咲き始めた藪椿
一輪の藪椿は冬空、北に住む友から、と言う便りがあって、北は未だに雪か?そう思った山行き、風、空、森、すべて冬色のまんまの一日森、里には春の足音が満ち潮となって押し寄せているのに、....
咲き始めた藪椿
そろそろピークかな、そう思っていつも歩く山に登り、麓での鶯の鳴き声を聞きながら沢を詰め、尾根に出ると日当たりのいい斜面で藪椿が満開になっている。
その中の幾つかの咲き終えた椿が、一輪また一輪と朽ち葉の上に活けられたように置かれている。
その品の良さ、褪せぬ美しさ、いま短い時を措いて朽ちて行く儚い藪椿の一輪、
その花姿は誰に看取られることなく、森に抱かれ人知れず朽ちる藪椿の終焉、この野辺の送り、思えば余りにも寂しい。
藪椿
春
冬の崩落を待ちわびて咲く藪椿
いいね・・・
その笑顔
素敵だね
そのような声をかけられることなく
再び訪れる冬の冷たい風
温もりを奪う冷たい雨に耐えながら
人知れず咲いて
落ちて
色褪せに苦悩しながら朽ちる
藪椿の想い
いま私の儚い咲きを誰が知る。
地に落ちる 藪椿みて 春思う
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