2.小海に吹く風-ハイブリッドな完乗の旅
この土日きっぷの旅の一日目は雨に悩まされる旅となった。
3月6日土曜日、05:44の総武緩行線上りで秋葉原に出て、京浜東北線で東京へ。
家を出る頃はまだ良かったが、秋葉原に到着するあたりから雨が降り出した。
売店で駅弁「季節の吹き寄せ 春小町」1,300円などを購入し、
06:52東京駅発の長野新幹線「あさま503号」に乗り込む。
指定席は6号車18番E席で、1時間28分で佐久平に到着する。
雨が止むことをは乗ったが、下車した時にも雨は本格的に降り続いていた。
この駅で下車するのは初めてで、乗り換え時間に駅取材する。
雨の中の強行取材となった。
佐久平は長野新幹線と小海線の接続駅であり、
新幹線の線路を跨ぐように高架で小海線が接続している。
小海線は単式ホームで駅員は常駐しておらず、
列車が到着する時間になると新幹線側の駅舎から駅員がやってきて集札業務などを補助する。
佐久平からいったん小諸まで行く。
ここで駅取材し、小海線を完乗しようという計画である。
小海線は今まで全く乗ったことがなく、小淵沢駅でキハ110系を取材したのみである。
今回は駅取材に加えて、小海線に導入されたキハE200形の取材も楽しみの一つである。
キハE200形は日本の鉄道で初めてのハイブリッド車両である。
この車両は事業用試験車キヤE991形「NEトレイン」で試験が繰り返され、
その結果を受けて開発されたハイブリッドシステムを搭載する気動車で、
現在は量産先行車3両が小海線で営業投入され、さらなるデータ収集を行っている。
直噴式直列6気筒ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を搭載し、
車輪の駆動にはかご形三相誘導電動機MT78×2基を搭載する。
発車時には蓄電池の電力で電動機を動かし、
加速時にディーゼルエンジンで発電機を駆動し、蓄電池と合わせて使用する。
減速時は電動機を発電機として減速による負荷エネルギーを電気に変換して蓄電池に充電する。
バッテリーとディーゼルエンジンを組み合わせて電動機を動かし、
VVVFインバータ制御の電車では回生ブレーキ使用時に架線に戻していた電気を、
バッテリーに充電して発車、加速に利用するという画期的な車両である。
時刻表でこの車両の投入ダイヤを調べ、小諸から終点の小淵沢までを完乗した。
小諸では駅弁を購入しようと思ったが売っておらず、
駅の改札外で天売していた焼きそばパンのみを購入し、車内で喰う。
小諸から小淵沢までは2時間26分の旅である。
この間もずっと雨が降り続いていて、思ったような駅取材もできなかった。
清里駅では蒸気機関車C56型が静態保存されているのを確認した。
全区間の完乗は終了したが、まだ思ったような駅取材ができていない。
野辺山は日本で一番標高の高い駅として駅取材したかったし、清里も取材するべきだろう。
今回のリベンジは青春18きっぷを使って近いうちにやりたい。
12:24に小淵沢に到着し、ここの「観音生そば」で天ぷらうどん400円喰う。
雨で体が冷えたため、うどんの温かいつゆが心地よい。
今回の旅の一つの目的はし完了したが、今日はもうひとつの目的を持って中央本線まで来た。
中央東線に関しては既にほとんどの駅取材が完了していたが、
辰野線と呼ばれる旧線の駅取材が手付かずとなっている。
そこで12:59小淵沢発の特急「あずさ13号」で岡谷に行き、旧線の駅取材に着手する。
だが、この段階になってもまだ雨は強く降り続いていた。