
4組の夫婦が巻き込まれる事件。彼らはある夫婦の結婚10周年の記念パーティーに集まった。なのに、主催者がいない。パーティーの準備は途中で投げ出されたまま。最初に訪れた夫婦が聞いた銃声。そこから始まる。最初に訪れた夫婦は、耳を撃たれて血を流すこの家の主人の介抱をする。
70年代、その戯曲が次々と映画化され一世を風靡したニール・サイモンだが、その後はあまり日本には入ってこなかった気がする。なんだか懐かしい。
この戯曲もさすがにとてもよく出来ている。よくわからないまま、慌てふためく男女の姿を描くシチュエーションコメディ仕立ての作品だ。事実を隠したまま、つじつまを合わそうとするからどんどん綻びが出来てきて、それを隠すためさらなる嘘を積み上げる。4組の夫婦がひと組ずつ登場し、そこから話は広がっていく。いったいここで何があったのか、よくはわからないけど、何とかしなくてはならないと、みんながそれぞれに思い、てんやわんやの大騒動になる。やがて、やってくる警官。もうどうしようもない絶体絶命のピンチ。
話自体は面白いし、それをテンポよく見せようと努力している。だが、お話自身にそれ以上のものがないから、難しい。初演出となるしまよしみちさんは、まじめすぎて作品には、遊びの部分がない。4組の男女がそれぞれ抱える問題が浮彫りにはならない。ストーリーの表層をなぞっただけ。でも、これはバランスが難しい芝居だから、大変だっただろう。ただ、これではあの重厚な舞台美術がちょっともったいない。もう少し「何か」が描けたならよかったのだが。あるいは、もっと余裕があったなら、笑える芝居になったかもしれない。
それにしても立派な空間を作ったものだ。劇団未来のアトリエなのに、ここがちゃんとお屋敷に見えるのはすごい。
70年代、その戯曲が次々と映画化され一世を風靡したニール・サイモンだが、その後はあまり日本には入ってこなかった気がする。なんだか懐かしい。
この戯曲もさすがにとてもよく出来ている。よくわからないまま、慌てふためく男女の姿を描くシチュエーションコメディ仕立ての作品だ。事実を隠したまま、つじつまを合わそうとするからどんどん綻びが出来てきて、それを隠すためさらなる嘘を積み上げる。4組の夫婦がひと組ずつ登場し、そこから話は広がっていく。いったいここで何があったのか、よくはわからないけど、何とかしなくてはならないと、みんながそれぞれに思い、てんやわんやの大騒動になる。やがて、やってくる警官。もうどうしようもない絶体絶命のピンチ。
話自体は面白いし、それをテンポよく見せようと努力している。だが、お話自身にそれ以上のものがないから、難しい。初演出となるしまよしみちさんは、まじめすぎて作品には、遊びの部分がない。4組の男女がそれぞれ抱える問題が浮彫りにはならない。ストーリーの表層をなぞっただけ。でも、これはバランスが難しい芝居だから、大変だっただろう。ただ、これではあの重厚な舞台美術がちょっともったいない。もう少し「何か」が描けたならよかったのだが。あるいは、もっと余裕があったなら、笑える芝居になったかもしれない。
それにしても立派な空間を作ったものだ。劇団未来のアトリエなのに、ここがちゃんとお屋敷に見えるのはすごい。