久々に拙い芝居を見た。ミステリ仕立てになってはいるけど、(しかも、このタイトルだし)これじゃぁミステリとは言えない。まぁ作り手の方も、そんなつもりはないようだ。ならば、ミステリ作家を主人公にした会話劇なのか、というと、それにしては特別意味のある会話でもないし、話もまるで広がっていかないから退屈だ。どうでもいいことをだらだら見せるための芝居、というわけでもない。
書けない作家がアシスタントや、来客とのやりとりを通して、新作への糸口を見つけていくまでの話なのだが、日常のスケッチの中にある「ある種の怖さ」のようなものが見え隠れしたならドキドキできるのだが、あまりにだらっとしすぎている。きっと、そういうサスペンスを仕掛けようとはしたのだろうが、まるで機能しない。
芝居の中にまるで緊張感がないのがつらい。大体「安直なドラマ」にすらなってない。離れ離れになっていた母と娘の再会、なんていうお話も用意されてはいるのだが、それもなんだかとってつけたようで、嘘くさい。せめてリアルな会話でも書ければいいのだが、それってお話を作るよりも難しい。人と人とが喋れば、それだけで会話になるというものでもない。言葉のキャッチボールというのは、投げた人とそれを受け止める人がいなくては成立しない。ただ喋っているだけで、喋っている人たちの背景すら感じさせないようではドラマは作れない。
ラストでいきなり登場する殺人鬼は、オチにすらなってなくて、戸惑うばかりだ。見事すべってしまってイタイ。せめて、伏線くらいはちゃんと張っておかないと。
と、かなりきついことばかりを書いたが、それは、この芝居の作り手たちが、誠実に芝居と向き合っている、という姿勢が感じられたからである。こんなにも真面目なのに、なんだか勿体ない。作り手が不真面目で、それすらないのなら(そんな芝居もたくさん存在する!)完全に無視して見た瞬間に忘れる。いや、見たことすら忘れるから。
書けない作家がアシスタントや、来客とのやりとりを通して、新作への糸口を見つけていくまでの話なのだが、日常のスケッチの中にある「ある種の怖さ」のようなものが見え隠れしたならドキドキできるのだが、あまりにだらっとしすぎている。きっと、そういうサスペンスを仕掛けようとはしたのだろうが、まるで機能しない。
芝居の中にまるで緊張感がないのがつらい。大体「安直なドラマ」にすらなってない。離れ離れになっていた母と娘の再会、なんていうお話も用意されてはいるのだが、それもなんだかとってつけたようで、嘘くさい。せめてリアルな会話でも書ければいいのだが、それってお話を作るよりも難しい。人と人とが喋れば、それだけで会話になるというものでもない。言葉のキャッチボールというのは、投げた人とそれを受け止める人がいなくては成立しない。ただ喋っているだけで、喋っている人たちの背景すら感じさせないようではドラマは作れない。
ラストでいきなり登場する殺人鬼は、オチにすらなってなくて、戸惑うばかりだ。見事すべってしまってイタイ。せめて、伏線くらいはちゃんと張っておかないと。
と、かなりきついことばかりを書いたが、それは、この芝居の作り手たちが、誠実に芝居と向き合っている、という姿勢が感じられたからである。こんなにも真面目なのに、なんだか勿体ない。作り手が不真面目で、それすらないのなら(そんな芝居もたくさん存在する!)完全に無視して見た瞬間に忘れる。いや、見たことすら忘れるから。