想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

本日もごきげん、難しいは楽しい。

2010-03-18 09:28:44 | 
ごきげん嬢、それはあたしよ、とシマコ。
それはそうでしょう。停止していないシマコを真正面から撮れたのは
初めてなので、こちらもごきげん嬢(嬢って‥‥?)いや、単にほのかに
嬉しいである。

朝からベイビーがわたしのそばをぴったりとついて離れない。
朝食のシナモンロールが狙われているのである。好物なのである、お互いの。
でも、ダイエットには禁物である、お互いの。
‥‥、ところで昨日の記事を読んだカメがまた一言、「孤高に立つ、役立たず」
なんちゃって。単に語呂がいいのでおもしろいのかと思ったら、その下にあった
写真を見て笑われたようである。
「孤高に立つ役立たず」と声に出して言ってみると、ほら、意外に肩の力が抜けて
いいでしょう? 

被写体の方々、ごねんなさいねーネタになっちまって。木工はむずかしいもんね。
懲りずにまた作ってくださいませ、邪魔になるから要らないと言われるまでは。
この継続というのが最も難しい。

小林秀雄が言っている。「難しいことをやるから面白くなるんだ、やさしいことを
やってもつまらないでしょう。プロはみんなそう、野球選手だってやさしい球を
打てても面白くもないから練習して難度をあげていくんだ、その過程が面白いのだ」
要約するとそういう話なんだけど、(全集対談、岡潔と)。
簡単にやれることしかやりたがらない人はあきらめが早すぎるのである。

もしくは生来無精‥? いや、それはないな。生来なんてないない。人は始めから
無精に生まれついてくるなんてことはないのだからね。
おもしろいことに出会うチャンスがないだけなのだろうと思う。
成し遂げる甲斐のあるものに出会っていないのかもしれないが、簡単なことばかり
やっていると出会うわけもない。 

旧事本紀の原文を初見のときはまるでとりつくしまもないものであったけれど、
3年、5年、10年、そして20年とたって、パッと開いたページを立ち読みし思わず
そのまま読みふけってしまうようになった。
理解できるようになっても、理解のその先をまだ理解していないので、楽しい。
楽しくて、生きていてよかったと思う。

そういうことが世の中にはたくさんあるのだろうと思う。それは独り占めにせずに
誰彼にいいふらしているのでここにもできるだけ書きたいが、書くのが一番難しい。
人にわかるように書く、伝えるということが一番難しい。
結局、人は「言葉なのだ」と小林秀雄がくりかえし言っている。
言葉ありき、言葉がなくて何をもとらえることができないというのである。
思索する時間が言葉を生み出していくので、伝え合うというのは、できれば顔を
向き合わせてというのが一番理想であろうかと思う。
呼吸をし、間があり、相手の思索から生み出されようとするのを待つ。
待っている間に、空間をすでに走り始めている伝達の粒子、それが輝くような対話。
それも生きている喜びである。

いろいろと、簡単を求めすぎて、難しいを嫌いすぎて、おもしろくなくなった時代だ。
自分から求めていけば、時代に流されることはないからな。
時代から浮き上がって孤高に座って生きよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする