咲き始めた水仙
何もない・・・枯れた山野の中で咲き始める故郷の花、水仙。
私が恋をするように求めて止まない地味な花、
素朴で質素で地味な色彩、でも香りは恋する熟女の甘い・・・酔わせる匂い。
私の荒んだ時間を忘れさせてくれる、あるひとりの女の匂いかな・・・。
この時期、時雨のなかで健気に咲く大人の恋花。
この素顔の香り高い水仙が大好きで、いつもこの時期になると、
私の足は故郷の越前岬に向かう。
そう、岬への旅がノートを捲るように始まる。
岬
何もない
何も足せない
セピアの山野
海に向かってなだれ落ちる断崖
深い鉛空
身も心も凍てつかせる大陸からの風
海は怒り荒れ狂い
怒涛となって岩にあたり砕け散る
ここは冬の越前
白亜の墓標が素敵な
冬の岬
海が見える
深緑の袖に花がひとつ
ほころびるように咲いている
寒くて
寂しくて
見過ごしてしまいそうな小さな花びら
咲き始めの水仙
その初心さから
いまひとつ香りはなく
汚れなきその白さが際立つ
一片の花
そっとくちづけするように近づくと微かに匂う
Virgin oilの香り
私の枯れた心を擽る。
何もない・・・枯れた山野の中で咲き始める故郷の花、水仙。
私が恋をするように求めて止まない地味な花、
素朴で質素で地味な色彩、でも香りは恋する熟女の甘い・・・酔わせる匂い。
私の荒んだ時間を忘れさせてくれる、あるひとりの女の匂いかな・・・。
この時期、時雨のなかで健気に咲く大人の恋花。
この素顔の香り高い水仙が大好きで、いつもこの時期になると、
私の足は故郷の越前岬に向かう。
そう、岬への旅がノートを捲るように始まる。
岬
何もない
何も足せない
セピアの山野
海に向かってなだれ落ちる断崖
深い鉛空
身も心も凍てつかせる大陸からの風
海は怒り荒れ狂い
怒涛となって岩にあたり砕け散る
ここは冬の越前
白亜の墓標が素敵な
冬の岬
海が見える
深緑の袖に花がひとつ
ほころびるように咲いている
寒くて
寂しくて
見過ごしてしまいそうな小さな花びら
咲き始めの水仙
その初心さから
いまひとつ香りはなく
汚れなきその白さが際立つ
一片の花
そっとくちづけするように近づくと微かに匂う
Virgin oilの香り
私の枯れた心を擽る。
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