用事があって鴨川に出かけた時、目星をつけておいたお店が見つからず、仕方なく適当に
入ったイタリアンがとてもおいしかった。
国道沿いにあるお店の看板は、粗悪品ペンキでトリコロール(トリコローレ?)に塗った
上に『パスタ・ピザ』と書いてあるだけで、普段であれば頼まれても入らない雰囲気である。
店内は、もともとはバーであったのを居抜きで使っているようで、外見よりはきれいであった。
しかし、驚いたのは出てきた料理である。
期待度ゼロだったのに、東京でも食べたことないおいしくて大変独創的なパスタであった。
プチデザートは、ジェラートにオリーブオイルと塩をかけたものを出してくれた。
ああ、この店が近くにあればいいのに。
サシカイア等も置いてあったので、何とか夜に来てみたいものだ。
太田和彦(と言っても知らない人も多いと思うが)が、『日本一の漁師料理の店』と激賞する
お店が御宿にある。
やっと訪れることが出来た。
店の親父さんは明るく元気で、とてもはじめて来た気がしない。
通された部屋は、まるで民宿のようである。
突き出しは、きゅうりもみとナメコ入りの山芋豆腐であった。
刺身は5種類。
トビウオやヒラメもおいしかったけど、カツオがスーパーで買うのとは全く違い、思わず二人
とも目が真丸くなってしまった。
ここの名物『酢なめろう』である。
トビウオ(日によって魚は違うらしい)に、味噌、シソ、ネギ、そして青唐辛子の焼いたのを
混ぜてなめろうにした後、氷を浮かべた酢に浸したものである。
5分くらい待って、表面がうっすらと白くなってから頂いた。
絶品である。
焼き物(左側はさんが焼き)と、野菜の炊き合わせ。
野菜とコンニャクは薄味で、青い柚子の皮が摩り下ろしてあって、これはとても爽やかで、
発見であった。真似しよう。
これも名物の『イカの沖漬』と、オマケのクロムツの煮付。
沖漬は、漁師さんに頼んで、獲れたてを船の上で漬け込んでしまうそうだ。
ご飯にのせて食べたい。
クロムツは、肉食の妻も喜んで食べていた。
日本酒も、どこから仕入れてるんだろうという銘柄がズラッと揃っていた。
二人とも、うれしくてパクパク食べてしまい、3合くらいしか飲まなかったが、次回はもっと
ゆっくりしてイロイロ試してみたい。
帰りはクルマで家まで送ってくれた。
ああ、おいしかった。
演奏会後の打ち上げで盛り上がった頃に、指揮者の方が大音量でステレオを鳴らしだした。
バリバリのジャズ喫茶の音である。
途中のベースソロが、ジャズでは珍しくアルコで弾いていて、抜群にカッコよかったので、
誰なのか尋ねると、『そこに反応しましたか』とか言ってジャケットを見せてくれた。
ジャズは大好きだけど、よく聴くのは50年代後半のものに集中している。
コールマンホーキンスは、古い人と勝手に思い込んでいたが、60年代になっても活躍して
いたようだ。
さっそくネットで探してみると、既に廃盤で、中古品もえらい高額であったが1200円で売って
いるお店があったので、ホッとして購入した。
家の貧弱な装置で聴いてもカッコよかった。
何十年ぶりにジャズ用のマウスピース買うか。