こんな映画はこの世にはない。だけど、見てしまった以上書かないわけにはいきません。なんと夢の中で見たのだ。しかもほぼ90分全部である。これは筧利夫主演のコメディ映画である。ヤクザの筧が学校の先生になり大暴れする映画でもちろん実際にある。地味な映画だけど、密かな傑作でした。そこそこヒットしたから2本作られた。僕はかなり好きだったけど、あれから30年になる。まさか今更新作が公開されるわけもない。
なのに、今朝夢で見てしまったのだ。近所のレンタルビデオ店(そんなものも、今はないけど)でVHS版(これも、ない)を1週間レンタルしてくる。だけど、借りたことを忘れていたまま、押入れに放置していた、という夢。まだ幼い娘が(現実ではもう今は40歳になるけど)セットして居間で一緒にアイスクリームを食べながら見た、という展開。昨日彼女の誕生日だったから夢に出てきた、みたいだ。
何故か途中からは飛行機の機内で見ている。しかももうすぐ着陸するからラストまで見ることが出来ないかもしれないギリギリ。仕方ないから最後は早送りする、という暴挙に出る。
そんなリアルな夢を見てしまったのだ。しかもそれを鮮明に覚えているから今こうしてその顛末をこのブログに書ける。監督はもちろんシリーズを手掛けた(最近全く映画を撮ってない!)小松隆志監督。
しかもこれは番外編だから、筧利夫はもう教師ではない。じゃなんなのか? ただのヤクザに戻って元教え子の結婚式を妨害するチンピラから守るという話。たわいもない映画である。
こんな体験は生まれて初めてだからこうして忘れる前に書いてしまった。どうしてこんなバカな夢を見てしまったのかはわからないけど貴重な体験だった。筧利夫は昔劇団新感線に在籍していた。その頃からのファンである。芸名は筧十三。まだ大阪芸大の学生だった。上京して鴻上尚史の劇団に入っておしゃれな芝居に出たけど、似合わない。
最近、『踊る大捜査線』のスピンオフ『室井慎次』二部作で彼を久しぶりにスクリーンで見た。懐かしい気分になった。もう彼も60代になるはずだけど、正夢になり再び『ハイスクール仁義』を作ってくれないか? 『踊る』の新作よりこちらの新作を僕は見たい。
さて、ここからはさらに余談だが、この映画、正式にはタイトルは『はいすくーる仁義』で映画は2本ではなく外伝を含めて4本作られたということを今知った。たしかにそう言えばそうだった。だけど僕の中では何故か2本である。(今の時代ネットでなんでも調べられるから、便利だけど、なんかそれって空しい)忘れていただけだけど。