想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

オレ流の毒

2010-09-24 09:58:03 | Weblog
あんた何様? オレ様!
シャレになるならいいけど、そんなオレ流、オレ’sルールを
ナメてはいけない。
なぜって、危険だからである。
上の写真のおばちゃん、いや失礼、姐御シマコのアタシ流は
無害である。でも、ニンゲンのオレ流は世間に害悪を垂れ流す。
いや、そんな世間的なことよりもなによりも一番コワイのは中毒である。
当事者のオレ様自身が毒に侵され脳みそを乗っ取られ、人でなしになって
いくのだよ。



オレ様って言ってもなにも男子に限ったことではなく女人にも
オレ様的な言動でイキイキブンブンしている人はいる。
男女区別なく、オレ’sルールに酔っている人が増殖しているようである。
最近、まさにそのオレ流カンチガイ男子と話す機会があった。
面白いを通り越し、気持ちが悪い。
日本語が通じなかった。
もち、純日本的な顔立ち、血統も日本人の男性であったが。

あまりに訝しいので理由を知りたくて観察させてもらったところ、
判ったのは、感性がないということである。
無いと言い切りたいくらい、鈍いのであった。ニュアンス的なものが
伝わらないので表面的な言葉のやりとりで終始するのである。

オレ流は日常に起きるさまざまなことを自己完結した世界に閉じている。
平たくいえば、なんでも勝手に結論づける習性がある。
それらの妄想を現実と混同したままリアル社会を歩く。
歩いていても他人とは絶交状態に等しい。

なぜなら自分に都合のいい言葉を聞くときは受け入れ、かつ思い込む。
確かめたりはしないから、いいと思ったものだけ覚え気分よくなれる。
一方通行なのである。
返事は邪魔だからいらない、なぜって考えるのが面倒くさいという理屈。
問題があれば、素早く逃げる(逃げられると思っている)。
知り合いをつかまえて愚痴る。悪口を言う。言いまくってセイセイする。
で、忘れるのである。忘れてしまうだけで問題は解決せず残ったままだ。

かように、交渉、交流、切磋琢磨という、人が人として成長していための
生活の基本を拒絶したまま何年も過ごせば、ゆる脳ができあがる。
ゆる~い脳みそは決まりきったワード以外に反応しにくい。
脳は鍛えれば働くが、甘やかせば怠惰になる、ああ、筋肉と同じだ。
脳だけ鍛えてもダメ、心が大事なんて言う話はオレ様には届かない。
ですよね~とか平気な顔をしてストローをズズズっと鳴らすくらいだ。
せめて脳みそ使ってくんなんし、ととりあえず言うのが先である。

米軍が兵士を選り分け、どう配属するかを決めるのに、感受性の強弱、
善悪に対する反応を調べるという話がある。
善悪について頓着しない、つまり悪を悪とは思わない人間のほうが
ソルジャーとして有能であるとみなされる。
そりゃそうだろう、アーミーは防衛だなんだかんだと言っても
しょせん殺戮が仕事の組織であるからな。
良心によるためらいは、邪魔だと考えるのだろう。

善悪の判断ができなくなってホンモノのバカになったときに
人の姿を借りた悪となる。悪は偽善に隠れて見えないので、
オレ’sルールを世の人は個性と勘違いして大目に見たりする。
大目にみてもらっているうちに軌道修正できればいいのだが‥。

人が人であるゆえんは、魂があること。
魂は善によざす。全身悪玉となったヒトの魂はどうなるのか?




コメント
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