連日のバッハネタで申し訳ない。
私は子供の頃から古い音楽一筋で、それも本当のことはわからないにしても、世の中に流賦している
所謂古楽弾きを演奏スタイルにしている。
ところが、その一方で、自らの主義主張(?)とは真逆のロマン的なバッハへの憧れも昔から非常に強い。
カール・リヒターが、最晩年にもの凄くロマンティックになってしまって録音したドーリア調のトッカータと
フーガなんかは、今でも涙なしには聞けない。
ニコライエワは、最近のシフなんかとは違って、元々古い音楽の約束事には全く関心の無いピアニストで
あっても、亡くなる前年の30年位前のハイペリオンの録音には、つい手が伸びてしまう。
調律がイマイチだとか、指が縺れそうになりそうだとかは、全く音楽に関係ない。
特に、30番目の変奏であるクオドリベットから、最初のアリアに戻って静かに終わって行く幸福感は何ものにも
代えがたい。
Youtubeにはアップされていなかったので、機会をつくって是非一度お聴きになってください。
まだ、売ってると思う。