料集め自体を自分で考えなければ分からないので致し方ない。

先日からIEを使わなくなった。XPを使い出すようになってから、問題なく使っていたのだが最近は簡単にフリーズするようになってしまい。本当はOSもリノックスに替えたいのだが、先ずはブラウザーを変更した。マイクロソフトの商品は便利な面もあるが穴が大きすぎてまた使いたくなくなってきた。

MSとは関係ないが使用中のRSSリーダーも良いものに替えたい。登録中の多くのサイトの更新が分からなくなって来ている。データーを移しかえるのが面倒でそのまま使っている。

XPによって言語間の壁は消えたかに見えたが、ここ暫らくフラッシュプレーヤーなどグラフィック処理の使用で一部の日本語などは再び読解不能になって来ている。また、スパムコメント規制の煽りを受けて、コメントが出来なくなっている場合がある。ネット鎖国を進めているかに見える。

中国のネット事情は、益々個人情報を集めてそれを暴露して血祭りに挙げるような気風が強く、こうしたところに極東共通のルサンチマン意識が充満していると言われる。なぜ、極東の民族がそうした共通した矮小な気質を持っているかを考えると、それはやはり儒教の悪影響としか思われない。



参照:
「私の視点、私の感覚、私の言葉で参加します。」 (裁判員制度トップページ)
裁判員問題 これからの予定 (弁護士Barl-Karth)
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無成長経済は可能か?

2008-11-11 | マスメディア批評
お馴染みの夕方の討論番組の題である。ジャーナリスティックな題名であるが、その内容は今世界中で話されている景気刺激案の審査である。

ベルリン政府からは、低額所得層への節電型冷蔵庫補助やその他様々な案が聞かれたが、自動車業界支援の低公害車E4とその税金免除延長などの案が主な批判の矛先となっていた。

いつもの車移動中のこと、番組を全部聞くことはなかったが、最初から「景気と環境は相反する命題」として捉えられているのでこうした議論には奥行きがある。

結局新車への刺激策は、次の段階にはその技術が古くなるのであまり実質的効果を生まないで、寧ろ建造物などのエコ対策振興の方が遥かに将来性があるとするのは正しい。現在の欧州の社会・個人資本をみれば、どんなに今後温暖化してもやはりそれは将来に繋がるに違いない。

なんのことはない、金と頭は使いようなのである。



参照:
年間一千五百万円不要 [ 料理 ] / 2008-11-10
人のためになる経済 [ 文学・思想 ] / 2005-04-11
冗談じゃない共産主義者 [ 歴史・時事 ] / 2008-09-20
淘汰されるグロバル社会 [ 歴史・時事 ] / 2008-09-07
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年間一千五百万円不要

2008-11-10 | 料理
新しいパン屋を見つけた。通っていた最後に潰れたパン屋から五十メートルも行かないところである。隣町の住宅街のなので知らなかった。手作りパンの情報として人から聞いたので早速買いに行った。

住所を電話帳で調べると238番とかになっているので、坂を上まで車を走らせたのだが道は終わって他の道になってしまう。他の道を戻って探しながら走らせていると郵便配達のおばさんがいたので尋ねた。

「パン屋を探しているんだけど、238番」

おばさんが考えているので、書き写した紙を見るとそれを覗きこむようにおばさんは、

「ああ、それは23Bよ」

「ええ、ああーそうかBか」。

なんて事はない。坂の登りながら少し気になった建物だったのだ。新しく出来た三件ほどのショッピングモールであった。急いで店に侵入して、

「まあ、兎に角、色々のものを試すわ」と、

店の奥を覗きこむように注文すると、流石にこの客は訳ありと思ったのか、親切にニコニコと対応してくれた。

さて、先ず第一評価は、ブロッツェンはサクサクとして塩気もかすかにあって美味いのだが、あくる日に残した分は少々硬さが気に食わなかった。

百姓パンは、なかなか目の詰まりも湿り気も適当でなかなか良かった。もう少し風味が強ければ良かったのだが。

ラウゲンブッレッツェルは、サクサクポキポキしていてそれまで買っていた店よりも本格的であった。

現時点では、84点から89点という感じである。暫らく試してみたい。

トリュフ入りのレヴァーパステータをたっぷり塗るが、もし95点以上のパンが毎日入るならば、年間一千五百万円の賞与などは要らない。生活環境が満たさなければ、そんなもの何の役にも立たない。



参照:
マイスターのための葬送行進曲 [ 音 ] / 2005-04-15
本当に一番大切なもの? [ 文学・思想 ] / 2006-02-04
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I'm asking you to believe

2008-11-09 | マスメディア批評
独報道番組などに顔を出すハンブルクの社会研究所長を長く務める暴力研究家ベルント・グライナーのインタヴューを読む。オバマ勝利を分析している。

開票速報の地滑りがないことを確認してベットへ向った時刻も、人種問題としての扱いも私と同じなので繰り返さないが、冷戦後の軍事力を率いる統率力と、名の無い声の影響力である「良識」が中心に据わった力を取り違えていないオバマの市民ヴィジョンの強さを指摘する。

それを、公民権運動の伝統の中で捉えるとき、その「草の根運動」が新たなネットメディアと融合されて、 従 来 の 政 治 的 権 力 とされる「TV放送」を凌駕したのである。勿論、半時間に渡るTVスポットをオバマ陣営買取ったのだが、それよりも19世紀の選挙方法においてインターアクティヴな議論を促した21世紀の技術に、我々の将来の政治スタイルをみる。

ニューヨークタイムズに掲載されたトーマス・フリードマンのように、この選挙結果を南北戦争の終結と見做すかどうかとの質問には、歴史家がウンザリする比較の類であるとして、その四年に渡る戦の六十万人の犠牲の成果を過小評価するべきではないとして、やはり11月4日は公民権運動の流れの中での更なる一歩と捉える。

ドイツにおけるオバマ旋風は、ブッシュ政権で失った希望とヴィジョンの実験場であるとされる合衆国において自浄再生力が全く失われていなかったことからの安堵であるとするが、それだからと言ってオバマが政治的救世主でもないかぎりその政権が必ずしも肯定的なものとはならないとする。

その例として、アフガニスタンやパキスタンにおけるテロとの戦いが、軍事的な優位で解決される可能性が薄いことを、自著で扱う「ベトナム戦争における合衆国の非対称性」の戦線の経験として、既成の軍備やそのように教育された軍隊が役立たないことを挙げる。当然ながら、ドイツ連邦共和国にとっては、アフガニスタンへの関与は ― 人道上のそれではなくて ― テロとの戦いであると強制的に認知させる形をオバマ政権に迫られるのが必至であり、とても厳しい交渉相手となるだろうと予想する。

しかし、新政権による一国主義から多国間主義への移行は、ドイツやEUにとって再び打ち解けた関係をもたらすのは確かであり、ここ十年ほどの強く・弱い合衆国の自己認識であるとしている。更にイラクからの撤退は最低二年ほどは掛かるだろうが、現時点では賄賂金で黙っている各種族が撤退によって収まる訳はないとしている。

誰もが言うように、オバマ政権への期待が大きいだけに失望感も膨らみ易いだろうが、最初からオバマ政権の公約は直ぐには解決されないこととしているので、むしろ指し示す方向がなによりもの実効力を持っていることから、この研究家も「オバマの示した、合衆国の強さは武器の力ではなく、合衆国の理想の魅力に負うている」とすればこの研究家の見解に何一つ付け加えることはないであろう。

来週末の経済会議に関して、独緑の党と短期的投機を制御する所謂トービン税の一律導入を目指すNGO反グローバリスム組織 アタック - attac (association pour une taxation des transactions financières pour l'aide aux citoyens)が、会議に期待を表明した。そしてやはり緑の党のオバマ夫妻は、週明け冒頭小ブッシュ夫妻にホワイトハウスでの晩餐に招かれている。オバマ政権の新官房長官にラーム・エマニュエルが指名された。このシカゴ選出の下院議員は、トライアスロンの忍耐力を持っているようだ。更に、次期正副大統領は早速自らのスタッフを引き連れて、電話参加での投資家ウォーレン・バフェットを含む経済人や経済専門家などと既に会合を持ったという。

