![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/c0/b83a3c43b8150affeea4450823937281.jpg)
放課後、学校の前で。
今日までのレッスンだったサウジアラビアの…
名前わかんないブルーのシャツの彼と、
陽気なモロッコ人2人。
そして日本人のミナミちゃんと、ナツミちゃん。
語学学校はテキトーに、と思っていたのに
こんなに「青春再び」のような毎日とは予想外。
写真の真ん中にいるモロッカンの男性は
昨日初めて会ったけど、クラスで存在感バッチリの女性、
Hind(ヒン)のお友だちらしい。
日本のアニメが大好きなんだよね!
日本人も大好き!みんなの写真撮らせて!という。
今日、ヒンはエレベーターの中で
私とミナミちゃんとケイタくんの3人でしゃべっていたら動画取り。
日本語を話しているのを撮りたかったらしい。
私が子どもの頃、オトナたちから教わったのは
小さな敗戦国、日本のことなんてほとんどが知らない。
ゲイシャ、サムライ、フジヤマ、テンプラぐらいで
まだ刀をさして歩いていると思われている、と。
その後、カメラを首からぶら下げてメガネをかけているのが
高度経済成長期の日本人のイメージといわれる時代を経て、
バブル時代、
車、家電で席巻したあとの
このアニメとゲームで現在、
世界トップランクを不動の位置に押し上げ
そこにきて今月始めからの「ポケモンGO!」の
熱中ぶりでまたまた日本は
世界ナンバーワンの揺るがない地位になったと思う。
学校でも授業でもたびたび出るその話題は
ニューヨーカーたちのハートをすっかりゲットしているようである。
ひと昔もふた昔も前は、ジャップとかイエローキャブとか?と
日本人を侮蔑するような言葉を使うとたびたび聞いていたが、
今や日本人というだけで、憧れや尊敬のまなざしを感じることすらある。
年配はどうか知らないが、
若い世代からは日本語のイントネーションがカワイイらしく、
日本人同士でしゃべって!しゃべって!
日本語聞きたい!と言われたり
アニメで覚えた日本語で話しかけてきたり、
ニューヨークでは日本食はどんだけ食べても太らない、
痩せる!との情報が流れているらしく(笑)
寿司に興味津々である。
クラスでは日本語のあいさつもなぜか大流行り。
経済大国で先進国。電気化も進んでいて
ニューヨークよりも大きな都市、TOKYO。というイメージ。
私は、アメリカはじめさまざまな国が旅しているが、
これまでアジア人という理由で差別を受けたことがない。
こちらに住んでいる人たちに聞いてみても同様で
一度もないというのがみんなの意見。
無愛想な人はあくまでも誰にでも無愛想だったりするので、
それは差別のうちには含まれない。
差別どころか、リスペクト。
アニメとゲームの人気は群を抜いている。
羨望のまなざしを浴びる日本人だが、
ここは海の外、ニューヨークシティ。
世界の憧れであろうが、誇りであらろうが
日本のみんなも異国で必死に生きている。
特に浅い若い世代は
そんなに貯蓄や経験があるわけでもなく、大変そう。
というか、私のようにスムーズにいく例はなかなかない、と言われていた通り
はじめは年齢に関係なくみんなさまざまな壁にぶち当たっている。
同じ日に入学したチハルちゃんはまさに、そのまっただ中。
家のことでいろいろあり、新しい新居を
入ったばかりなのにまた探さなければならず、
しかも所持金あとわずか。
お金がなくてここ数日、シリアルしか食べていない、という情報を耳にした。
会話のクラスで数回一緒になり
電車に乗っていくつかの部屋の見学に行って
2人でプレッツェルを食べた
彼女が今、そんなことに。
私はあれからすぐの決まり、時折聞くと、
まだ決まってない、と苦戦している様子だったのに
さらに苦境に追いやられていたとは。
ご飯、食べてない…そんなことを聞いた昨日
すぐにお母さんゴコロに火が灯る。
今朝、少し早めに起きてお米を研いでスイッチオン。
炊きたての三合分の白いご飯で
大きなおにぎりを4つ作り
残りはラップで軽く包み、後日食べるように。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/75/8bc20f456886b696785b353e20b73ee5.jpg)
昨夜作った恒例の浅漬け
ヨガ友ヨウコちゃんにもらった小梅の梅干し
マリちゃんにもらった海苔、
そして麻婆豆腐をタッパに詰めた。
休み時間には、その話をしたサヨリちゃんも
食べ物を袋いっぱい携えて、
2人でチハルちゃんのクラスへ。
ここしばらく会ってなかったけど、ほんの少し痩せていた。
ご飯食べてないんでしょ?
