11歳のふたごの女の子たちの1年間のお話。1月から始まり12月まで。その間にふたりは5年生から6年生になる。今は、9月まで読んだところ。この後、どんなことが起きるのかはまだわからないけど、きっと特別なことなんかない。
この年齢にしてはちょっと子供っぽすぎるかな、とも思うけど、ふたりはかわいいし、一生懸命なので、いい。まるでもっと小さな子どもたちのお話のような展開なのだ。まるで児童文学を読んでいるノリ。まぁ、そういうジャンル分けにも何の意味もないけど。
ある日、(というか、ふたりが11歳になった日。12月31日)ママが、「明日から私は大人を卒業します!」なんてわけのわからないことを言うところから始まる。「だから、明日からあなたたちが大人になってください」と。ふたりの小さな冒険がそこから始まる。ママはちゃんと翌日から、ぐーたらを決め込みご飯も作ってくれない。さぁ、たいへん!
あまり何も考えずにのんびり読んでいる。今までの青山七恵とはまるでタッチが違い、少し戸惑うけど、気にせず単体として楽しむ.読みやすいし、何も考えなくていいから楽。
小説はやがて、夏休みに突入。(僕も今日から夏休みだ!)
彼女たちはママの気まぐれに振り回される。でも、楽しそう。7月から8月は前後篇になっていて、夏休みを利用して東京への1泊旅行だ。(というか、ママの仕事に付き合わされただけだけど)たった2日間だったけど、彼女たちにとっては大冒険だった。自分たちの昔を知る小野寺さんと出会い、昔のママの話を聞かせてくれるという約束を取り付ける。
小説はまだ3分の1残っている。9月は定番の運動会だった。さぁ、ここからどんなお話が展開していくのか、楽しみ。今日から始まった僕の今年の夏も楽しみ。新しい学校での初めての夏。火曜日からは合宿だし。新しいいろんなことがそこでは待っているはず。
この子たちのこの1年間のお話を読みながら、こういう目線で世の中を見るって大事なことなのだ、と気付く。たくさん生きてきて、毎日忙しくて、疲れまくっているけど、11歳の気持ちを忘れずに、毎日を大事に生きていこう、なんて、少し大袈裟なことを考えさせられている。これはそんな小説なのだ。