1月は10冊、休みが多かった割にはあまり読めなかった。
昨年末に発表になった「このミス」等四大ミステリーのランキング10位までの作品の中から6作品。
◆法廷占拠 爆弾2(呉 勝浩)
一昨年のこのミス1位「爆弾」の続編、爆弾魔・スズキタゴサクの公判中に、法廷が傍聴席にいた被害者家族の爆弾魔に占拠される。タゴサクを殺したいほど憎む者、崇拝する者、金もうけに利用しようとする者、いろいろな思惑が絡み合う。
面白いと言えば面白い、でも前作ほどのインパクトがあるかと言えば、どうかなー。
◆ぼくは化け物きみは怪物(白井 智之)
白井さんの作品は、時としてグロすぎて最後まで読めないことがあるのだが、本作は彼にしてはかなり控えめで、無事最後まで読めた。
短編が5編。「奈々子の中で死んだ男」は底辺の遊郭を舞台にした毒殺事件で面白かった。「天使と怪物」は多重解決のややこしさが白井さんらしい。「モーティリアンの手首」は結局何が言いたいのか良くわからなかった。
◆伯爵と三つの棺(潮谷 験)
フランス革命の嵐が吹き荒れる欧州で、革命とは無縁と思われる辺境の王国で起きた奇妙な殺人事件。射殺された放蕩の父、容疑者はその三つ子の息子の誰か?探偵役はややポンコツの伯爵、ワトソン役はその政務書記。でもそのワトソン役の語り部がなにやら訳ありっぽくて、、、舞台設定が面白くて、最後のどんでん返しを含めなかなかに楽しめました。
◆黄土館の殺人 (阿津川 辰海)
いったい建築基準法はどうなっちゃってるの?といつも思う阿津川さんの館シリーズ。三作目は、個人的な好き嫌いは別にして、今回も本格っぽさ満載でした。
山火事、洪水に続いて、今回は地震と土砂崩れ、タイムリミットがない分。ハラハラドキドキ感は薄かったかな。殺人のトリックについては、どうせ自分には思いつきもしない奇想天外なものだろうと、考えるのを放棄して読むことに集中、おかげで600ページも気にならずに済みました。
◆案山子の村の殺人 (楠谷 佑)
秩父好きなのですっと話に入れた。初読みの作家さんで、登場人物も多かったけど、文章が読みやすかったので、2日間で読めた。読者への挑戦状、いいですねー。動機が若干後出しっぽかったけど、それ以外は伏線もすっきり回収されて、自分は本格ミステリは苦手なのですが、これは良い本格と思いました。
◆サロメの断頭台(夕木 春央)
「方舟」「十戒」と読んで、夕木さんのファンになりました。最新作も絶対読まなきゃと思って手に取ったのですが、猟奇的な殺人とその真相、殺人の動機に絶句!前半がやや冗長で読み進むのに時間がかかりましたが、中盤以降は一気読みでした。今後も夕木さんの作品、追いかけていこうと思います、
■彗星を追うヴァンパイア(河野 裕)
河野裕さん、サクラダリセットの方ですよね。どうもライトノベルのイメージが強くて、名誉革命を題材にした小説なんてびっくり。
でも文章というか、内容はそれっぽいかな。科学の黎明期、アズという人類を超越するものの目線で見た人類の英知としての学問、ヴァンパイアとハレー彗星というコンテンツが秀逸。
◆エミリの小さな包丁 (森沢 明夫)
恋人と思っていた人に騙され、15年会っていない祖父の元に転がり込んだエミリの再生の物語。釣った魚を自分で料理する祖父、その料理が実に美味しそう。食べるって、大事だよね。人間関係は、都会も、田舎も、面倒な人がいるよね。他人の言うことは気にしない。大切なのは自分が自分のことを好きになれるか、だよね。
◆きつねのはなし (森見 登美彦)
10年以上前に読んだ本の再読。内容はほぼ全て覚えていなかった。京都の森見さんの話に良くでてくる琵琶湖疎水とかインクラインとか南禅寺とか鴨川デルタとか、この辺りは旅行で何度か行ったので、前に読んだときよりも入りやすかった。胴の長い狐ににた獣と水神というか龍が棲んでいる屋敷、京都ならではの奇譚集。
◆闇祓 (辻村 深月)
○○ハラという言葉は多々あれど、闇ハラという言葉を聞いたのは初めてだな。辻村さんの短編連作ホラー、最初は「こういう人、いるよね」と読み進んだが、でも最後に全部つながったので長編ホラー小説として読んだ方がいいのかな。