おにぎりまだちょっと温かいから食べて。
えー!いいんですか?こんなに。
驚く彼女に
いいの!いいの!困った時はお互いさまだから♪
とサヨリちゃん。
…私もこれまでたくさんの人たちに助けてもらっえきた。日本でも、そして海外でも…。
だから。
チハルちゃんが年を重ねて、
若い人が困っていたらこんな風にまた助けてあげて。
と私が言うと
下を向いて、こくん、と小さくうなづく若い彼女。
おにぎりを4つ作ったのは、
うちのクラスメイトの日本人も
しばらく食べていない、というので、彼らの分も。
放課後、立ったままで冷めたおにぎりをほおばるミナミちゃんとナツミちゃんとケイタくん。
みんなウチの息子と同年代、
親子ほどの年の差のクラスメイトたち。
うまい!!!久々食べた〜〜〜!白い飯!
炊きたて、おいしい〜!
ちょっと声が出ない。おいしくて。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/46/f25e830942fe3ef7292cab1854659e7e.jpg)
お弁当の白いご飯やパックでも食べれるけど、
ジャーで炊くとやっぱり違う。
こんなに味わいながら染み入るように
おにぎりを食べる人たちを初めて見た。
よっぽど飢えていたらしい、炊きたてご飯に。
日本では当たり前だったのに、
こうして外に出てみると当たり前ではなかったことに、あらためて気づく。
炊飯器はこちらに来て、掲示板サイトから見つけて
20ドルで見知らぬ日本人から購入したもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/14/8d871149ed3cb5ee6ce602631f0ddf38.jpg)
「錦」というお米と塩は、以前この部屋に住んでいた人の置き土産。
まるでおにぎりセットをみんなにために残していってくれたよう。
いや〜!美味しかった!お母さんの味。
と何度も何度もお礼を言う3人。
私はつい先日までドミニカ人のお父さんが
ドミニカ料理の朝ごはんをご馳走になって感動していたから、
それを「恩送り」
こうやって、生きる命につながるごはんを
みんなで送っていく。
そこにはまぎれもない
「愛のカケラ」がひとしづく
ギュっと入っている。
薫さんちにお母さんのごはん食べに行きたいー!という熱烈リクエストにより、近いうちに
日本のお母さんの味 手料理の会を開こう。
白いご飯と、肉じゃが、煮物やおひたし、納豆、焼き魚。
そしてお味噌汁はやっぱり豚汁かな。
メニューをさっそく考えてみたりして。
写真の白米は近くの日本食スーパーで
3キロ8ドルほどでそんなに高くない。
カリフォルニア米サクラメント産の
「ひとめぼれ」かなりのクオリティ。
象印で炊いて、日本米とも大差なし。
お豆腐も日本より50円くらい高いだけ。
納豆だって種類豊富。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/be/dc9dca2523b3906f9b2b080df4871b5f.jpg)
日本の材料がどこでも手に入る
ここニューヨークだけれど、
なかなか生活に追われて簡単なアメリカンの
食べものを口にしがちな若者たちと一緒に
日本の良さとありがたさ、
しみじみもう一度味わっていこう♪