前夜から降り続いた雨は明け方止み、出発時の9時頃にはところどころ青空が覗いていた。
高い山の中腹辺りまで雲や霧が立ち込めている。
オルデンまでの短い距離にもう3台も観光バスが登ってきた。内の2台は明らかに日本人か中国人のグループだった。
波も立たないフィヨルドは沿岸の岡や牧場や村々を映して絵を見るような美しさ。
ガムラ・ストリーヌフェルヴェンガン(Gamle Strynejellsvengen)は古い山道と言う意味で今日はこの山道を通ってやっと探し当てたトロル・スティンガン(トロルのはしごと言う意味)へ行く。
途中まで6年前に通った道で6年前も感激して写しまくった高い山からの風景は何度見ても素晴らしい。途中から63番道路に乗り入れ山頂の湖のほとりを走る。岩山に張り付いた残雪が湖に映えて面白い模様を作り出していた。
山頂から急な斜面を長いジズザグ道が七曲八曲がりして下りてゆくが、ちょうど谷間から雲が湧き上がって道を隠す。折角来たからには是非全部見たいと狭い道路わきにキャンパーを止め30分ほどお茶を飲みながら待った。キャンパー脇の草むらにかわいいアルパインの花が咲いていた。
待った甲斐あり、谷間は急激に雲が飛び去りはっきり見えるようになった。いざ出発。
ジグザグ道をゆっくり降りてゆく。2箇所から滝が流れ落ちていた。少しでも車を停められる空き地は観光客がカメラを構えている。
ゲイランゲル・フィヨルドの際奥に位置するゲイランゲルの町は小さいながら美しい町でほとんど平地がない。町を見下ろす高台でたくさんの観光客に混じり写真を撮っていたが、町の真横からまたものすごいジグザグ道が見え、まさかあそこを登るのでは?と心配していたら全くそのとおりだった。
ちょうど町に降り立った頃この白鳥でも舞い降りたようなきれいな観光船がフィヨルドへ入ってきた。ほとんど平地や駐車場が無いから真っ直ぐジズザグ道に突入、山頂近く見晴台があり道路わきにたくさんの車が停まっている。
この高台から見るフィヨルドは息を飲むほど素晴らしい。遠くに白い滝が落ちているし、観光船が他に2艘もフィヨルドへ入ってきた。
もう2度と来ることのないノルゥエーだもの、ゲイランゲルの町で一泊したかったなーと今では後悔している。
このフィヨルドを離れ一山越えると道はなだらかなまま行き止まりのエイズダル(Eidsdal)の港に着きすぐフェリーで対岸のリンゲ(Linge)に渡った。
このあたりフィヨルドがいくつにも枝分かれしている。
リンゲから20数キロ緩やかな上り道の山頂に広い駐車場とモダンなレストラン、お土産店があった。たくさんの観光客がわさわさしている。人々が向うほうへ行ってみるとここが前から探していたトロルスティンガンだった。高い崖のうえに突き出た見晴台から下を見ると豆粒のようなキャンパーやバスが長い折れ曲がった道路を上り下りしている。
ちょうど小雨が止むところに後ろから太陽が出たから見晴台のすぐ向こうに虹がかかった。
お土産店、レストランの横から流れ落ちる滝と見晴台の向こうにも長い滝が流れ落ちている。
この景色を見た後ではもう興奮するものがなくなってしまった。
この夜はアンダルスネス(Andalsnes)のキャンプサイトに停まった。夕方からまた土砂降りになり日中良い天気で楽しめたことは本当にラッキーだった。
このフィヨルドの町アンダルスネスには観光船がお客をおろし、バスでトロルスティンガンへ行く。最高の観光地だ。
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