雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

スズキ、鈴木修さん

2009-03-08 06:07:45 | カワサキ単車の昔話
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スズキはもはや二輪メーカーではない。
軽4輪が主力だが、堂々たる4輪メーカーでもある。

ホンダ、スズキ、ヤマハ、カワサキ。
それぞれ、二輪メーカーだけではなくて、いろんな業種に取り組んでいるのだが、
私の感覚の中では、みんな二輪メーカーなのである。
企業体質の中に、二輪が主体であったころの企業体質がそのまま受け継がれている。
そして、総合重工業であった川重の中にも今では二輪の体質の血が流れているように思っている。



ホンダ、スズキ、ヤマハ。みんな浜松出身の企業である。
この業界を引っ張ったホンダの創業者本田宗一郎の強烈な個性と理念が二輪業界を引っ張ってきたと思う。

世界に事業を展開する企業体で、レースやモーターショー、新車発表など派手なイベントも多くて、みんな企業イメージはどちらかと言うと派手なのだが、
その中にあって、スズキはただ一筋に、地味に地味に、目立たぬように生きてきたと思っている。

それでいて、いつの間にか3兆円を超える大企業に成長した。
そのスズキを文字通り引っ張って来たのが『鈴木修さん』である。
何度か会議でもご一緒したことがある。
年も3つしか離れていないのだが、不思議なことに挨拶はしたことがあるが、一度もお話したことがない。
何か近寄りがたい、雰囲気を持っておられた。

文字通りの『ワンマン体制』で、スズキは=鈴木修さんであった。
スズキの方とも仲のいい人はいっぱい居たので、鈴木修さんの『ワンマン振り』は
いっぱい話としては聞いていた。

本田宗一郎さんが亡くなって後、お話はしたことがなかったがずっと鈴木修さんには注目をしてきた。
一貫して方針がブレないのである。
長い年月、スズキが経営的に危ないなど言われた時期は一度もない。

今朝の朝日に特集が出ているが、
トヨタも日産も赤字、ホンダは二輪の好調で黒字を確保したが、
その中でスズキは670億円の黒字とある。
スズキの面目躍如たるものがある。

その鍵は『在庫調整』にあったという。
それもみんな鈴木修さんの勘ピューターによる経営判断だというが、こんなに大きくなっても『浜松の中小企業』『非大手、非都会の田舎企業』に徹してきた企業風土がこんな100年に一度の危機にもビクともしないのである。


ずっと昔、私の直接の上司の故苧野豊秋さんが鈴木修さんと親しくて、二言目には『おさむさん』のことを言われていた。
そんなこともあって、何か遠い上の存在であるようで、近づ難かったのかも知れない。
ずっと昔、カワサキのリンカーン工場を見た感想や、カワサキの販売網に対する評価など、鈴木修さんがこう言ったああ言ったという話はよく伝わってきた。
結構カワサキとは近かったし、田崎さんなども鈴木さんと一緒に協調して進んでいた時期もある。


日本に経営者は何人も居るが、その信念が一貫している点で、ずっと尊敬して注目している方である。
79歳、スズキの会長兼社長である。

本田宗一郎さん、鈴木修さん。 タイプは違うが、どちらも偉大な人だと思う。
コメント (2)
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