暫らくはオバマ氏からの電話を待っているが未だに何も聞かないと思う人は少なくないだろう。ドイツの地下鉄の酔っ払いにも「俺はオバマの友達だ」と叫んでいる者がいるらしい。世界でオバマの親戚と称する者も今後あとを絶たないだろう。


Barack Obama -

I'm Asking You To Believe" ""I'M ASKING YOU TO BELIEVE. Not just in my ability to bring about real change in Washington...I'm asking you to believe in yours.""



参照:
Die Deutschen sind obamanisch, Ein Gespräch mit B.Greiner, FAZ vom 7.11.08
インディアナ・ジョーンズもオバマ支持? (虹コンのサウダージ日記)
自信と確信へ超克の勝利 [ 歴史・時事 ] / 2008-11-06
遵法的議会外政治行動 [ マスメディア批評 ] / 2007-05-30
活き活き、力強く、先鋭に [ 雑感 ] / 2007-06-06
石頭野郎にぶつけろ! [ 生活 ] / 2007-06-07
制限域の自由な境界線 [ 暦 ] / 2007-06-08
民主是個好東西 可平 [ マスメディア批評 ] / 2007-06-14
同志を愛せ、君と等しく [ マスメディア批評 ] / 2007-06-20
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柔らかいゴムの心地よさ

2008-11-08 | 
ここ暫らくはそれほど寒くない。しかし、何時また冷えるかどうか分からない。車に冬タイヤを装着した。雪や氷雨となる時こそ車が必要になる。予定の決まった時に冷えるとどうしようもないので、予め準備しておく。一度寒波がやってくると混雑してなかなかアポイントメントを取れなくなる。だから、早めに装着させた。

当日の温度か高いと早過ぎたかなと後悔しないでもない。磨耗の大きい冬タイヤで表面温度の高い乾燥した高速をそれほど走りたくないのである。それが、走り出して直ぐにそのふにゃふにゃした乗り心地に気がついたと同時に思いのほかの静粛度に気がついた。

思えば、まだ一シーズン乗れるに拘らず、どうも走行音が気になり出して現在使っている同じコンチネンタル社製の新型に取り替えて、三シーズン目なのである。表面が落ちて丁度性能が良いときなのであろう。思いのほか乗り心地が良く、それまで着装していた夏タイヤよりも快適なのである。

知らず知らずの内に夏の間の温度での走行感から秋から冬への走行感との変化に気がつかなかったのである。摂氏一ケタ台の温度となると、夏タイヤのゴム配合ではどうしても堅くなり過ぎていたのだろう。つまり、摩擦係数がかなり落ちて、ブレーキ性能は著しく下がったいたに違いない。

中欧においても一部の国では、冬タイヤが十分に使われていないという。ドイツにおいても十年ほど前までは雪のいない温暖な地域では夏タイヤだけで済ましていた車が多かった。しかし、今は夏タイヤでその能力劣化による事故が起きた場合の責任が問われることから、急速に冬タイヤが普及したのである。

タイヤメーカーのロビーストの力もあるだろうが、実際に事故件数の減少などの成果が見られるならばこうした変化は決して悪くはないだろう。しかしその代表格であったメーカーのコンチネンタル社も乗っ取り騒動のあと今後も研究技術生産部門でそれ以前のような良い商品を市場に送り込めるかどうか、なんとも言い難い。

企業もゴムのように経年変化するのである。兎に角、エンジン音までを含めて室内静寂性が高まったのは、やはりタイヤの走行音が上手くエンジン音をマスキングしているからで、なるほど完成度の高い冬タイヤであると改めて認識を深めた。



