3月初旬、寒い風が止まって直射日光が暑くてたまらないような日、2人でキャンプサイトから北へ7kmのカリィスシへ歩きに行くことにした。ロジャーから借りた地図を見てもこの村がどれほどの大きさかが判らない。一応サンドイッチとコーヒーを持ってゆくことにし、準備完了すると何時も11時ごろになる。これも毎朝9時にラジオ体操やジムの機械で体力増進しているからにほかならない。
キャンプサイトから2kmのフォンテ・サルガーダには何度も行っているからこのあたりは良く判るが、高速道路の下を通るトンネルをくぐったのは今年の2月が初めてだった。
その時はトンネルをくぐってすぐの左に折れる急坂を登ってタヴィラや海が見える丘を歩きまわった。
カリィスシは北へ行く県道を6km行き、二手にわかれた道を左に折れて1km行ったところの村で、ここで車道は行き止まり、村の入口にバス停がある。
村は20軒ほどの家が固まっているだけ、店もレストランのない。
トンネルをくぐると辺りの乾燥した岩肌の丘に野生のバタフライラヴェンダーが花盛り、白い花をつけるシスタスの茂みが今は3分咲き。この花は今から4月頃まで辺り一面を白の水玉模様で埋め尽くす。
2月15日から雨が降っていないから辺りは乾燥して川にも水がない。それでも節水とか断水とかは一切ないからこの国の水源がどこから来るのかは不思議でならない。
途中の村に丸い石作に屋根を覆った珍しい建物があったが、カリィスシの村では屋根が落ちてしまった丸い壁がいくつも残っていて、これが物置小屋か動物の飼料小屋であったらしいと分かった。
水がなくても周囲は明るい緑とラヴェンダーの花で素晴らしい田舎の景色だった。
帰りのフォンテ・サルガーダの村外れ、郵便屋さんがたくさんの郵便ボックスに郵便物を入れているのを見た。ここでは家屋が散らばっているから一軒づつ配達することがないらしい。
帰り道でトラクターが耕している畑地にコウノトリが集まって餌を探しているのが見えた。
彼らは人間には臆病だがトラクターは食料を探す助けとでも思っているらしい。ミミズやトカゲなどを探しているのだろう。
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