【ポーチュラカ】
『赤痢』の2次感染は食べ物からはないらしい。
ただ、現地ではやはり生水や、生野菜には
ご存知の通り、十分に気を配らなくてはいけない。
わかっていてもたとえばタマネギのみじん切り(生)や、
炎天下の飲み物に入っている氷につい気を許してしまう。
特に気をつけなくていけないのはトイレなのだそうだ。
「トイレットペーパー50枚を重ねても
感染するほど強力なんです!くれぐれも注意して下さい!」と
保健所関係の方から厳重に念を押された妹、NAOKO。
インドでは病名がわからなかったために、
ただの食あたりか風邪だと思って気楽に考えていたそうだ。
絶対に40度の熱だった時があったと思う、でも向こうのドクターは
往診の時に「うん、熱高いね」で終わってしまい、
結局何度まで上がったか不明だったという。
日本に戻ってきて、慌てふためく周囲の姿や
隔離という事態に、自分の状況をようやく把握したそうだ。
日本に帰ってきてからが一番辛かったわ、と振り返る。
もう一生治らないんじゃないかという
気分になっていたのだそうだ。
その気持ちは、よくわかる。
私も妊婦時代、つわりがひどくて
一生妊婦なんじゃないかと思ったことがある。
今考えるとバカらしくて笑えるが、
渦中にいるとそんなものである。
たとえ妊婦生活が10ヶ月という期限付きと
わかっていてもそうなのだから病気ならなおさらだろう。
苦しい現状や悩みごとを抱えた場合も同様に
出口が見えずにもがいてしまうものだ。
あきらめずに投げ出さずに、きちんと事態に向き合い、
そして乗り越える日がきたなら、
そのすべてがいつの日か笑い話になってしまうのだ。
たとえどんなに不恰好でも
精一杯なら過ぎればまた楽し、なんてこともある。
またそれが、人生の醍醐味だとするならば、
悲しいことも辛いことも、
いつか楽しいエピソードにしてしまおう!
と気持ちを切り換えることができたなら、
「不幸」が不幸ではなくなる。
それは思い出深い1ページとして心に刻むことができる。
**********************
「しばらくトイレに入るのが恐くてね。
すっかりトラウマになっていたのよ。」と
NAOKOはしみじみと語っていた。
ドアノブに触っては、あっ、もしかして誰かにうつしちゃう?!とか
今、私トイレットペーパーをちゃんと50回以上巻いたかしら?
など常にドギマギしていのだという。
どこかを触るたびに「赤・痢」の2文字が頭に浮かぶ。
最初の頃は「今どこですか?とにかく家から一歩も出ないように!」
と10分置きに電話が鳴り、
「だから、ちゃんと家にいますってば~!」のやりとりが続いたそうだ
「でもね、結局4kgも痩せたのよね、あの時一気に。」と
誇らしげに語る妹に、最近会社に来た女性が
「それってNAOKOさん、もしかしたら
お腹に虫がいたんじゃないですか~?」と突っ込んだ。
「だ・か・ら、「赤痢」なんだってば!!!
何度も言わせないでよぉ」と強調して叫ぶ姿には
もう、唇の荒れで悩む彼女の面影がすっかりと消え去っていた。
そして「あはは、でもみなさんは大丈夫よ~!
私みたいに屋台の物を食べまくるとか
“やんちゃ”しなければ、ね!」
なんてたくましく言いきっている。
『赤痢』の2次感染は食べ物からはないらしい。
ただ、現地ではやはり生水や、生野菜には
ご存知の通り、十分に気を配らなくてはいけない。
わかっていてもたとえばタマネギのみじん切り(生)や、
炎天下の飲み物に入っている氷につい気を許してしまう。
特に気をつけなくていけないのはトイレなのだそうだ。
「トイレットペーパー50枚を重ねても
感染するほど強力なんです!くれぐれも注意して下さい!」と
保健所関係の方から厳重に念を押された妹、NAOKO。
インドでは病名がわからなかったために、
ただの食あたりか風邪だと思って気楽に考えていたそうだ。
絶対に40度の熱だった時があったと思う、でも向こうのドクターは
往診の時に「うん、熱高いね」で終わってしまい、
結局何度まで上がったか不明だったという。
日本に戻ってきて、慌てふためく周囲の姿や
隔離という事態に、自分の状況をようやく把握したそうだ。
日本に帰ってきてからが一番辛かったわ、と振り返る。
もう一生治らないんじゃないかという
気分になっていたのだそうだ。
その気持ちは、よくわかる。
私も妊婦時代、つわりがひどくて
一生妊婦なんじゃないかと思ったことがある。
今考えるとバカらしくて笑えるが、
渦中にいるとそんなものである。
たとえ妊婦生活が10ヶ月という期限付きと
わかっていてもそうなのだから病気ならなおさらだろう。
苦しい現状や悩みごとを抱えた場合も同様に
出口が見えずにもがいてしまうものだ。
あきらめずに投げ出さずに、きちんと事態に向き合い、
そして乗り越える日がきたなら、
そのすべてがいつの日か笑い話になってしまうのだ。
たとえどんなに不恰好でも
精一杯なら過ぎればまた楽し、なんてこともある。
またそれが、人生の醍醐味だとするならば、
悲しいことも辛いことも、
いつか楽しいエピソードにしてしまおう!
と気持ちを切り換えることができたなら、
「不幸」が不幸ではなくなる。
それは思い出深い1ページとして心に刻むことができる。
**********************
「しばらくトイレに入るのが恐くてね。
すっかりトラウマになっていたのよ。」と
NAOKOはしみじみと語っていた。
ドアノブに触っては、あっ、もしかして誰かにうつしちゃう?!とか
今、私トイレットペーパーをちゃんと50回以上巻いたかしら?
など常にドギマギしていのだという。
どこかを触るたびに「赤・痢」の2文字が頭に浮かぶ。
最初の頃は「今どこですか?とにかく家から一歩も出ないように!」
と10分置きに電話が鳴り、
「だから、ちゃんと家にいますってば~!」のやりとりが続いたそうだ
「でもね、結局4kgも痩せたのよね、あの時一気に。」と
誇らしげに語る妹に、最近会社に来た女性が
「それってNAOKOさん、もしかしたら
お腹に虫がいたんじゃないですか~?」と突っ込んだ。
「だ・か・ら、「赤痢」なんだってば!!!
何度も言わせないでよぉ」と強調して叫ぶ姿には
もう、唇の荒れで悩む彼女の面影がすっかりと消え去っていた。
そして「あはは、でもみなさんは大丈夫よ~!
私みたいに屋台の物を食べまくるとか
“やんちゃ”しなければ、ね!」
なんてたくましく言いきっている。