参照:
ど真ん中にいる公平な私 [ 女 ] / 2007-12-04
再び安全なゴム使用の話 [ 雑感 ] / 2006-11-26
季節間の溝の深さ [ 暦 ] / 2006-10-31
バイエルンの雪景色 [ アウトドーア・環境 ] / 2005-11-22
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初冬の力強い気持ち

2008-11-07 | 
夕方になって陽が暮れるとどうしても一杯やりたくなる。大体五時にとっぷりと暗闇になるのだが、本格的に飲むには少し早い。

夕食もその時間にしてしまうと、夜が異様に長くなってしまう。勿論、早寝して朝早起きして片付けものをしてしまうのも良いのだが、朝食後に陽が薄っすらと上るようになるとどうしても眠気もやってくる。

中欧の11月は凌ぎ難い。屋内スポーツや読書や劇場などのナイトライフを上手く使わないと精神的にもあまり良くない。曇天の紅葉が今年は長くみられて、その黄色の織りなす淡い光の波長のその風景はいつまでもあとを引く。

しかし今年は筋肉増加と運動量が増えているので、欝が全くやって来ない。ホルモンバランスが明らかに違う。そして、寒さもあまり感じないとなると、厳冬が楽しみである。
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自信と確信へ超克の勝利

2008-11-06 | 歴史・時事
寝不足気味である。初めから流れはわかっていたので、開票速報番組は適当な所で見るのを止めてベットに向った。

詳しく綴ると、東部ケンタッキーの開票前に地元のネットラジオを聞いていたので、その取材などの取捨選択はあるとしても状況はそれほど熱狂的な雰囲気でなく、案の定ケンタッキーとインディアンナでの「地すべり的では無い」状況が一時間後ほどに出てきた事から ― 西部では選挙が続いていることからの「隠れ確定」もCNNなどが出す状況にはなく、直接の影響を与えないドイツの両公共放送局も十分な読みは出来ていなかったので ―、横になりながら短波放送などを流しておいた。それでも夜中の三時ごろに一度順調な開票に眠りの中で気が付いて、明け方五時には敗北宣言の話が聞こえてベットから起き上がる決心をした。

その後の内容については周知のことなので詳しく書く必要はないが、放送で幾つか気付いた点だけを記録しておこう。

朝の独第一放送で誰かが言っていたが、候補二人ともタフさを示していて、オバマ候補の何時も新鮮な表情に驚くと共に、マッケインのあの年齢での驚異的な活力にも記憶に留まる。年若い奥さんだけでなく、流石に過酷な捕虜生活に耐えただけの意志の強さや敗北宣言での不平を漏らす支持者への睨みの利かせ方をみると、ブッシュ大統領やクリントン前大統領とは違うどすの効いた男をそこに見た。

その男が卑怯と思えるようなネガティヴキャンペーンや愚かな人選を終盤に行った事の意味合いも考えさせられるものであった。如何にブッシュ政権の負の財産が大きかったかであり、特に人種・文化的な殆どナチスがユダヤ人を恐れさせたようなキャンペーンは印象深い。もし、マッケイン陣営がルサンチマンの恐怖とイスラムの恐怖を取り上げなかったとすれば、オバマ新大統領の任期中に最後まで囁かれる問題となっていた筈である。その意味から、タブーを解消した「攻撃と超克の勝利」は、如何にもプロテスタンティズムの勝利とも思える。

オバマ候補が、合衆国の白人プロテスタント富裕層と候補者本人より年上の五十歳台以上の年齢層では明らかにマッケイン候補に劣勢であることは事実である。それに関しても、今や人種的には上の白人層と呼ばれる嘗ての開拓者であり歴史的支配層は合衆国でその比率が減少していることから、また嘗ての少数派がスペイン語系移民などと共に多数派になってきているのだから当然とする独第一放送でのコメントが特に面白かった。

