先日、Lynn(リン)におすそ分けしてもらった
「ローズマリーシロップ」で
シトラス(柑橘類)と柿のサラダをおウチで再現。
グレープフルーツのルビーとほぼ同じ色の
ピンク色のオレンジ「Cara Cara(カラカラ)」を
使ったという。そんなの見たことない、と
思ったけれど、あっさり
ナチュラルスーパーTrader Joe’s
トレダージョーズで見つかる。
そして近所のスーパーマーケットでも。
あ?どこにでも売ってるヤツだったの?
64年生きてきたけど、カラカラなんて
知らなかったよ、今まで。と驚く。
日本でももちろん見たことないピンク色の
オレンジ。食べてみると、これが美味しい♪
オレンジテイストを感じつつ、風味がまた
少し違う。ブラッドオレンジはもう少し
渋みがあるけど、これは優しくて
ふんわり香り豊か。
日本にもそのうち上陸するのだろうか。
冬みかんに似たクレメンタインとの
3種類の柑橘類と、こちらでは
Fuyu(フユー)やKaki(カキ)とも
表示されていることもあるが一般的には
Persimmon(パーシモン)と呼ばれている柿に、塩コショウ味のピスタチオをくだいてトッピング。
そして。特製ローズマリーシロップを
ほんの少し回しかける。
ローズマリーの香りが魅惑的でこれまで
経験したことのない、どれとも似ていない味。
なのにレシピを教えてもらったら
意外なほどシンプル。
これは絶対日本に帰ったら
「ニューヨークごはん会」で作ってみたい一品。
それから冷蔵庫にあった野菜でLeo が
作ったフリタータ。スパニュッシュオムレツと
おんなじ感じだがグランマが週末に
残りもので作ってくれたという
イタリア風オムレツ。
グランマの味にできた!と嬉しそう。
アルミホイルに包まれているのは
おとといブロンクスのリトルイタリーで
買ってきた「カルツォーネ」。
包んだスタイルのピザ。
そして前日私が作った野菜や鶏肉を入れた
コンソメのスープ。
うーん、マムもよく作ってくれた
チキンスープに似ているよ!と言いながら。
お雑煮はウチの母の味。
こうやって作るのよ、と教えてくれた
あの時の会話が脳裏に浮かぶ。
黒豆は祖母の味。キュッと指でつぶれたら
出来上がった証拠よ、と白くて細い指先で
つぶして見せてくれたあの瞬間を
突然思い出して、まだもう少しだなぁ、と
再び火にかけたり。
ニューイヤーパーティの準備で
キッチンに立ってあれこれおせちを作っていたら
遠い昔、家族で大掃除を終えたあと
大晦日にお正月料理を作りながら
父が鯛やエビを焼き、母の作ったお煮しめや
ポテトサラダ、ローストビーフなどを
お重に詰めた幼い頃の記憶が蘇る。
心の中がなんだかとても温かかった。
ごはんはただ生きるためだけでなく
時に懐かしい記憶を呼び覚ます。
そしてそれは辛くて悲しい時に心にそっと
小さな明かりを灯してくれることだってある。
その思い出とともに、いただきます。と
感謝しながら命をいただく。
それがまた明日への力になっていくのだ。
またシトラスと柿のサラダを日本で作る時、
きっとリンのことを思い出すのだろう。
「私たち家族なんだからもっとこれからも
会いましょう」と言ってくれた言葉も。
そんな記憶とセットになったごはんを
ずっと大切にしていきたい。
#newyork #おうちごはん