朝から つめたい雨が降っていた。 今日から12月。
落葉松の 秋の雨に
わたしの 手が濡れる
落葉松の 夜の雨に
わたしの 心が濡れる
落葉松の 陽のある雨に
わたしの 思い出が濡れる
……・・・・・・
コンサートで聴いたばかりのメロディーが こころ静かに鳴っている
持木文子さんのソプラノで
「落葉松」 野上 彰 作詞 小林秀雄 作曲
一年は早い 蛙だって忙しくなる。
何かとしか言えないもの
……それは街の人混みの沈黙の中にある
悲しみのような疲労の中にある
雲と石の間の風景の中にある
大きな木の影の中にある
……何かとしか言えないものがある
黙って一杯の熱いコーヒーをのみほすのだ
それからコーヒーをもう一杯
それはきっと二杯めのコーヒーの中にある。
長田弘さんの詩です。
秋の終わりから冬が始まる頃、こんな気持ちになります。蛙さんの撮影された写真にもこんな、何かとしか言えないもの……があるような気がして。
「前を向いて
自分の楽しみ 好きなことに頭をきりかえて
小さな喜びを見つけましょう」
カメラ片手に、 恩師の生きかたを真似ています。
東風さん ぴったりの詩をありがとうございます。