福島県応援ショップ、出店断念

このブログ、基本はお遊びブログですが、すごく残念で、すごく頭にくるニュースがあったので、書かずにはいられませんでした。
このニュースです。

『風評被害に苦しむ福島県の生産者を支援するため、福岡市西区の大型商業施設「マリノアシティ福岡」内にオープンする予定だった同県産品の専門店が計画中止に追い込まれた。「福島の汚染した農産物を持ち込むな」「不買運動を起こす」などの電子メールが相次いだことが原因。』

出店を企画した市民グループによれば、「ふくしま応援ショップ」は、マリノアシティ内の農産物直売所「九州のムラ市場」にブース出店する計画で、既に契約書も取り交わしていたそうです。
生鮮品を取り扱わず、昨年収穫した原材料を使った加工品などの販売を予定しており、放射線検査をして安全を確認したうえで店頭に並べるとしていましたが、インターネット掲示板に計画に対する批判が集まり、マリノアシティ全体の不買運動を示唆するメールがマリノアシティなどに届き、ムラ市場側が「出店を見合わせてほしい」と申し出たとのこと。

「東北産のものを食べるかどうか」は、個人の判断によるべきことです。
私は極力東北産のものを選んで食するようにしていますが、一方で、私の妻は東北産のものを一切口にしません。
どちらが正しいということも、話し合って分かり合えることでもありません。いわばイスラム教徒とキリスト教、日韓の竹島問題、日中の尖閣諸島問題みたいなもの。
最良の解決方法は、互いの考えを尊重し、領分を犯さないこと。
間違っても議論したり、相手を説得しようなんて思わないことです。

ボランティアに東北の漁村に行った女性が、被災地支援のつもりで、実の姉に海産物を送ったところ、激怒され、お土産も捨てられた、という話を聞きました。
気持は分からないではありませんが、これは相手の領分を侵す行為であり、送った妹の方が不注意というべきでしょう。
東北の産品に対し「支援派」なのか「排斥派」なのか、電話するなどして確認してから送るべきだったと思います。


同様に、今回の福岡のショップ出店に対する抗議も、明らかに、福島県産品を買って被災地を支援しようとする人たちの領分を犯す行為です。
福島県産品がいやなら買わなければいい、店に近づかなければいいではないですか。
まして商品は原発事故前の昨年度の産品で、しかも放射線検査済み。理屈も何もあったものではない。
福岡にだって、福島のものを買うことで被災地を応援しようと思っている人はたくさんいるはずです。
今回の抗議は、自分と違う考えの人を、科学的な根拠もなく、自分の情緒や観念のみで一方的に踏みにじる、イスラム原理主義者の無差別テロ的な行為と思います。

こういう人の子どもが、福島県から避難してきた子どもをいじめたり、福島ナンバーの車に石を投げたりするんでしょうか。
日本人って、いつからこんなにエゴイストになってしまったのでしょうか。。。