7年の歳月をかけてひとりでコツコツ作り上げたという評判のストップモーションアニメ映画だ。すさまじい情熱を注ぎ、完成させたのだろう。完成から日本での公開までも4年かかっているようだ。昨年小さなマーケットではあるが大ヒットした映画である。公開時に劇場に見に行きたかったけど、なかなか時間が合わずに断念したのだが、アマゾンで配信がスタートしたので、喜んで早速見た。
だけど、期待にはかなわず、なんだかテンポが悪い映画で、気づくと途中で居眠りしてしまった。それでも巻き戻さず(時間がなくて仕方なく)そのまま見続けたのだが、また、居眠りして、さすがに後半50分はちゃんと見たけど、つまらなかった。
何をしているのやら、よくわからないし。えっ?って感じ。でも、気になったので、翌日もう一度見てみた。凄いよ、ちょっと寝ただけ、と思ったのに、見てないシーンが山盛りあったし、見ていたシーンも意味がわかってなかったな、と気づく。こんなことがあるのだな、と笑ってしまう。いい映画だった。作り手の熱意が伝わるし、キッチュで楽しい。(だけど、それだけ、って気もする。)
これはちょっと集中力を要する映画だったのだ。(たぶん) ということで、とても面白く見れた。2度見てよかった。というか、ほんの一瞬と思ったのに、そこまで居眠りしていたのか。お話は単純なのに、とても微妙なお話の展開。場当たり的な展開なのに、なんだかよくできている。楽しい。壮大なスケールのSF映画だけど、壮大ではない。ひとりの人間が、ロボットしかいない地下世界に行き、そこで体と記憶を失いその代わりに義体を得て暮らすことになる。さらにはちょっとしたお使いから大冒険を繰り広げるとか、そんな感じ。危険な生き物たちが彼を襲うというアクションアドベンチャー映画だったりもする。だから、どうした、と言われると、それまでなのだが、こういう娯楽映画があってもいいじゃないか、と思わされた。手間暇かけて作られた愛情の籠った作品で、いろいろ感じるところもあるけど僕は気に入った。