風
もう終わりだろうか・・・
上気した紅がとれ白くなってきた桜の花、そろそろ別れの時が迫っている。
暑い初夏の陽気が一枚・・の花びらを剥がして、
少し怒った唇を尖らして「フッと・・・吹いた」
一片の花びらが空に舞い、
その瞬間、目の前の風雪に阻まれ立ち止る、
花吹雪の向こうに大好きなあなたが、少し紅色の残る優しい微笑をみせ、
いつものように私を待っている。
春風
春の風って
激しく抵抗する冬 . . . 本文を読む
ある紙面から
今日の一面は天皇の結婚50年金婚式。
すごいな・・・不真面目な私にはそれしか言えない困ったものである。
文筆家でもない非凡な私は一応結婚しているけど、昔の文筆かはいいことを言っている。
あの夢道は妻をこよなく愛して、いつも臆面もなくして
「妻よおまえはなぜこんなにかわいんだろうね」と読んでいる。
私の好きな尾崎、種田のように妻子を捨て、放浪の果てに死んだ文人とえらく違うものである。
. . . 本文を読む
花びら
桜の花びらが舞い落ちる時が訪れる。
それもこの初夏の陽気のせいかな・・・この気まぐれさ、悪戯さ、私の生い立ちに似ている。
花咲きの恥じらい、初心な少女がいきなり好きな人の前に立って、
ぽっと顔を赤らめた表情の可愛いさが花にあって素敵だったけれど、
いまはその面影が消え成熟した女の表情。
出会い、ひと時の時めきに酔いしれた時間もいまは終わり、別れの季節。
別れ・・・そして旅発ち、散らばる一片 . . . 本文を読む
北へ
ようやく冬が北に向かって去って行ったのだろうか・・・
この春の陽射しを受け桜が春爛漫を謳歌している。
一日一夜の誘惑・・・
今宵こそ、そう思っても待ってくれない、もう明日には空に舞う準備をしている桜。
花たちの開花・・・何を意味する、
一夜に燃える女の情念か、
美しきその色、その香り、その誘惑、
人にはない不思議な魅力こそ、春が誘う時めきの誘惑。
誘惑
卯月は誘惑の季節
眠いな・・・
も . . . 本文を読む
公園の桜
私の住んでいる所には小さな公園がいくつもある。
それは住宅を作るときの副産物、ある意味で中途半端なせいもあって余り子供も遊ばない。
そこには数本の桜が植えられていて、いまが満開の見頃を迎えているけど集う人は少ない。
その桜の樹のそばに滑り台があって、3人の男子が遊んでおり、
暫くみていたら携帯に撮るために桜の枝を折り、それをカメラに撮っている、
花はどの状態がベストで、
やっていいこと . . . 本文を読む