馬酔木を探して 依水園へ。 濃い紅と
透きとおったピンクもいい
花ぶさの雨となりたる馬酔木かな 碧雲居
旅は5日目 19日は朝から冷たい雨であった。
猿沢の池、元興寺をめぐりようやく春日の森にたどり着く。
鬱蒼として及ばないひかり、 天蓋の開いたところに幾本か白花をつけている。
吹き降りとなり冷えたからだに濁流の激しい音が無情に響いた。
家持のように可憐な花を袖に入れてみようか…
池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を袖に扱入(コキ)れな 巻20・ 4512
磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに 大伯皇女
見すべき君… に もうお会いすることもできない