わが庭の松のしづ枝に
むなしただふらここ二つ
うちかけてしばしあそびし
あまの子のすがたは見えず
たれびとの窓とや見まし
そよ風のふきかよふのみ
さるすべり花ちるところ
ふらここの二つかかれり 三好達治
漢字検定のなかに鞦韆があった。 しゅうせん、ぶらんこ ぶらここ、ふらここ。擬態語 ぶらり、ぶらん、などからできた語か とあった。
鞦シュウ(訓読み しりがい・しりがき 牛馬の尻につけて、車の轅(ながえ)を固定させる紐)
ふらここ、なんとなくなつかしく やわらかな響きである
母の押すふらここが いつまでも揺れている とおい記憶を呼びさます
ふらここ 春の季語とは知らなかった。 古来シナでは 春の戯れとした。 ふらここ、ふらんど、ゆさはり 半仙戯ハンセンギ
鞦韆に抱き乗せて沓に接吻す 虚子
鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし 鷹女
鞦韆やひとときレモンいろの空 小坡
親戚がきて さっそく頭の体操になった。 読めない字が少なくて さすがの読書家でした。