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映画・演劇のレビュー

2011年 演劇ベストテン

2012-01-01 18:00:23 | 演劇
  見た本数は、157本である。まぁ、こんなものだろう。スケジュール的に、これ以上は見ることは不可能だった。これでもよく見たものだ、と思う。お陰で映画の本数に影響しているのではないか。どうしても週末は芝居を優先してしまう。でも、ウイーク・デーは仕事のせいで映画は見れないから、映画を見る時間はどこにもない、ということになる。

 持ち時間には限界がある。そんな中でやりくりして見た芝居だ。つまらないものは少ない。たとえつまらないにしても、それぞれ理由があるから、納得している。ただ、全体的にスケールの小さな芝居が多い。それは予算的な問題ではなく、内容面でも、である。芝居は発想と想像力によって、思いもしないものとなる。なのに、最初から、諦めたような作品もある。装置も簡略化したカフェ公演も増えてきているが、芝居自体がこじんまりとまとまり過ぎる傾向があるのが、気になる。

 お金を使わなくてもスケールの大きな作品は出来る。そういう意味で今年のベストワンの推した『ビリーウエスト』は素晴らしい。反対に野外劇の本領を見せつけた梁山泊の『ベンガルの虎』も、凄い。今年はこの2本が僕のベストプレイだ。3位のジャブジャブサーキット『無重力チルドレン』は、震災の当日に見た『まんどらごら異聞』とセットにして、今年を象徴する芝居だ。

 1位から7位までは甲乙付け難い。8位に再びMayを入れてしまった。10位の太陽族、岩崎正裕さん渾身の作品『大阪マクベス』は、ぜひ再演を希望する。今こそ橋下徹に、ぜひ見てもらいたい。

 若手ではオセロット企画を推す。それとプラズマみかん。今までも見てきたが、ここにきてぐんと成長した気がする。2012年ブレイクしそうな予感がある。

 20位から30位にリストアップした作品は、31位から50位(もし、そんなのを選ぶのなら、だが)の作品と入れ替えてもいい。要するに、ここに乗せなかった作品の中に凄いものがたくさんある、ということだ。そのことは、僕が一番よく知っているから。

(劇団名の後にある数字は、その芝居を僕が見た月で、その月のブログを見ると、必ず感想が書いてあるので、もし、時間があれば読んでもらうと、うれしい。)

 


 1位 ビリーウエスト(May)⑩ 
 2位 ベンガルの虎(新宿梁山泊)⑩
 3位 無重力チルドレン(ジャブジャブサーキット)⑨
 4位 僕のカー・オブ・ザ・イヤー(売込隊ビーム)④
 5位 節電ボーダートルネード(クロムモリブデン)⑫
 6位 巨大シアワセ獣のホネ(突劇金魚)②
 7位 山の声(くじら企画)①
 8位 夜にだって月はあるから(May)⑧
 9位 革命日記(青年団)⑥
 10位 大阪マクベス(太陽族)②

 11位から20位  五重奏(evkk)⑨ 
         姐獣図鑑(さはらカーニバル)⑪ 
         アラユル(乾杯)⑨
         ゼロ(航路)⑩ 
         サブウエイ(極東退屈道場)⑧ 
         放課後のふたり、線路沿いを左に(オセロット企画)⑧  
         テノヒラサイズの人生大車輪(テノヒラサイズ)⑨
         桃の花を飾る(コトリ会議)⑨
         新世界バラッド(Zシステム)④
         留鳥の根(伏兵コード)⑤
        
21位から30位   a tide of classics~動員挿話・ぶらんこ・父帰る~(桃園会)⑦
         甘い想い(スアシ倶楽部)⑫
         工場日記(小原延之プロデュース)③
         まんどらごら異聞2011(ジャブジャブサーキット)③
         アンダーグラウンド(空の駅舎)⑨
         スーパーソニックジェット赤子(ミジンコターボ)⑩
         わんころが揺れる(プラズマみかん)⑦
         物語と愛情(トランスパンダ)③
         ザ・キャラクター(金蘭会高校)⑦
         千年女優(TAKE IT EASY!)①            

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