2011年5月21日 <父>
今日は、母親の命日。
4年前亡くなった父の遺品を整理していたら、すっかり黄ばんだ原稿用紙に万年筆で
書かれた母の作文が見つかりました。題名は「葉牡丹」。名前以外は原文のまま掲載
します。(Y雄は<父>のことです)
これは昨年12月下旬の頃のことでした。
新年のためのお花を生けていましたら、Y雄
が「おかあさん、菊やすいせんはよく咲いて
いてきれいだね、南天は実がなっていていい
や、葉牡丹は葉っぱばかりで花が咲かない
でつまらないや」といいました。私は「そー
お」といっていました、心の中で咲くまで待
とうと思ったのです。
やがてお正月も来てお花は生き生きとして
きれいでした。
2月も過ぎ3月になっても南天と葉牡丹は
相変わらず元気よく水をすいあげていました。
3月の下旬頃、南天は色があせて来たので実
は土の中にまき、木はさし木にしておきました。
葉牡丹はだんだんと下の葉をふるいおとし次
第に小さい葉になっていきました。
けれどもいつも、もり花の一部に生けておき
ました。時折おとずれる皆様が「まだ葉牡丹は
元気」等と聞いて下さいました。
子供達も、あまりに変わって行く葉牡丹をな
がめ乍ら「これが葉牡丹」等とおどろいて見ま
した。時にはえんがわに、時にはお勝手に、時
には食卓にと、家族に見守られながら4月の下
旬頃、大望の葉牡丹にも黄色いつぼみが持ち
はじめ、5月の子供の日にささやかな十字の花
を見せてくれたのでした。
<父>が小学生の頃に、確かにこの作文のようなことがありました。
4月中旬、稲城で咲き始めの葉牡丹を見つけ、母の気持ちがよくわか
りました。
少し時期が外れましたが、命日に合わせて掲載します。
4月3日 須玉の道沿いにて。寒いのでまだ花の咲く気配はありません。
4月16日 稲城の歩道にて。一気に丈が伸び、花芽もたくさんつけています。
今日は、母親の命日。
4年前亡くなった父の遺品を整理していたら、すっかり黄ばんだ原稿用紙に万年筆で
書かれた母の作文が見つかりました。題名は「葉牡丹」。名前以外は原文のまま掲載
します。(Y雄は<父>のことです)
これは昨年12月下旬の頃のことでした。
新年のためのお花を生けていましたら、Y雄
が「おかあさん、菊やすいせんはよく咲いて
いてきれいだね、南天は実がなっていていい
や、葉牡丹は葉っぱばかりで花が咲かない
でつまらないや」といいました。私は「そー
お」といっていました、心の中で咲くまで待
とうと思ったのです。
やがてお正月も来てお花は生き生きとして
きれいでした。
2月も過ぎ3月になっても南天と葉牡丹は
相変わらず元気よく水をすいあげていました。
3月の下旬頃、南天は色があせて来たので実
は土の中にまき、木はさし木にしておきました。
葉牡丹はだんだんと下の葉をふるいおとし次
第に小さい葉になっていきました。
けれどもいつも、もり花の一部に生けておき
ました。時折おとずれる皆様が「まだ葉牡丹は
元気」等と聞いて下さいました。
子供達も、あまりに変わって行く葉牡丹をな
がめ乍ら「これが葉牡丹」等とおどろいて見ま
した。時にはえんがわに、時にはお勝手に、時
には食卓にと、家族に見守られながら4月の下
旬頃、大望の葉牡丹にも黄色いつぼみが持ち
はじめ、5月の子供の日にささやかな十字の花
を見せてくれたのでした。
<父>が小学生の頃に、確かにこの作文のようなことがありました。
4月中旬、稲城で咲き始めの葉牡丹を見つけ、母の気持ちがよくわか
りました。
少し時期が外れましたが、命日に合わせて掲載します。
4月3日 須玉の道沿いにて。寒いのでまだ花の咲く気配はありません。
4月16日 稲城の歩道にて。一気に丈が伸び、花芽もたくさんつけています。