習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

2011年 映画ベストテン  

2012-01-01 17:25:19 | 映画
 今年劇場で見た映画の本数はなんと100本。これはここ30年間で最低最悪の本数だ。昨年でも131本見ていたし、ここ30年で最低だった年でも126本なのだから、これが自分としてはどれだけ少ないか、推して知るべし、であろう。まぁ、そんなこと、他人にとってはどうでもいいことなのだろうけど、自分としてはかなりの衝撃だった。
 
 だんだん、忙しさから、映画館に行くことが少なくなってきたのは、わかっていたが、ここまで落ち込むとは! なんとか、100本キープ出来たのは、よかったけど、もう少し意識的に映画館にも行かなくては、と反省した20011年であった。以下に記すベストテン(30位までリストアップしたが)は、そんな中からの選出である。カッコ内の数字は鑑賞した月で、もし、よければその月を見れば、このブログに必ず感想が書かれてあるので、参考にしてもらえたならうれしい。ただしこの順位はその日の気分なので、厳密ではない。

 昨年の傾向は家族を扱った作品に傑作が多かったことだろう。こんな不安な時代になって拠り所となるものを希求する人々の想いがそういう映画を必然的に求めた。ばらばらになった家族の再生を描いた作品が僕の選んだ作品の上位を占めた。いつものことだが、ハリウッド大作は上位に書けないのが、残念だ。娯楽映画でベストテンのもランクイン出来る作品があると、うれしい。コーエン兄弟の『トゥルーグリット』はそういう意味ではすばらしい。あと、佐藤信介の『GANTZ』。更には、アンディー・ラウが主演した『新少林寺』。完結したハリーポッターの最終章も素晴らしかった。最後を飾る2部作は全作でベストの仕上がりだった。ベストテンの日本映画が6本も並んだのは、残念な結果だ。それって、外国映画がつまらないからではなく、それくらいに優れた外国映画が見られないということなのだ。

 ベストワンはキネマ旬報用の1位と同じになった。僕にとっては、いわくつきの映画である。ラストの処理も含めて問題は多々ある。だが、あの遺品整理のシーンには圧倒された。物の存在感。そこで誰かが暮していたという事実。それをあそこまで丁寧に見せられたこと。その1点から、これを1位のした。大好きな瀬々監督がメジャー映画でも、優れた仕事を残せたことも大きい。

 主演男優賞は『冷たい熱帯魚』のでんでん。あんなにも怖い男を見たのは初めてだ。主演女優賞は、宮崎あおい。『ツレがうつになりまして』と、『神様のカルテ』の演技で。地味なのに圧倒的な存在感がある。今までもそうだったが、今年の2本も素晴らしい。

 1位 アントキノイノチ(12)
 2位 再会の食卓(3) 
 3位 ツレがうつになりまして(10) 
 4位 八日目の蝉(5) 
 5位 シリアスマン(3)
 6位 トゥルーグリット(3) 
 7位 東京公園(7)
 8位 スマグラー(10)
 9位 ブンミおじさんの森(3)
 10位 冷たい熱帯魚(2)

11位から20位 マイバックページ(6)、私を離さないで(4)、奇跡(7)、ビューティフル(7)
       ヒア・アフター(2)、4枚の似顔絵(3)、神様のカルテ(8)、乱反射(8)
       未来を生きる君たちへ(9)、GANTZ(1)

21位から30位 新少林寺(12)、コクリコ坂から(7)、スーパー8(6)、大鹿村騒動記(7)
       マネーボール(11)、漫才ギャング(2)、僕たちは世界を変えることはできない(10)
       ソーシャル・ネットワーク(1)、英国王のスピーチ(3)
       ハリーポッターと死の秘宝2(8)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『無言歌』 | トップ | 2011年 演劇ベストテン »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。