ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

祖父の戦争の話

2005-01-22 15:25:32 | その他
NHKと朝日新聞が、言った、言わないで、泥試合をしてますね。
問題の原因になった番組は、左翼系の市民団体などが中心になって行った「女性国際戦犯法廷」なるものが、昭和天皇に対し、従軍慰安所に関する罪で有罪判決を下した、そのドキュメンタリーだそうで、またも朝日の大好きな従軍慰安婦の話です。

先日亡くなった私の祖父は、「従軍慰安所」(彼は、「ピー屋」と言っていました。「従軍慰安所」なる単語は、'80年頃に、マスコミが考えた言葉らしいです。)に行った経験がありました。
面白半分のブログに、軽々しく取り上げるべき話題でない事は十分分かっているのですが、祖父のためにも、とにかく書いておきたいと思いました。
この手の話がお嫌いな方は、どうか読まないで下さい。

祖父は、支那事変で中国に出征し、北京に駐屯していました。その際に、彼が言うところの、ピー屋があったそうです。
「ちゃんとお金を払って行っていた。安くなかった。」「働いている女性は、日本人と韓国人だった。(中国人はいなかった。)」「値段は、韓国人より日本人の方が高かった。」そんな話を、祖父から聞いた記憶があります。
聞いた話を総合すると、おそらくは当時日本にもたくさんあったであろうチョンの間の売春宿が、戦地にもあった、という感じです。
今の日本にも、沢山風俗店があります。いや、大概の国には、沢山あります。ということは、少なくない男性が、日常的に、そのような所に行っている、と言う事になります。
自分の意志とは関係なく徴兵され、それでも国のため、国民のためと思って出征し、死と隣り合わせの、軍隊と言う非日常的なな環境に置かれた祖父が、たまたまそこにあった風俗店に、自分の金で、客として行った、ということですから、私は、祖父を非難する気持ちには、全くなれません。

戦地ですから、需要に供給が追いつかない(客が多くて女性が足りない)状況だったことが想像され、そこで働く女性にとっては、体力的にも、精神的にも辛い状況もあったと思われます。しかし、それは、その売春宿の経営者(おそらくは、日本or韓国の民間人)の責任に帰すべき問題です。
また、自分の意思に反して、そこで働かなければならなかった悲惨な女性も、少なからず存在したと思われます。戦前の日本、韓国の事です。保護者、または親族が、やむにやまれず、娘を業者に売り渡してしまった、そんなことが日常的に起きていたのでしょう。本人は事情を知らなくとも、保護者、親族は、何がしかの金品を、代償として業者から受け取ったはずです。この場合、原因は、一義的には保護者のモラルと貧困、広義には、貧困を傍観している政治の問題、と言えるのではないでしょうか。
70年前の事です。常識も、倫理観も、人権に対する考え方も、今とは微妙に違っていたはずです。
少なくとも、(あえて誤解を恐れずに言えば)客側の軍関係者が、一方的に非難される問題ではない、これが私の、祖父の話を聞いた実感です。

「昭和天皇に有罪判決を下した団体」を取材した番組に、国営放送であるNHKが、「違う見方、意見もあります。」と、両論併記の修正をしたのは、報道の公正性という観点から、至極当たり前のことのように思えます。こんなことで、一々政治家は介入しないでしょう。

今回の件で、「海を汚したのは誰?」のサンゴ事件を思い出したのは、私だけではありますまい。
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1 コメント

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Unknown (ジャンク)
2005-01-26 14:03:19
淡々と、しごくまっとうなご意見だと思いながら読ませていただきました。

一方また、とりわけ今になって悔やまれる経験をされた方々の苦渋の思いにも、同情の念を禁じることはできません。

むずかしい問題ですね。
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