とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

高度生殖医療にかかわる用語 その4

2010年05月24日 | Weblog
本日は、”調節卵巣刺激”について書かせて頂きます。

ARTを成功させる為には・・・、
(ARTとは何ぞや?と思われる方は、
数日前にアップさせて頂きました 「 高度生殖医療にかかわる用語 その1 」 をお読み下さいね)
・・・、多数のより良い卵子を採取する必要があります。
それには”調節卵巣刺激”というものが必要となります。

ARTをするにあたって、なぜ”調節卵巣刺激”が必要なのか?
(注:この”調節卵巣刺激”というものは、各々の患者さんの卵胞の成長具合によって調節していきますから、
まさに”オーダーメイド調節卵巣刺激”となるものです)

年齢が若く(30代前半未満)両卵管閉塞や卵子のピックアップ障害がある方、
または男性因子の乏精子症でARTに進まれた方であれば、
自然=ナチュラルでも妊娠をゲット出来る可能性は割合高いです。

ですが、女性の年齢因子からARTに進まれた方々の場合は、生命力の強い卵子をいかに多く作り出すかが大切です。

自然のままで・・・そのままで良い・・・のであれば、
人工授精くらいまでの段階で妊娠という結果を手に出来ているはずです。

我々不妊治療専門施設では、
患者さんが望まれる結果(=妊娠)を手にして頂かないといけません。
不妊治療は、素人さんの拘りのまま長い歳月をかけてやっていくものではなく、
専門家が専門知識をもとにしっかりと導いていき、
なるべく短期間で望まれる結果を手にして頂いてご卒業(分娩施設へ)して頂く事が大切です。
なぜなら・・・、
不妊治療が長くなればなる程、心身ともに疲れきってしまうからです。
疲れきってしまう前に、何とか望まれる結果を手にして頂く事がベストと考えて、
各部門のスペシャリストが各々必死に努力しています。

生命力の強い良い卵子を多く採取する為に、一般的に必要とされる卵巣刺激法では、

外因性性腺刺激ホルモンを注射して、多くの卵胞を育てます。
その上で、排卵を抑制する為にGnRHアンタゴニストという薬剤を用いて、
多数の卵胞を十分に成熟したレベルまで発育させます。

そのようにして、出来るだけ多くの卵子を育てていき、排卵直前の卵子を採取します。

妊娠の要は、生命力の強い卵子と生命力の強い精子にあるのだと、
しみじみ実感する毎日です・・・。

皆様、
自然じゃないと嫌なの・・・だとか、
お薬(排卵誘発剤など)は一切使いたくないの・・・などと仰らずに・・・、
利用できるものは利用して(専門家は、身体に悪いお薬・卵巣に悪いお薬などは一切出しませんから)、
より早くに望まれる結果を手にされて下さい。

年齢因子不妊(概ね36歳以上の方々が含まれます)で辛い思いをされていらっしゃる方々・・・
お辛い思いで不妊治療を受けながら過ごされておられる事と存じますが、
どうかどうか・・・奇跡を起こすくらいの強い意思をお持ちになられて下さい。

ですが、意識の半分には、
「子供がいるっていう事イコール幸せとは限らないわ。
 もし子供がいない人生になったとしたら、
 夫と共に生涯仲良く、
 子供がいないからこそ出来る素敵で自由で健康的な人生を設計して、
 最高に幸せな夫婦になりましょう!!!」
という前向きなお考えもお持ち合わせになられて下さい。

子供がいるイコール幸せという構図は幻想なのかもしれません、、、。

要は、貴女が何に価値観を見出すかによって、、、
その後の生き方や、それぞれの輝きも変わって参ります!!!

ーby事務長ー
コメント
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