ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

蒼穹のファフナー

2006-02-02 01:05:58 | 漫画・アニメ
年末年始休暇のときに、何気なくビデオ屋で借りた「蒼穹のファフナー」、1年ほど前のテレ東の日曜の深夜枠でやっていたアニメだ。
最初は、「なんだ、新世紀エヴァンゲリオンのパクリか。」と思った。しかし見ていくうちに引き込まれ、気がつけば、約1ヶ月かけて全9巻、25話を見てしまっていた。

平和な田舎の島、竜宮島。しかしその平和はかりそめの平和だった。
突然来襲するなぞの生命体、フェストム。のどかな島は突如要塞にその姿を変え、敵を迎え撃つ。
「ファフナー」と呼ばれる巨大なモビルスーツに乗り込み、敵と戦う少年たち。。。

話が進んでいくうちに、世界を取り巻く苛酷な環境が徐々に明らかになっていく。
フェストムと呼ばれる地球外生命体の攻撃を受け、壊滅的な打撃を受けた人類。
日本人は、フェストムの攻撃により受胎能力を失い、その国土は地球上から姿を消している。
一部の日本人は竜宮島と呼ばれる動く要塞島に集まり、世界から姿を隠し、人工子宮で子孫を作って、表面的には昔のままの平和な暮らしを続けていた。
しかし、その子らはフェストムの因子に汚染され、染色体に異常をきたしていた。
そして、フェストムと戦う唯一有効な武器、ファフナーを操る適性を持っているのは、皮肉にもその染色体に異常を起こしている子供たちだった。
翔子が、甲陽が、14歳の少年たちが戦いの犠牲になっていく。
それでも子供たちは、島の平和な生活を守るため、自らの意志で戦うことを選択する。

竜宮島のファフナー部隊は、次第に戦いにも慣れ、容易にフェストムの来襲を撃退していく。
しかしそれはフェストムが仕掛けてきた消耗戦だった。
ファフナーで戦えば戦うほど、染色体の異常は進み、やがてフェストムに同化されて肉体が結晶化する。
度重なる戦闘に、咲良が同化し、植物人間状態になってしまう。
手薄になったファフナー部隊に襲い掛かるフェストム、何とか撃退したものの、衛、道生が戦いの犠牲になり、総士はファフナーを操るジークフリードシステムごと捕らわれる。
戦友を失って嘆く子供たち、そして子供たちを犠牲にして生き延びる自分たちの無力さを悔いる大人たち。悲しみに沈む竜宮島。

そんな中で、フェストムと人間の対話を試みる者がいた。
竜宮島のコアである乙姫は、戦いを通じて、竜宮島を支配するフェストムの意識中枢であるミールに、生と死、痛みといった概念を教えようとしていた。
また、自ら進んでフェストムと同化し、フェストムとなった一騎の母、紅音は、フェストムに人間という存在を教えようとした。
フェストムの中でも、仲間割れが起きているようだ。
そして、捕らわれた総士を助け出し、紅音のコアを攻撃しようとするミールを撃退するため、一騎、真矢、カノン、剣司が北極へ飛び立つ。必ず生きてここへ戻ってくることを誓って。。。

使徒=フェストムによって、世界が壊滅的な打撃を受けていて、14歳の少年たちが、エヴァ=ファフナーを駆って戦う、、確かに設定はエヴァと酷似している。
エヴァがなければ存在しなかったアニメではあると思うが、しかしパクリではない。
エヴァのテーマが、主として内面的な少年の成長を描いているのに対し、ファフナーは、仲間や日常生活を守ることがテーマになっている。
エヴァの人間関係が偽りに満ちているのに対し、ファフナーは友情、信頼と対話。
エヴァがキリスト教的な世界を感じさせるのに対し、ファフナーの世界観は、仏教の色即是空や輪廻といったものだ。

無事北極から竜宮島に帰還した一騎、真矢、剣司、カノン。
一騎に再開を約束して、形がなくなった総士。
ミールと対話し、島を守るために、人間であることを終えてワルキューレの岩戸に戻る乙姫。
島として30年ぶりに道生の子供を自然受胎した弓子。
守りたい愛するもの、生、そして死と別れ、その先にあるものは、、、希望。

長々とこんなもんを書いて、ファフナーを知らない大半の人たちにはすみません。
でも、感動したんだもん。

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