要するに被差別層の少数派が全有効投票数のなかで徐々に数が増えてきて纏まった声となってくることを指している。合衆国の移民法の考え方などと合わせて興味深い。車の中でトルコ系ドイツ人の高学歴取得率やその後の国内とトルコでの優遇のされ方の相違などまだまだ大きな問題がそこにあり、決して現在のベルリン政府の外国人同化政策では事足りないことが語られていた。

ニュースを挟んでそれに続く何時もの討論番組では、オバマ大統領誕生と差別問題が話題となっていたが、ライス女史の発言のように「日常生活の中での解消とは言えないが象徴的な出来事でもある」とする意見と、「何れはアフロアメリカンと呼ぶよりもただアメリカンと呼ぶようになるのではないか」とする意見の双方が示された。上の多数派傾向への波からすれば、オバマ候補自身は文化教養的に決して典型的なアフロアメリカンとは思わないがそうした層にも同化しつつ尚且つ少数派に耳を貸して行く姿勢の表明は素晴らしい。

問題の健康保険も、諸外国のような強制保険の完備はとても難しいと言われるが子供などの弱い立場の将来ある層への整備を先ず整えて行くのだろう。様々な公約の実施は時間が必要であるが、もしオバマ大統領が力不足としてもそうした「当然の政策」を引き継いでいく政権が続くと考えられている。

合衆国の町の盛り上がりを見て、「まるでドイツでのワールドカップみたい」と感想を漏らした者がいた。まさにドイツでのように自由民主主義への自信と確信が合衆国の町中にも溢れているに違いない。



参照:
受け継がれるモラール [ 文学・思想 ] / 2008-07-23
抑圧から解放される為 [ マスメディア批評 ] / 2008-11-02
外人権利と依存する大衆 [ 生活 ] / 2008-06-10
自尊心満ちる軽やかさ [ ワールドカップ06 ] / 2006-07-12
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ネットでも価値ある買物

2008-11-05 | 生活
昨晩は夜中に目が覚めてしまった。今夜の開票生中継に供えるつもりでもなかったのだが、丁度同じように朝までに用事を片付けて仕舞い、朝食にほうれん草入りの湯麺まで食べてしまった。食べると眠くなるので一休みすると、郵便局に起こされた。

週末にネットで注文した髭剃り機のクリーニング液である。先日近くの百貨店で売りきれていたのだが、ネットで購入すると三つ入り送料こみ15ユーロであるから結構安くあがった。

百貨店では、電動歯ブラシの頭を購入に行ったのだが、嘗ての形状のものは一つ残っているだけで形状の違ったものが販売されていた。長さは半分で細くなっているから、圧をかけずに凄く磨きやすくなった。なぜまた、初めからこういう風にしなかったのかと不思議に思うほど快適で、いよいよは医者に行かないといけないほどざらざらしていた歯がつるつるし出した。二つ入りで16ユーロであるから、歯医者の費用とは比べようもない。

こうしたモデルチェンジをネットで確認するのは難しく、ネットとの併用がどうしても必要となる。所有欲から出た買物と違って、価値ある買物が出来た時は嬉しい。
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私の一週間の仕事表

2008-11-04 | 生活
ダークダックスが発掘したというウクライナ民謡「一週間」に因んで私の一週間。

月曜日には、週明けできつかったと一本ワインを開けて、つらつらつら。

火曜日には、クライミングに備えて精をつけましょと、くいくいくい。

水曜日には、運動の後に蛋白質補給と、喉の渇きにぐいぐいぐい。

木曜日には、ワインを開けて、筋肉痛の癒しにすいすいすい。

金曜日には、今日はお魚にワインが欠かせないと、ちゅるちゅるちゅる。

土曜日には、週末は楽しくお料理に、とくとくとく。

日曜日には、一週間の終りに味を噛締めて、ちゅちゅじゅるじゅる。

みなさん、これが私の一週間の仕事です。
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ボルドーの最も美い一角

