デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



朝、新聞を繰っていると、普段読まない面に目が行った。
バイエルン国立歌劇場のオペラの日本公演で、ワーグナーの喜歌劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』が東京でやっているらしいのだが、その最後の幕切れが極めてこのご時勢を暗示するような、斬新なものになっているそうなのだ。
その幕切れでは、最後の勝者が騎士ヴァルターではなく、恥をかかされた書記ベックメッサーにスポットライトが当たり、あげくに職人たちが誇らしげに掲げる商品には、webサイトのURLがでかでかと書き込まれているとのこと。つまりこれまでの演出は、ワーグナーもヒトラーも時代遅れだと宣言しているらしい。(朝日新聞・16面文化総合より)

私は『マイスタージンガー』をビデオでしか見たことがないが、その分では憎らしいベックメッサーは恥をかいて敗れる。だが上の記事を見て、少しニヤリとしてしまった。
私はどちらかというと古き良きものを好む正確だが、上の記事は少々痛快だと思った。そして、ベックメッサーはすでに一般消費者そのものを指すのではとも思った。
それに、新演出でいうベックメッサーとヴァルターが手を組みつつあるというのが、ご時勢かもしれないとも感じるのである。一抹の寂しさを覚えつつも、世の将来像は二人の二人三脚で進行していくのかもしれない。

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