物置部屋で探し物をしている時に、本棚の隅で偶然発見した『フルート奏法
試論』。
確か高校生の頃購入したような覚えがある。
クヴァンツはフリードリヒ大王の先生だった人で、結構難しい曲も書いている。
パラパラ拾い読みしていると、ヴィオラについてという項目に、『ヴィオラは
音楽に於いてあまり重要視されていない、その理由はヴィオラ奏者が音楽の
初心者かあまり才能のない人だから・・・云々』と書いていた。
さすがに、その記述に続いて、でもヴィオラの人が上手くないと伴奏全体が
充実しないとか、一生懸命言い訳していたが、当時の一般的な認識はそう
だったのね。
こんなのすっかり忘れていた。
私は、もし弦楽器をやるならヴィオラと思っていたのに、ちょっとショックであった。
普段はバッハより古い音楽を中心に聴いているが、実は現代音楽もよく聞く。
とは言っても、ジョン・ケージみたいなのは全くダメで、今となってはもう古典
なのかもしれないバルトークとプロコフィエフが、本当に大好きである。
同調してくれる人は昔から少なかった(特にプロコ)。
練習から帰宅すると、テレビからプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』が流れて
来て、久しぶりにこの曲を聴かせてもらった。
ソフトバンクのCMで使われてしまったのがなんとも残念だけど、この音楽、
やっぱり凄いと思う。
プロコ独特のよく言われる乾いた叙情と、それとは打って変ったリミッターナシの
怒涛の表現は、このトシになっても痺れてしまう。
あぁ~、このところ聴いてなかったけど、こりゃしばらくはプロコ漬けだなあ。