先週、第1話を録画忘れで視聴し損なった『交渉人』第2話(テレビ朝日系17日21:00~)を録画視聴。
1~2話で一エピソード式の作りでなく純連続ものだったら、1話録画忘れた時点で、縁がなかったものと思ってまるっとスルーし通したかも。ドラマの第1話は制作サイドにとっても重要でしょうね。
まーしかし、なんだかとっ散らかったドラマだなあ。
主演米倉涼子さんを紅一点に陣内孝則さん筧利夫さん高橋克実さん高知東生さん、ちょっと離れて笹野高史さんと、濃いぃ顔ぶれ(最年少でフレッシュ担当も高岡蒼甫さん。なんか重い)集めて踊る大捜査線的な“強烈キャラが衝突し合いながらチームワークする警察組織もの”か、“流血を避けるべく交渉術を駆使して事件解決するお仕事プロもの”か、はたまた“過去のトラウマや私生活の問題と戦いながら男社会で奮闘する女刑事もの”なのか。
スタッフ間で“ウケそうな方向性”のアイディア出し合って、ぜんぶつなげて企画オン、みたいな感もあり。
2週がかりの立てこもり犯(クワガライジャー姜暢雄さん)をめでたく生かして逮捕、の時点で放送時間が10分あまり残ってるってのはいかにもバランスが悪い。自由でわがままな妹(林丹丹さん)やおバカで手前勝手な女友達(安めぐみさん)とのプライベートな絡みは、この先本筋への重大な伏線でない限り、合わせて1分ぐらいのフラッシュでたくさん。因縁あるらしき死刑囚(にしては髪型が行き届いた城田優さん)とのいわくありげな会話も正味1分でいいな。あとはびっしり、たたみかけるような交渉術で息もつかせぬサスペンスしてほしい。
米倉さんを主役起用の意味解釈も間違っている。彼女の色気は、『けものみち』や『わるいやつら』、はたまた『女系家族』でも見せたように、「これだけの美貌とスタイルがあるなら、脱ぐなりしてオンナの武器使えばもっと簡単に行くのに」と思わせながら、使わない(使ってるところを見せない)で巨悪巨敵に向かって孤軍奮闘する姿でこそいちばん萌えるのに、立てこもり犯からの「丸腰だって証拠見せろ」とのエクスキューズはあったにせよ、本当に脱いでしまっては(ヴォリューム的にがっかりという意味ではなく)台無し。ここらへん、米倉さんサイドも、製作側も読み違えていること甚だしい。
連続ドラマは、それほどどこから観ても百点満点の必要はなく、“次も見逃せない”と思わせる要素がひとつでもふたつでもあればいいのですが、それ流でいけば犯人・共犯女性確保の場面で流れた、もろ昭和アクションドラマなBGMが唯一よかったですね。『西部警察』とか、いっそ『キイハンター』『Gメン75』なノリ。あれが毎回クライマックス→大団円シーンで来るなら、やっぱり次回も観ようかな。
昼ドラウォッチャーとしては『新・愛の嵐』『真実一路』の鈴木浩介さんが、陣内さんら後方男性陣の中で、コンピュータエキスパートとしてかなりキャラ立っててくれたのが嬉しかった。「あららーッ!」「おいおい、ホンットーに脱いでるよ!」でモニター前に男性班員、メットの機動隊員一同ワラワラ集まってきて押しくら饅頭になった場面は、リアルタイムお茶の間でもお父さんお母さん息子も娘も爆笑だったろうなと思って録画組月河も腹抱えて笑いました。米倉さんみたいな女性班員がいて、ああいう状況でモニター前で脱ぎ出したらそりゃワラワラなるわなぁ。なかんずく高橋克実さんの必死っぷり、部下が集まってきたの確かめてから「じゃオレもいいよね」ってなタイミングでモニターに目移す陣内さんの様子っぷりが実にいいんだ。こういうベタな笑いどころも毎話1回は欲しい。
せっかく米倉さんが主演してるのに、今度ばかりは役柄上ゴージャス衣装の着せ替えが見られないのは残念ですが、どこかで潜入捜査とかでサービスもあるのでしょうね。城田優くんの化けっぷりも要チェックだし、とりあえず当面視聴継続しますか。