
3姉妹(うべん、河上由佳、西川さやか)の話である。だけれども、いったいこれをどう理解したらいいのだろうか。ここに提示されたストーリーにはまるで意味がない。無意味が果てしなく暴走していく。まともなストーリーが最初はあったような気がする。しかし、それが少しねじれて、更にねじれて、その上、ねじれて、どんどんねじくれていくうちに、何がなんだかわけがわからなくなっていくのだ。
ふつうならバカバカしいと呆れ果てるところだろう。だけど、彼ら(作、西川さやか 演出、上原日呂)はふざけているわけではなく、とても誠実な人だから、僕たち観客はこの作品ときちんと向き合うことになる。このわけのわからない暴走機関車(でも、各駅停車)に乗って、どこまでも行こうと思わされる。西川さんの自由な世界は、思いつきがどんどん横滑りしていくから、とりとめもない。3姉妹のところにやってくる人たち(と、いっても、出てくるのは記憶をなくした男と、医者とその助手のコンビくらいなのだが)と、彼女たちの関係性もどんどん変化していくから、どこを拠り所にして見たらいいのやらわからなくなる。
だいたいこの家そのものが嘘くさいし、彼女たちの存在自体も嘘くさい。そこでなぜか展開する王様と王女たちの物語というのも、それに輪をかけてバカバカしい。テーマというか、劇自体の核となるものもなく、でも、単なるナンセンスなおふざけコメディーというわけでもない。(まぁ、これをシリアスなドラマとは誰も思わないだろうが)
だが、この独自な世界観に貫かれた劇世界の中でまどろんでいる時間は、なんだかとても気持ちがいい。お互いをいたわり合いながら生活する3姉妹のドラマは(果たしてこれがそんなドラマであるのかも定かではないが)僕たちを限りなく優しい気分にしてくれることだけは確かだ。
ふつうならバカバカしいと呆れ果てるところだろう。だけど、彼ら(作、西川さやか 演出、上原日呂)はふざけているわけではなく、とても誠実な人だから、僕たち観客はこの作品ときちんと向き合うことになる。このわけのわからない暴走機関車(でも、各駅停車)に乗って、どこまでも行こうと思わされる。西川さんの自由な世界は、思いつきがどんどん横滑りしていくから、とりとめもない。3姉妹のところにやってくる人たち(と、いっても、出てくるのは記憶をなくした男と、医者とその助手のコンビくらいなのだが)と、彼女たちの関係性もどんどん変化していくから、どこを拠り所にして見たらいいのやらわからなくなる。
だいたいこの家そのものが嘘くさいし、彼女たちの存在自体も嘘くさい。そこでなぜか展開する王様と王女たちの物語というのも、それに輪をかけてバカバカしい。テーマというか、劇自体の核となるものもなく、でも、単なるナンセンスなおふざけコメディーというわけでもない。(まぁ、これをシリアスなドラマとは誰も思わないだろうが)
だが、この独自な世界観に貫かれた劇世界の中でまどろんでいる時間は、なんだかとても気持ちがいい。お互いをいたわり合いながら生活する3姉妹のドラマは(果たしてこれがそんなドラマであるのかも定かではないが)僕たちを限りなく優しい気分にしてくれることだけは確かだ。