2008-11-03 | ワイン
98年産のサンテミリオンとメドックを三種類飲んだ。98年は酸が強く、特に前者は良い年とされている。

一つ目のワインは、瓶詰め行程で飲まして貰った事もある大きな名門シャトー産であるが、フルーティで混ぜ物のない新鮮味がなんとも杯を進めるワインである。メルローをを中心にカベルネとマルベックが同量含まれている。二年間の熟成なのだが、瓶詰め時に飲ませて貰った味の新鮮さは未だに忘れ難い。

カベルネ・フランなどが入っていない事からタンニンの渋みは初めから殆どなかったのだが、購入当初はやはりどうも新鮮すぎてワインらしい味がしなかった。全二ダース購入したから、まだ二十本近くは在庫があるに違いない。そして今回試してみて、ようやくその酸味と果実風味が拮抗してワインらしくなってきたのを感じた。そろそろ飲み頃は間違いないのだが、次ぎはブルゴーニュに買い付けにいく予定をしているので、後何年ほどこれら98年産を大事に楽しめるかに関心がある。まだまだ酸味が新鮮味を与えて弱りを感じさせないので、五年ほどで飲み干せばよいかと考えている。

そこの地所や屋敷を「最もボルドーで美しいワイン地所」と讃えるのはヴォルテールだけでなく、作家ジュール・ルナールや私と全く同じようなことを綴っているのはシャルル・ボードレールである。かなり入れ込んだことを書いているのでシャトーから報酬が出ていたのだろう。私は偶々対応してくれた当主から、何も貰っていないので、これ以上書く必要はない。

二つ目は、オーメドックの普通のパサージュに3%の酸味があるプティ・ヴェルドーという品種が入っている。このクリュ・ブリュジョワークラスのワインは、フィルターをかけていないのか、何時ものようにデキャンターに移しても澱が甚だしい。今回もパーパーフィルターに通すのを忘れてもやもやしたのを味わった。本来は簡単に飲めるワインであろうが、透明さがないのがなによりもいけない。ヴィンテージによる差があまり大きく出ていないのも少々つまらない。98年は他のヴィンテージに比べて特に良くはなかった。経年変化もタンニンが弱くなればそれで飲み頃なのだろうが、それがなくなってしまうと弱弱しい感じになる。価格相当であろうか。

三つ目は、メドックのポーィヤックにある樽熟成無しに長期保存の瓶熟成を得意としているシャトーである。カベルネ・フランにヴェルドとメルベックを合わせて20%の比率となっている。なんと言ってもここの素晴らしいのは、その透明感であって、上の醸造所を考えるとどのようにフィルターをかけているのだろうかと不思議に思う。瓶の底に木っ端のように残る澱がまた嬉しい。長期保存というと、どちらかというとおとなしい静的なワインを想像するが、ここのものは試飲の時からまた経年しても何時までも活き活きとしている。流石に、98年は酸味が勝っているがアルコールと清楚なバランスが取れていて、まだまだ半世紀ほどおくべき他の更に良いヴィンテージを残して、これをちょびちょび開けて行くのも良いかもしれない。

通常は月曜日へと振り替えになる癖で、土曜日が休日だったことを忘れて買物が出来なかった。缶詰のまめをザウワークラウト入り肉のないハンガリー風チリコンカルネとして食事をしたので、ドイツのシュペートブルグンダーを開けた。2004年産のオェールベルクである。

2005年のものは大変アルコールがしっかりしていたのだが、夏の天候の悪かったこのヴィンテージのものはやはり弱く細い。試飲したときから分かっていたが、試しに購入してみた。やはり、酸と糖分のバランスを無理に取っているような按配で価格とは似合わず安物臭い。酸に甘みが浮いている。

これを繊細なシュペートブルグンダーと言ってしまえば、ドイツの赤ワインのレヴェルを下げることになるだろう。ドイツの赤ワインは、限られたヴィンテージの限られた商品を選ぶべきだろう。
コメント (2)
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抑圧から解放される為

2008-11-02 | マスメディア批評
心理的なものは大きい。ある程度世の中を見ている者は皆実感している筈である。

いよいよ大統領選挙である。その前にもう一度合衆国大統領選挙の世界に与える心理的影響を考えておくのも悪くはない。なぜならば2001年9月以降の心理状態は未だに十分に自己分析出来ていないからである。そして、2008年11月以降は新たな世界観が生まれると予想されるからである。

焦点のバラック・オバマ候補の優位を覆すような大事件が起ることは好まない。経済危機でもう十分である。これに対応する世界秩序作りがまた二人の候補者の政権構想の重要な差異であると言われる。

選挙に向けた国内政策が主の論争になっているのは当然だとしても、自由貿易の枠組み作りにおいて、市場拡大の推進を図りNaftaに続き南米、韓国等との関税協定を推し進めようとしているマケイン候補と、それら諸国との現実的な経済格差から協定を絞め直しもしくは廃棄によって、必要な隔壁を堅持しようとするオバマ候補とでは大差がある。

合衆国は、外国から見れば至極当然な政策すら採用されていない特殊な国であるが、保険やセーフティーネットなどの社会保障面に、また経済上での「裁定」がされることで国民の殆どである中間層は、不安無い新たな挑戦への足場が形成されるのを期待できる。

年間収入二十万ドルは中間層の収入限度として適切で、現在の二十五万ドル以上に恩恵を与えるようなブッシュ政権が過去八年間も君臨した方が本当は不思議なのである。それは、こうした社会体制を採用する社会では、ハリウッドに代表されるような芸能界やプロスポーツにおけるタレントへの高額報酬をそれらの知名度・人気度という楯を用いて社会一般に認めさせている騙しの技法が使われているからに違いない。

そしてそれらの社会的認知がメディアによって虚像として作られていることにいまや気付かぬ者はいまい。そのような見解は、ハイリスクハイリターンと呼ばれるような投機的な符丁と共に、何一つ高額報酬の不公平への論拠とはなり得ないものどころか、生産の価値を愚弄しあり得るべき自由市場をも崩壊させた。

社会心理的に、オバマ候補の政治思想によって大多数の国民は護られて新たな挑戦へ契機となるだけでなく、オバマ候補の当選はアメリカンドリームならず、同時にドリームス・フロム・マイフーァザーの道を意味する。FAZ紙は、この人種問題を作家ジェイムズ・アーサー・ボールドウィン研究家トイビンにオバマ候補との比較で記事を書かせている。

ここでいう人種問題は、被差別者がその血に蓄える怒りである被人種差別意識のルサンチマン意識を指す。被人種差別問題こそが今回の大統領選挙の裏のテーマであったことは隠せない。

合衆国から帰ってきた者は必ずそこの人種差別問題の滑稽さを語る。それほどに歴史的な意味合いが大きかった事を裏づけている実証であるが、今回の選挙にて逆・被差別問題が解決するようなことになれば、合衆国はそうした過去の差別の歴史から初めて心理的に解放されるだろうか。

世界のナショナリズムや愛国運動がこうした非差別意識から生じていることを考えれば、やはりこうした抑圧からの解放の意味は途轍もなく大きい。

合衆国の中産階層は、こうして幻の夢から醒めて、心理的抑圧から解放されると同時に倫理的な被害妄想からも解き放たれてモラールを確立できる。今自らが障壁を乗り越えていかなければならない。



参照:
Wir haben alle diesen Zorn im Blut von Colm Toibin, FAZ vom 25.10,08
Das Wahlkanpf ums Weiße Haus von Claus Tigges, FAZ vom 30.10.08
オバマ・インフォマーシャル (虹コンのサウダージ日記)
Barack Obama The Racist - In His Own Words (YouTube)
希望へ誘うオバマ候補 [ 雑感 ] / 2008-01-15
市民を犠牲にやってみた [ BLOG研究 ] / 2008-09-01
太地イルカ猟とKorus [ 文化一般 ] / 2008-10-23
情報巡廻で歴史化不覚 [ アウトドーア・環境 ] / 2008-10-27
変なニュース (たるブログ)
繰り返される「過去の歴史発言」での更迭 (高橋昌之・産経新聞)
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