とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

12月のラボ便り

2015年12月16日 | ラボ便り


12月のラボ便り


皆様、こんにちは。

今回は、
受精卵(胚)の凍結・融解についてお話します。

胚を凍結する為には、
例えば水を凍らせて氷にするように、
ただ“冷やせばいい”という訳ではありません。

胚を凍結する際は、
まず細胞が壊れない用にする為に、
細胞に含まれる水分を取り除き、
代わりに凍結保護剤を含ませた状態にする必要があります。

その後、-196℃の液体窒素に浸けて急速に冷却します。


凍結した胚を融解する際も、同じです。

ただ“温めればいい“という訳ではありません。

凍結胚を37℃に温めながら、
細胞内の凍結保護剤を取り除き、
代わりに水分(培養液)を戻してあげる操作が必要です。

ただ、
ここでいきなり、
胚の中の凍結保護剤と水分を入れ換えようとするのではなく、
徐々に胚の中の凍結保護剤と水分を入れ換える必要があります。

凍結・融解の技術は、
体外受精が行われ始めた時代には、
そこまで発達していませんでした。

その後、
凍結・融解の技術が発達したおかげで、
一度の採卵で複数個の受精卵を確保し、
数回の移植を行えるように成りました。

また、
凍結胚は、
凍結保存されている間に質が悪くなってしまう、
という事はありません。

例えば、
お一人目のお子様を凍結融解胚移植で授かった後、
お二人目の妊娠を目指す際に、
お一人目の治療の際に凍結保存していた胚で、
移植を行っていくことが可能です。

胚の凍結・融解を行う事で、
胚自体が変化するのでは、
将来生まれてくる子供に悪い影響が出るのでは、
と心配される方もいらっしゃいますが、
そのような事は全くありません。

一度、融解を行った胚を再度凍結し、
その後、
二度目の融解を行った胚で妊娠された方もいらっしゃいます。

数回凍結・融解を繰り返し実施した場合も、
胚自体に影響は無かった、という発表もあります。

ご安心下さい。

12月も中頃となり、
段々と寒くなってきましたね。

クリスマスが近くなってきて、
イルミネーションを色々なところで見かける事も多くなってきました。

写真は、
自由が丘の駅前です。

皆様、
良いクリスマスと年末年始をお過ごし下さい。


とくおかLCラボスタッフより



スタッフが綴るアメーバブログ ↓


こちらも是非、ご覧下さいませね。




とくおかレディースクリニック


コマーシャルの下(一番下)にございます
「人気ランキングブログ」もポチッとクリックお願い致します
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする