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映画・演劇のレビュー

『GIジョー バック・2・リベンジ』

2013-07-08 21:15:43 | 映画
 こんな乱暴な映画はない。ストーリーの作り方もむちゃくちゃだし、何がどうしてどうなったのやら、よくわからないまま話はどんどん進む。もちろん複雑な話ではないから、別に気にする必要はない。しかも、派手なアクションばかりなので、セリフもほとんどないし、ドカーン、ドカーンと爆発して、刀で斬り合いがあって、そんなこんなで、どうでもいい。

 だからテンポよく話が展開する、のではない。でも、すごいスピードだ。でも、描かれるのは、世界征服を企む悪の秘密結社(その名も「コブラ」!)と正義の機密部隊GIジョーたちの戦いで、それだけ。別に何も考えなくてよい。しかも、悪もんだったイ・ビョンホンを仲間に引き込み、彼がちゃんと改心して、GIジョーたちの味方になったり、なんだか、いいかげん。お子様向けのヒーローものでも、ここまで安直ではない。というか、最近のヒーローものは結構ストーリーも複雑で、一見さんには、よくわからないものも多い。仮面ライダーなんて、もう何がなんだかわからないし。

 その点この映画は単純そのもの。GIジョー全滅のピンチ。でも、3人だけ生き残って、ちゃんと生還し、なんとパキスタンかどっかから、アメリカに帰ってくる。歩いて帰ってきたのか? リーダー格の男の故郷の町に戻って昔の仲間に助けられて、引退している先輩であるブルース・ウイリスを頼って行き、彼を仲間に引き込み、さぁ仕返しだ!

 3Dなのだが、3Dでなくてはならないようなシーンはほとんどない。3Dによる見せ場は、予告編でもバンバン流れていた雪山での空中戦のシーンくらいか。断崖絶壁でビューンビューン飛び跳ねるよ。後は派手な爆破シーンとか、銃撃戦とか、普通の戦争アクション映画。でも、先にも書いたが、お話がないくらいにアクションだらけの単細胞。大体、偽大統領がむちゃくちゃしても誰も不思議に思わないし。核をなくそう、とか偽大統領が言うし。ばかばかしくて面白いと楽しめたなら、笑って見ていられるけど、真面目な人には耐えられない映画だろう。バカもほどほどにね。1時間51分というコンパクトな上映時間で、お手頃。何も考えたくはないし、疲れていたから、ちょうどよかったけど。



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