70年代後半に作られた日本のロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)」を、約半世紀の時を経て、フィリピンのマーク・A・レイエス監督がまさかの実写映画化。この映画に先行してフィリピンでは実写版TVシリーズが作られ人気爆発したらしい。フィリピンの特撮映画なんて初体験。僕は残念だがこのアニメは見ていない。もう高校生だったから仕方ない。だけど戦隊モノは知っているし、『仮面ライダー』は大好きだったからこの気分はわかる。
日本のアニメを東南アジアで実写化して熱狂するって何なんだろう、と思った。その理由が知りたいと思って見ることにした。だけどこれはもうチャチな日本の子供向け特撮ものの焼き直しで、要するに東映お得意の戦隊モノの作り方である。それだけだった。だからガッカリした。ここからは社会背景とかこの作品の意義とかは何も見えてこない。
TVシリーズの3本分くらいをつないだだけの映画版。そのノリで、ここにはまともな話はまるでない。ここまで無内容では97分でもさすがにキツい。ここからは熱狂のわけは伝わってこなかった。まぁそれは当たり前かもしれないが。ただのB級SF映画の域を一歩もでない。