昨年末に発表になった「このミス」等四大ミステリーのランキング10位までの作品の中から6作品。
◆法廷占拠 爆弾2(呉 勝浩)
一昨年のこのミス1位「爆弾」の続編、爆弾魔・スズキタゴサクの公判中に、法廷が傍聴席にいた被害者家族の爆弾魔に占拠される。タゴサクを殺したいほど憎む者、崇拝する者、金もうけに利用しようとする者、いろいろな思惑が絡み合う。
面白いと言えば面白い、でも前作ほどのインパクトがあるかと言えば、どうかなー。
◆ぼくは化け物きみは怪物(白井 智之)
白井さんの作品は、時としてグロすぎて最後まで読めないことがあるのだが、本作は彼にしてはかなり控えめで、無事最後まで読めた。
短編が5編。「奈々子の中で死んだ男」は底辺の遊郭を舞台にした毒殺事件で面白かった。「天使と怪物」は多重解決のややこしさが白井さんらしい。「モーティリアンの手首」は結局何が言いたいのか良くわからなかった。
◆伯爵と三つの棺(潮谷 験)
フランス革命の嵐が吹き荒れる欧州で、革命とは無縁と思われる辺境の王国で起きた奇妙な殺人事件。射殺された放蕩の父、容疑者はその三つ子の息子の誰か?探偵役はややポンコツの伯爵、ワトソン役はその政務書記。でもそのワトソン役の語り部がなにやら訳ありっぽくて、、、舞台設定が面白くて、最後のどんでん返しを含めなかなかに楽しめました。
◆黄土館の殺人 (阿津川 辰海)
いったい建築基準法はどうなっちゃってるの?といつも思う阿津川さんの館シリーズ。三作目は、個人的な好き嫌いは別にして、今回も本格っぽさ満載でした。
山火事、洪水に続いて、今回は地震と土砂崩れ、タイムリミットがない分。ハラハラドキドキ感は薄かったかな。殺人のトリックについては、どうせ自分には思いつきもしない奇想天外なものだろうと、考えるのを放棄して読むことに集中、おかげで600ページも気にならずに済みました。
◆案山子の村の殺人 (楠谷 佑)
秩父好きなのですっと話に入れた。初読みの作家さんで、登場人物も多かったけど、文章が読みやすかったので、2日間で読めた。読者への挑戦状、いいですねー。動機が若干後出しっぽかったけど、それ以外は伏線もすっきり回収されて、自分は本格ミステリは苦手なのですが、これは良い本格と思いました。
◆サロメの断頭台(夕木 春央)
「方舟」「十戒」と読んで、夕木さんのファンになりました。最新作も絶対読まなきゃと思って手に取ったのですが、猟奇的な殺人とその真相、殺人の動機に絶句!前半がやや冗長で読み進むのに時間がかかりましたが、中盤以降は一気読みでした。今後も夕木さんの作品、追いかけていこうと思います、
■彗星を追うヴァンパイア(河野 裕)
河野裕さん、サクラダリセットの方ですよね。どうもライトノベルのイメージが強くて、名誉革命を題材にした小説なんてびっくり。
でも文章というか、内容はそれっぽいかな。科学の黎明期、アズという人類を超越するものの目線で見た人類の英知としての学問、ヴァンパイアとハレー彗星というコンテンツが秀逸。
◆エミリの小さな包丁 (森沢 明夫)
恋人と思っていた人に騙され、15年会っていない祖父の元に転がり込んだエミリの再生の物語。釣った魚を自分で料理する祖父、その料理が実に美味しそう。食べるって、大事だよね。人間関係は、都会も、田舎も、面倒な人がいるよね。他人の言うことは気にしない。大切なのは自分が自分のことを好きになれるか、だよね。
◆きつねのはなし (森見 登美彦)
10年以上前に読んだ本の再読。内容はほぼ全て覚えていなかった。京都の森見さんの話に良くでてくる琵琶湖疎水とかインクラインとか南禅寺とか鴨川デルタとか、この辺りは旅行で何度か行ったので、前に読んだときよりも入りやすかった。胴の長い狐ににた獣と水神というか龍が棲んでいる屋敷、京都ならではの奇譚集。
◆闇祓 (辻村 深月)
○○ハラという言葉は多々あれど、闇ハラという言葉を聞いたのは初めてだな。辻村さんの短編連作ホラー、最初は「こういう人、いるよね」と読み進んだが、でも最後に全部つながったので長編ホラー小説として読んだ方がいいのかな。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます