1.“リニア・鉄道館☆往復きっぷ”
鉄道経路検索ソフトの“駅すぱあと”のユーザー向けのメールマガジン、
“駅すぱあとアンテナ”の5月号で、「リニア・鉄道館」の特集をやっていた。
「リニア・鉄道館」は今年3月14日に開業した鉄道専門の博物館である。
何と云っても世界最速をマークしたC62型蒸気機関車、955形新幹線試験車両、
そしてMLX01形マグレリニアの3両を含む、39両もの実車を展示していることが売りだ。
以前、飯田線を青春18きっぷで旅をした時寄った“佐久間レールパーク”に公開されていた車両が、
同館を2009年11月に閉館させて“リニア・鉄道館”に移設され、今年の開館となったのだ。
“佐久間レールパーク”の保存車両だけでなく、
新幹線を中心に多くの車両が追加され、39両の実車展示となったのである。
さらに今回のメールマガジンで目を引いたのは“リニア・鉄道館☆往復きっぷ”である。
これはJR東海が名古屋以外からの顧客増のために発売したもので、
名古屋までの新幹線代と名古屋から所在地最寄り駅のあおなみ線金城ふ頭までの往復切符、
そして“リニア・鉄道館”の入場券がセットになったもので、
東京と品川の都区内発だと大人で\22,000である。
東京から名古屋まではのぞみ、ひかり、こだまの普通指定席が利用できる。
ただ、発売がJR東海の主な駅の窓口であり、そのほかの地域では旅行会社でしか扱っていない。
そこで5月19日木曜日に千葉県がんセンターに通院で会社を休んだ時に、
千葉駅東口のロータリーにあるJTBに行き、“リニア・鉄道館”を購入する。
JTBの旅行クーポン券は以前に勤続表彰で15万円分も貰っていたが、
実際の旅行ではJTBを利用する機会がなかったため、まだ1枚も使わずに残っていた。
そこでこれを利用して22,000円を支払う。
この時、初めてJTBの旅行クーポン券を利用したのだが、
1万円券を3枚支払ったら、千円券8枚がお釣りとして帰って来た。
クーポン券で支払うと、クーポン券でお釣りが貰えるということは、この時初めて知った。
決行は6月18日土曜日に決めた。
しかし残念ながらその日の天気予報は雨になっていた。
家を出る時はまだ大丈夫だったが、空には灰色の雲が蔓延っていて何時雨が降り出してもおかしくない。
幕張駅の改札では290円の切符を買って入場する。
新幹線の切符の乗車券は都区内区間から名古屋までなので、
総武線で都区内の最初の駅である小岩までの乗車券だけ買えばいいわけである。
これで東京まで行き、新幹線の改札口を潜る際に精算する。
東京駅07:30発の「のぞみ11号」の切符と幕張から290円の切符を同時に新幹線の改札に投入する。
「のぞみ11号」は12号車3番E席に指定を取っている。
新幹線ホームの売店で「寿司風幕の内」980円とお茶を購入して、新幹線の中で朝食として喰う。
1時間43分で名古屋に到着し、ここからあおなみ線に乗り換える。
あおなみ線は自動改札が導入されていたが、券売機で購入した切符ではないために自動改札は使用できない。
そこで駅員のいるゲートから入場する。
“リニア・鉄道館”の利用客が多いためか、土曜日にも関わらず立ち客がいる程の混雑ぶりであった。
あおなみ線は名古屋から金城ふ頭を結ぶ路線で、
正式には“名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線”という。
東海道本線の貨物支線を転用して2004年10月6日に開業した鉄道路線で、
名古屋市が発行株式の半数以上を保有する第三セクター方式の鉄道会社である名古屋臨海高速鉄道が運営する。
しかし一般的には愛称である“あおなみ線”が統一して使われている。
名古屋から金城ふ頭までの乗車時間は24分で、途中で心配していた雨もポツポツと降り始めた。