まさかこんな映画だなんて、思いもしなかった。よくある「お涙頂戴の感動もの」かと思い、また、単純だから泣かされようか、と見始めたのだが、まるでそうではない。これは過激な映画だ。冒頭の事故で幸せな日々が一瞬で消えていく。だが、その後、愛娘を亡くした失意から、若い夫婦がどう立ち直るのか、というヒューマン・ドラマを期待したなら凄い肩すかしを食らうこととなる。
たまたま出会った女性のおなかの中の子供を死んだ自分の娘の生まれ変わりだと信じて、彼女の出産から、育児まで付き合い、やがてはその子を養子にしたいと思い詰める広末涼子が凄い。稲垣吾郎の旦那はそんなこんなの妻をなんとか理解して付き添うのだが、さすがについていけなくなる。そりゃそうだろ。おかしいとしか言いようがない凶行だ。でも、彼女は本気で、生まれ変わりを信じる。
そしてまさかのラストシーンまで、シリアスな映画だし、ホラーではないのは十分にわかっているけど、それにしても、この怒濤の展開には驚くしかない。稲垣でなくても、とてもじゃない。ついていけなくなる。彼が離婚を覚悟するのは当然だろう。この女はおかしい。
これは、よくある弾道のお話ではない。こんな異常な話はないだろう。通常のドラマを拒否する。でも、このとんでもない話を平然と見せていく。表面的には子供を亡くしたかわいそうな母親の話のはずなのだが、そんな枠組みには収まりきらない映画だ。原作はハルキ・ホラー文庫から出版されているらしい。これをホラーに分類するのは、勇気がいる。でも、それくらいに大胆なくくりがこの映画にも必要だろう。緊張感のあるいい映画だった。でも、こんなにも居心地の悪い映画もなかなかあるまい。いろんな意味で驚かされる。
たまたま出会った女性のおなかの中の子供を死んだ自分の娘の生まれ変わりだと信じて、彼女の出産から、育児まで付き合い、やがてはその子を養子にしたいと思い詰める広末涼子が凄い。稲垣吾郎の旦那はそんなこんなの妻をなんとか理解して付き添うのだが、さすがについていけなくなる。そりゃそうだろ。おかしいとしか言いようがない凶行だ。でも、彼女は本気で、生まれ変わりを信じる。
そしてまさかのラストシーンまで、シリアスな映画だし、ホラーではないのは十分にわかっているけど、それにしても、この怒濤の展開には驚くしかない。稲垣でなくても、とてもじゃない。ついていけなくなる。彼が離婚を覚悟するのは当然だろう。この女はおかしい。
これは、よくある弾道のお話ではない。こんな異常な話はないだろう。通常のドラマを拒否する。でも、このとんでもない話を平然と見せていく。表面的には子供を亡くしたかわいそうな母親の話のはずなのだが、そんな枠組みには収まりきらない映画だ。原作はハルキ・ホラー文庫から出版されているらしい。これをホラーに分類するのは、勇気がいる。でも、それくらいに大胆なくくりがこの映画にも必要だろう。緊張感のあるいい映画だった。でも、こんなにも居心地の悪い映画もなかなかあるまい。いろんな意味で驚かされる。