「全力坂」

テレ朝の深夜帯に「全力坂」という番組があります。
毎週月曜日～木曜日の深夜1時15分から、若い女の子が、東京のいろんな坂を全力疾走で駆け上がる、ただそれだけの番組です。
６分間の番組なのですがその大半はCM、実際に女の子が坂を走っている時間は30秒くらいでしょうか。
坂を駆け上がる少女にかぶせて「○○区△△にある××坂、この坂も実に走りたくなる坂である。」というお決まりのナレーションが入り、またCM。
最後に坂を上りきってハアハア言っている女の子を15秒くらい写して、それでお終い。
こんな番組が、実に足掛け４年、600回以上続いている。隠れた人気番組です。

東京23区で、江戸川区、葛飾区、足立区、江東区、墨田区、江東区には坂という坂はない。逆に西側は実に坂が多い。
低湿地と丘だらけという地形、これが関東平野の中心に位置しながら、徳川家康が入府して大規模な土木工事を行うまで町ができなかった理由。

まだ住所というものがなかった江戸時代、坂は住所に代わる目印になります。
坂の名前にはそれぞれ由来があり、そこに歴史がある。
江戸時代農村地帯だった山手通りの外側には、坂はたくさんあるけど名前のついた坂はあまりありません。

こんな坂道を紹介したHPもあります。
古い坂道にはその謂れが書かれた看板も建っていて、歴史が感じられます。
坂フェチの自分は、「ああ、この坂は、あの子がハアハア走ってた坂だ。」なんて思いつつ、坂を探してジョグしてます。

自分の一番お気に入りの坂は、文京区と豊島区の境にあるここ、右が富士見坂、左が日無坂。

とんでもなく急な坂で、日無坂の方は階段になっていて、両手を伸ばせないくらいに狭い。
坂の間の三角形の敷地にある蔦の絡まった家、廃屋なのかな？ずっとここにあるんです。


HPで10年前の写真を見つけましたが、この頃は人が住んでいたっぽいです。